今日の難読漢字は
「彼此」
「坤軸」
「矩」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「彼此」!
「彼此」の読み方をご存じですか?
漢字をそのまま読むと「かれこれ」になります。実際そのような読み方もありますが、他にも音読みを使った読み方があります。
いったい何と読むのでしょうか?
「彼此」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○し」の2文字
- 音読みです
- 対義語で作られた熟語になります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「彼此」の読み方、正解は・・・
正解は
「ひし」
です!
「彼」は「彼方」にもあるように遠くのものや第三者をさす漢字で、「此」は逆に「ここ」のように近くの事物をさす漢字になります。
「彼此」は「あれとこれ」「だれやかれや」というような意味を持つ言葉になります。
「我他彼此」
たてつけが悪い扉や家具のきしむ音を「がたぴしと音がする」と言うことがあります。
実はこの「がたぴし」は「我他彼此(がたひし、がたぴし)」という仏教用語から来ている言葉です。
自分と他人、あれやこれが対立衝突して、決着しない様子をあらわしています。たてつけの悪さを、様々なものの争いやすれ違いになぞらえて使っているのですね。様々なことを円滑に進めるためには多くの葛藤があるということを考えさせられます。
意外な使い方がある「彼此」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、2問目は「坤軸」!
「坤軸」の読み方をご存じですか?
「軸」は「車軸」などで使う漢字ですが「坤」はあまり見かけない漢字です。
いったい何と読むのでしょうか?
「坤軸」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○じく」の4文字
- 音読みです
- 「坤」は「乾坤一擲」という使い方があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「坤軸」の読み方、正解は・・・
正解は
「こんじく」
です!
「坤」は「大地」という意味を持つ漢字です。変わったところでは「皇后」「妻」という意味もあります。
「軸」は「回転の中心となる棒」という意味があります。
この2文字を合わせた「坤軸」は「大地を支える軸」つまり「地軸」のことをあらわす言葉です。
「坤軸」と地動説
「坤軸」は現代では北極点と南極点とを結ぶ地軸という意味で使われますが、元々は古代中国の神話で、大地の中心を貫き、大地を支えていると想像された軸のことでした。軸があるということは、大地が回転しているということ、つまり地動説に基づいているということになります。
世界的には16世紀頃まで地球が宇宙の中心とされる「天動説」が主流とされていました。しかし古代中国では、少なくとも10世紀までに地動説と見られる文章が多く見られたと言われています。そんな昔から地面が動いていることを想像していたなんてすごいですね。
昔から使われている「坤軸」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、3問目は「矩」!
「矩」の読み方をご存じですか?
「矩」は「短」という漢字に似ていますが、つくりが「巨」と「豆」で異なる漢字です。
「直線」または「直角」を意味する建築用語として「かね」という読み方もありますが、それとは別の意味で使われる読み方は何でしょうか?
「矩」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○り」の2文字
- 訓読みです
- 「法」に同じ読み方があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「矩」の読み方、正解は・・・
正解は
「のり」
です!
「のり」とは「法」とも書き「きまり、おきて」という意味です。「矩」という漢字も同じ意味で使われることがあります。
「矩」という漢字を「のり」と読む場合は「道理」や「法律」という意味で使われることが多いです。
「七十にして矩を踰えず」
古代中国の経書である「論語」を元にした故事成語に
「七十にして矩を踰えず(しちじゅうにしてのりをこえず)」
があります。
「矩を踰える」は「道徳や規律から外れる」「分を越えた振る舞いをする」という意味で、どんなに立派な人でも自分の行動を完全にコントロールできるようになるのは七十歳くらいになってから、という意味になります。自分の至らない部分に悩むことは多いですが、孔子でもそのように言っているというのはちょっと気持ちが楽になりますね。
いくつになっても成長できると信じつつ、「矩」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回はその言葉から意外なことがわかる問題を出してみました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。