漢字読み講座

【今日の難読漢字】「献芹」「集輯」「荊」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「献芹」

「集輯」

「荊」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「献芹」!

「献芹」の読み方をご存じですか?

「献」という漢字は「献花」「献金」など、他の人に物をあげる時に使うことが多い漢字です。一方「芹」は一瞬オノのように見えますが「斧」とは違う漢字です。

いったい何と読むのでしょうか?

「献芹」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「けん○ん」の4文字
  2. 音読みです
  3. 「芹」は「斤」と同じ読み方です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「献芹」の読み方、正解は・・・


正解は

「けんきん」

です!

「献」はここでは「(神や目上の人に)ものをさしあげる」という意味で使われています。

「芹」はセリ科の多年草で、訓読みは「せり」です。七草がゆで有名な「春の七草」のひとつです。平安時代には宮中行事にも用いられていたと言われています。

「献芹」は「つまらないものを差し上げる」という、物を贈る時のへりくだった言い方です。転じて「君主に忠義を尽くす」という意味もあります。前後をひっくり返した「芹献」も同じ意味になります。

「芹」はつまらない?

「献芹」は贈り物をする時に「つまらないものですが・・・」と言いながら渡すのと同じような意味ですが、何故「芹」が「つまらないもの」として扱われてしまったのでしょうか。

セリは平安時代には栽培されていたという記録がありますが、当時は野草としてもありふれていたものでした。「春の七草」自体が「正月最初の子(ね)の日に野原に出て若菜を摘む」という風習から来ているので、「ただで手に入る草」という認識だったようです。

今となっては野草を安全に摘むことの方が大変なように思われますが、「献芹」の読み方と意味を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、2問目は「集輯」!

「集輯」の読み方をご存じですか?

「集」という漢字はよく見ますが「輯」という字はあまり見かけませんね。地名で見かけることのある「揖」に似ていますが違う漢字です。

いったい何と読むのでしょうか?

「集輯」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「しゅう○○」の6文字
  2. 音読みです
  3. 「輯」は意味によっては「集」と書き換えることができます

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「集輯」の読み方、正解は・・・


正解は

「しゅうしゅう」

です!

「集」は「あつめる」「あつまる」という意味で、「輯」は「あつめる、あつまる」「やわらぐ」という意味があります。

「集輯」は同じような意味を重ねた言葉で「集めて編集する」という意味になります。

「集」は「輯」の書き換え字?

ヒントで「輯」という漢字は「集」に書き換えることができると書きましたが、これは「国語審議会」が1956年に報告した指針をもとにした「代用字」(当時の「当用漢字表」に無い漢字を、決められた同音異義語で変換して表記する)というものです。

よく使われる「編集」という言葉も元々は「編輯」だったものが代用字に置き換えられたものなのです。今は当たり前に「編集」が使われていますが、そのような歴史があったのですね。

ただ、「集輯」を「集集」という表記にするという例は見つけられませんでした。今でも「輯」の字が使われている「集輯」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、3問目は「荊」!

「荊」の読み方をご存じですか?

「刑」という漢字に似ており、実際音読みは「ケイ」ですが、訓読みの場合はいったい何と読むのでしょうか?

「荊」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「い○○」の3文字
  2. 訓読みです
  3. 他の表記方法もある植物の名前です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「荊」の読み方、正解は・・・


正解は

「いばら」

です!

「荊」は「ノイバラ(ノバラ、野薔薇)」と呼ばれるバラ科の低木や、「ニンジンボク」と呼ばれるクマツヅラ科の低木をあらわす漢字ですが、その他に「とげのある低木の総称」という意味や「むち」という意味もあります。

「いばら」と読む漢字は「茨」とはじめとして多くありますが、共通するのは「とげのある低木」という部分のみです。他の意味は漢字によって異なります。

「むち」との関係

「荊」に「むち」という意味があると書きましたが、これは昔「ニンジンボク」から罪人を叩く「むち」や「つえ」を作ったとされるからです。実際「荊」の訓読みには「むち」という読み方もあります。

むちにとげがあったらとても痛そうですが、ニンジンボクにはとげは無いそうです。

ちなみに「むち」は「鞭」という漢字を思い浮かべますが、これは革で作った馬を打つものをあらわす漢字で、ニンジンボクなどの植物のむちは「荊」をはじめとした草かんむりを使った漢字になっています。

ちょっと痛そうな「荊」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は普段あまり目にしない漢字を使った問題を出してみました。

全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。