漢字読み講座

【難読漢字】「佚遊」の読み方は?「しつゆう」とは読みません!

「佚遊」の読み方をご存じですか?

「遊」という漢字は「遊ぶ」「遊牧」など様々な意味で使われていますが「佚」という字はあまり見かけませんね。にんべんを取ると「失」になりますが「しつゆう」とは読みません。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「佚遊」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「い○ゆう」の4文字
  2. 音読みです
  3. 「逸遊」と書かれることもあります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「佚遊」の読み方、正解は・・・


正解は

「いつゆう」

です!

「佚」という漢字は「うしなう」「のがれる」「たのしむ」「うつくしい」「自由な」など多くの意味を持つ漢字です。ここでは「たのしむ、あそぶ」という意味で使われています。なお「逸」は「うしなう」「のがれる」「たのしむ」という意味の時は代わりに使われることがあります。

「遊」という漢字は「あそぶ」「旅行する」「自由に動きまわる」「使われずにいる」「つきあう」などこれまた多くの意味を持っていますが、ここでは「あそぶ」という意味で使われています。

「佚遊」は「(本来行うべきことをおろそかにして)気ままに好きなことをして過ごす」という意味になります。

「群飲佚遊」

あまり良い意味として使われない「佚遊」ですが、歴史上の「決まりごと」によく出てくるのが「群飲佚遊」です。室町時代の「建武式目」や江戸時代の「武家諸法度」などに「群飲佚遊を制すべき」と記述されているのです。

「群飲」は「大勢(一説には3人以上)で飲むこと」という意味なので、「群飲佚遊」は「大勢で飲み遊びほうけること」だということがわかります。

昔から問題視されていたとはいえ、時々やりたくなってしまう「佚遊」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。