今回は「寂寥」「より選る」「頓服」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「寂寥」
「寂寥」を何と読みますか?
文学が好きな人はきっと読めるはず。
日常会話では使わないかも…
「寂寥」の読み方のヒントは?
1.「寂寥」をひらがなにすると「〇〇〇ょ〇」になります。
2.「寂寥」の類語には「侘しさ」「淋しみ」「哀感」などがあります。
3.『寂寥、まるで無人のごとき鎌倉だ。』吉川英治「私本太平記」より引用
4.「寂寥」をフランス語にすると「solitude」、ハンガリー語は「magányosság」です。
正解は…
正解は「せきりょう」でした!
「寂寥」とは、孤独や虚しさを感じること、またはそのような気持ちになる環境、淋しくひっそりとした風景や雰囲気のこと。
「秋の公園は寂寥としているね」のように使います。
『寂寥や入道雲湧くを見てさえも』勝村茂美
生きていれば、誰だって寂寥感に襲われた経験はあるでしょう。
「寂寥」の「寥」は音読みが「リョウ・レキ・ロウ・リャク」、訓読みは「寥しい(さびしい)・寥か(しずか)」、漢検1級14画の漢字です。
昔の文学作品を見ると、「困苦寂寥(こんくせきりょう)」「落莫寂寥(らくばくせきりょう)」など、「寂寥」と他の言葉を組み合わせて用いられることが多いです。
熟語には「四隣寂寥 (しりんせきりょう)」があります。
意味は、四方(周りすべてが)が寂寥としていること。
2問目はこの漢字!「より選る」
「より選る」の読み方をご存じでしょうか?
「選」は「選択(せんたく)」の「せん」ですが、「よりせんる」と読むのは間違いです。
日常的に耳にする言葉なので、直観でわかる方も多いかも知れません。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「より選る」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「より〇〇る」の5文字です
- 多くある良いものの中からさらに良いものを選び出すこと
- 「世界大会に向けてより選りのメンバーを集めました」などと使います
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「より選る」の読み方!正解は!?
正解は「よりすぐる」です!
「より選る(よりすぐる)」とは、数多くある優秀なものの中からより優れたものを選び出すことです。
また、「より選る」の前半の「より」の部分も漢字に直すことができ、こちらも実は「選り」と書きます。
ということは、「選り選る」と書いて「よりすぐる」と読めるわけですが、一般には「選りすぐる」と書く場合が多いようですね。
最後はこの漢字!「頓服」
「頓服」の読み方をご存じでしょうか?
「がんふく」ではありませんよ。
「顔」は「がん」と読めますが、「頓」には「がん」という読み方はありません。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「頓服」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字
- 薬に関する言葉
- 狭心症の〇〇薬が処方された
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「頓服」の読み方!正解は!?
正解は「とんぷく」です!
「頓服(とんぷ)」とは症状が出たときに服用する薬のことで、1日何回飲むとか食後に飲むとか、決まっていないものをいいます。
たとえば解熱剤なら「38.5度以上の発熱時に使用する」「最低3~4時間あけて服用する」といったふうに、飲み方を定められてることが多いでしょう。
また、解熱剤や鎮痛剤のことを「頓服」と呼ぶと思っている人もいますが、それは間違い。
頓服には、解熱や鎮痛以外にも吐き気止めや発作治療薬など、さまざまな症状に応じたものがあります。