今回のお題は「瓦格納」「肯ずる」「雑餉隈」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「瓦格納」
「瓦格納」って、何だか瓦葺きの格納庫?のような漢字ですよね。
だから「かわらかくのう」って読むので正解!
・・・ではないんです。
ある世界的に有名な偉人の名前なんです!
絶対に聞いたことのある名前ですよ。
さっそく見ていきましょう。
「瓦格納」の読み方のヒントは・・・?
それではヒントです!
「瓦格納」がどんな人物だったかをヒントにしますね。
「瓦格納」は、19世紀ドイツの作曲家です。
ロマン派オペラの頂点であり、楽劇の創始者でもある偉大な人物。
「歌劇王」と称されます。
『タンホイザー』や『ローエングリン』はオペラの代表作です。
もう、分かりましたか?
「瓦格納」の読み方の答えは・・・
正解は、「ワグナー」でした!
「瓦格納」で「ワグナー」と読むなんて、不思議ですよね?
当て字でもないし・・・
実はこれ、中国から伝わった「宛字外来語」なんです。
中国に外来語が伝わった時に、中国では外来語も全て漢字をあてるためにこのような漢字になったのです。
それが日本に伝わったのですが・・・日本では意味不明な漢字ですよね。
この宛字外来語、「宛字外来語辞典」という辞典もあるので一度読んでみたいものですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
2問目はこの漢字!「肯ずる」
「肯ずる」の読み方をご存じですか?
「肯」は「肯定」という言葉を使うことがありますが「こうずる」と読むと間違いです。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「肯ずる」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○んずる」の5文字
- 訓読みです
- 「肯んずる」と表記することもあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「肯ずる」の読み方、正解は・・・
正解は
「がえんずる」
です!
「聞き入れる」「肯定する」「承諾する」という意味です。
「肯じる(肯んじる)」という使い方もあります。
昔は意味が逆だった!?
今では読み方のイメージ通り「肯定する」という意味の「肯ずる」ですが、昔はまったく逆の「聞き入れない」「肯定しない」という意味でした。
とはいえ、初めて肯定の意味で使われたのは1300年頃、つまり鎌倉時代末期なので、古文を読む時以外は気にしなくて良いでしょう。現在は否定の意味で使う場合は「肯じない(肯んじない)」という表現になっています。
言葉はその時代に応じて意味が変わっていきます。例えば「とても」という副詞は元々「とても言えない」「とてもできない」など否定形と合わせて使われるものでしたが、明治末期ごろから「とても大きい」など、否定を伴わない形で使われるようになったそうです。
言葉の歴史を感じつつ「肯ずる」の読み方、是非覚えてくださいね。
最後はこの漢字!「雑餉隈」
太宰府市(だざいふし)や早良区(さわらく)など、ちょっと独特な読み方が多い印象の福岡県の地名。
中でも「雑餉隈」は、地元の人にとってもディープな下町エリアで、読み方も分からない人が多い地名なんですって!
何と読むのか、さっそく見ていきましょう。
「雑餉隈」の読み方のヒントは・・・?
それではヒントです。
何だか漢字が3文字並んでいて意味不明な感じがしてしまいますが、1文字ずつよく見ていきましょう。
「雑」・・・色々な
「餉」・・・食事、弁当
「隈」・・・曲がり角・すみ
1文字ずつ分けてみれば、「雑」と「隈」は読めそうですよね。
ずばり読み方は、ひらがなで「ざっ〇〇〇くま」です!
〇に入る文字を考えてみましょう。
「雑餉隈」の読み方の答えは・・・
正解は、「ざっしょのくま」でした!
由来については諸説ありますが、大宰府政庁の食糧庫があったことから「人をもてなす食料や酒のある曲がり角」という意味でつけられたという説がその1つです。
食事や酒で人をもてなす宿場町があったとも言われているんですよ。
昔ながらの商店街があり下町情緒漂う「雑餉隈(ざっしょのくま)」、一度行ってみたくなりますね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!