漢字読み講座

【今日の難読漢字】「蘇る」「既知」「荏苒」「狐疑逡巡」「滂沱」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「蘇る」

「既知」

「荏苒」

「狐疑逡巡」

「滂沱」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「蘇る」です!

「蘇る」の読み方をご存じでしょうか?

「蘇」という字は「蘇生(そせい)」の「そ」ですが、「そる」と読むのはもちろん間違いです。

一般的によく使う言葉ですが、意外と読みにくい漢字ですね。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「蘇る」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇る」の5文字
  2. 死んだものが生き返ること
  3. 彼女の子は祖母が蘇ったのかと思うほどそっくりだった

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「蘇る」の読み方!正解は!?

正解は「よみがえる」です!

また「甦る」と書いても「よみがえる」と読むことができます。

意味はヒントで紹介したように、死んだものが生き返ったり、死にかけたものが息を吹き返すこと。

「賢明な蘇生術によって彼は死の淵からよみがえった」のように使います。

また、一度勢力が衰えたものが再び盛んになることも「よみがえる」と表現します。

例えば「YouTubeなどの影響で昔のヒット曲がよみがえって来ているね」などの使い方ができます。

2つ目の漢字は「既知」です!

既知」と書いて、なんと読むか分かりますか?

既に知っているという意味で正解です!

でも、読み方はわかりますか?

「既知」読み方のヒントは?

「既知」は周知の事実、すでに知っている事、また知られている事という意味です。

分かりきっている、当たり前なんて意味もあります。

そして反対の言葉は「未知」となります。

「未知」はよく口に出して使うので知っていると思いますが、「既知」は「周知」として言い変えられることがよくあります。

しかし「既知」の読み方なんて、知っていて当たり前ですよね!?

「既知」読み方のもうひとつのヒントは?

ひらがなにすると「〇〇」です。

さて、もうわかりましたか?

「既知」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

 

「きち」

です!

 

「既知の事実」なんてのは、すでに知られている事実という意味で、

一般的に知られている事を前提とした言葉です。

知らなかったでは済まされない事も多いので、ニュースはまめにチェックしましょう!

3つ目の漢字は「荏苒」です!

「荏苒」を何と読みますか?

現代ではあまり使われない日本語ですが、昔の文学にはよく出てきました。

読めれば知性がキラリと光ります。

「荏苒」の読み方のヒントは?

1.「荏苒」をひらがなにすると4文字になります。

2.「荏苒」の類語には「延々」「漫然」「頓挫」などがあります。

3.『荏苒今日に到った。』大鹿卓「渡良瀬川」より引用

正解は…

正解は「じんぜん」でした!

「荏苒」とは、なすことのないまま歳月が過ぎること。ものごとが延び延びになるさま。

「荏」の音読みは「ジン」「ニン」、訓読みは「え」「荏らか(やわらか)」。漢検準1級9画の漢字です。

「苒」の音読みは「ゼン」、訓読みはありません。漢検準1級8画の漢字です。

どちらも画数が少ないのですが、見かけることは少ないですね。

「荏苒」を用いたことわざとして、「荏苒時を許さず」が有名。

「何もせず時が過ぎていくのは時間の無駄」という意味です!

「荏苒」は、昔の小説では非常によく使われていました。

このまま荏苒、時を過ごしていたなら、』太宰治「新ハムレット」より引用

荏苒として時がうつった。』横溝正史「人形佐七捕物帳」より引用

あなたも機会があったら使ってみてはいかがでしょう?

4つ目の漢字は「狐疑逡巡」です!

「狐疑逡巡

これ、何と読むかわかりますか?

 

四字熟語は読み方が難しいものが多いのですが、

これはどうでしょうか……

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「狐疑逡巡」読み方のヒント!

 

「狐疑逡巡」は、漢字一つ一つはよく見かけますよね。

ですが、組み合わせるとあまり見かけないかも……

 

ところが読み方はとっても簡単!

素直な人ほど、すんなり読めてしまうかも!

 

さて、あなたは何と読みましたか?

 

「狐疑逡巡」の読み方、正解は…

気になる正解は…

 

 

 

 

「こぎしゅんじゅん

です!

 

「狐疑逡巡」は、

「決心がつかず、ぐずぐずとためらっていること」

「優柔不断な様子」という意味の言葉です!

 

どうして「狐疑逡巡」が「優柔不断な様子」というのでしょうか?

 

これはキツネが、疑い深く行動することが由来となっているのだそう。

まさに漢字が意味を表していますよね。

 

キツネが疑い深いことが由来の四字熟語が他にもあります。

「狐疑不決(こぎふけつ)」なのですが、意味はまったく同じ。

決められない人のことを指す言葉です。

 

狐は「人を騙す」「疑い深い」などの意味の言葉に使われがち。

ちょっと気の毒な感じがしますが、

覚えておくと言葉の理解が速くなりますよ!

 

これを機にスマートに読めるようになりましょう!

5つ目の漢字は「滂沱」です!

「滂沱」を何と読みますか?

国語が得意な人なら、すぐにピンときますね!

日本人なら覚えておきたい漢字です。

「滂沱」の読み方のヒントは?

1.「滂沱」をひらがなにすると3文字になります。

2.「滂沱」の関連語には「号泣」「豪雨」「涙腺崩壊」などがあります。

3.『馬背の流汗滂沱として掬すべく、』泉鏡花「義血侠血」より引用

正解は…

正解は「ぼうだ」でした!

今回は少し簡単でしたね!

「滂沱」には大きく分けて3つの意味があります。

まずは長雨が降りしきるさま。「滂沱たる大雨によってダムが決壊しました」

次にとめどなく涙が流れるさま。「滂沱の涙禁じえず」

そして汗や水などが激しく流れるさまです。「高校球児の滂沱の汗」

一瞬だけ強い、激しいということでなく、降り続くこと、流れ続けることがポイントです。

「滂」の音読みは「ホウ」「ボウ」「ヒョウ」、「沱」の音読みは「ダ・タ・チ・ジ」、どちらも訓読みはありません。

「滂」は水の勢いが盛んであることをあらわす漢字、「沱」は水が溢流して別の流れに分かれることをあらわす漢字です。

「滂沱」を使う四文字熟語として、「流汗滂沱(りゅうかんぼうだ)」があげられ、汗が盛んに流れ落ちる様子を意味しています。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
出典:コトバンク

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とにかく本が好きです!