今日の難読漢字は
「綾子」
「腫物」
「裳裾」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「綾子」!
「綾子」の読み方をご存じですか?
人名でよく見る「あやこ」や「りょうこ」以外にも読み方があるのです。
いったい何と読むのでしょうか?
「綾子」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○ず」の3文字
- 音読みです
- 「綸子」とも書きます
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「綾子」の読み方、正解は・・・
正解は
「りんず」
です!
「綾」は「あやぎぬ」とも言われる模様を美しく織り出した絹織物をあらわす漢字です。
「子」は様々な意味を持つ漢字ですが、ここでは「椅子」などと同じように物の名前の下に添える語となっています。
「綾子」は「着物や帯などに使用する、生糸(きいと)で地紋を織り出した絹織物」のことをあらわしています。経糸(たていと)・緯糸(よこいと)5本以上から構成される「繻子織(しゅすおり)」と呼ばれる種類の織物になります。
「綾子」と「綸子」
「綾子」と「綸子」は同じ絹織物のことをさす言葉ですが、一般的には「綸子」の方が多く使われているようです。
「綸」という漢字は「糸」という意味の他に「つかさどる」「天子の言葉」「おびひも」など様々な意味があり、字の意味から考えると「綾子」の方が近いように思いますが、実は代表的な織り方3種類(三原組織)の一つが「綾織(あやおり)」という名前であり、繻子織の例である「りんず」が「綾子」だと紛らわしいので「綸子」が多く使われるのかもしれませんね。
どうしても人名を思い出してしまいますが、ちょっと変わった「綾子」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、2問目は「腫物」!
「腫物」の読み方をご存じですか?
「腫」という漢字は「腫れる」という使い方をするので「はれもの」と読みたくなりますが、実は違います。
いったい何と読むのでしょうか?
「腫物」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「しゅ○○」の4文字
- 音読みです
- 「物」は「禁物」などと同じ読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「腫物」の読み方、正解は・・・
正解は
「しゅもつ」
です!
「腫」は「はれもの、できもの」または「はれる」という意味の漢字です。
「腫物」は「(炎症などによる)皮膚のできもの」という意味になります。にきびやおできなど、触ると痛いものをあらわすことが多いです。
「腫物」が「はれもの」と読まない理由
「腫物」という文字を見るとやはり「はれもの」と読みたくなります。
しかし「腫」の訓読みは「は(れる)」または「はれもの」なので、「はれもの」と読むためには「腫れ物」または「腫」と書く必要があります。
なお、読み方が異なっても意味はまったく同じです。よく使われることわざや慣用句は「出物腫れ物ところ嫌わず」「腫れ物に触るよう」のように「腫れ物」の方が使われています。
「はれもの」ではない「腫物」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、3問目は「裳裾」!
「裳裾」の読み方をご存じですか?
「裾」という字は「裾上げ」などという言葉を見たことがある方も多いと思いますが、「裳」はあまり見かけません。
いったい何と読むのでしょうか?
「裳裾」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○すそ」の3文字
- 訓読みです
- 「裳」だけでも同じ読み方をします
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「裳裾」の読み方、正解は・・・
正解は
「もすそ」
です!
「裳」は「下半身にまとう衣服」という意味の漢字です。「裾」は「裾上げ」でもわかる通り、「衣服のすそ」という意味があります。
「裳裾」は「裳のすそ」、転じて「衣服のすそ」という意味になります。「裳」という漢字単体でも「もすそ」と読むことがあり、意味は「裳裾」と同じです。
「御裳裾川」
和歌に使われる「歌枕」に「御裳裾川(みもすそがわ)」または「御裳濯川」という川の名前が出てきます。
これは伊勢神宮の内宮神域内を流れる五十鈴川(いすずがわ)の別名で、斎宮の倭姫命(やまとひめのみこと)が、この川で「御裳(みも)」を洗い清めたという故事から「御裳裾川」として歌枕になりました。「神とともに果てしなく長く流れる川」とも言われていたそうで、その流れを天皇の御代に例えるなど、賀の歌(祝いの歌)で詠まれることが多かったそうです。
服のすそが気になった時は「裳裾」の読み方を是非思い出してくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。