「沖積世」の読み方をご存じですか?
「沖」は「沖縄」などで使う漢字ですが、この場合「おき」とは読みません。
いったい何と読むのでしょうか?
「沖積世」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○○せきせい」の7文字
- 音読みです
- 主に地理の教科書で使われていた言葉です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「沖積世」の読み方、正解は・・・
正解は
「ちゅうせきせい」
です!
「沖」は岸から離れたところを意味しており、「積」は積み重ねるという意味があります。「世」はここでは「時代」を意味する漢字です。
「沖積世」は、地質によって時代をあらわす「地質時代区分」の一種で、山地の土が河川によって下流に流され、河口から沖合にかけて積み重なって地形を作っていった時代のことをさしています。具体的には約1万年前から現代のことであり、人類が特に発展した時代になります。この時代に形成した地形は多くが平野であり、農耕に適していたため多くの文明が「沖積平野」で発祥したと言われています。
「沖積世」から「完新世」へ。何故?
「沖積世」の意味について説明しましたが、実は現在、この言葉は使われなくなりつつあり、代わりに「完新世(かんしんせい)」という言葉が使われるようになりました。何故でしょうか。
元々、地質の年代を区分する方法は大きく分けて2つあり、それぞれ「化石」と「堆積物」から区分していました。「沖積世」は堆積物から区分する言い方ですが、国際的な規定では化石によって区分しているため、徐々に「完新世」を使うようになっていったと言われています。元々ほぼ同じ意味で使われていた言葉なので、片方が廃れてしまうのは残念ですが仕方のないことなのかもしれません。
今はあまり使われていない言葉ですが、「沖積世」の読み方を是非覚えておいてくださいね。