今回は「飯匙倩」「鳶肩」「金楚糕」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「飯匙倩」
「飯匙倩」の読み方をご存じでしょうか?
3つの漢字をひとつずつ読むと「めしさじせん」になりますが、もちろん間違いです。
これは読み方を知らないと、正解することは難しいですね…
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「飯匙倩」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇」の2文字
- 通常はカタカナで表記されます
- 三角形の頭を持つ毒ヘビの一種
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「飯匙倩」の読み方!正解は!?
正解は「ハブ」です!
2文字の言葉なのに漢字は3文字なので、かなりの難問だったのではないでしょうか。
「飯匙倩(ハブ)」とは全長約2メートル、大きな三角形の頭を持つ毒ヘビです。
ハブに噛まれると強い痛みと共に数分で腫れが生じて毒が体内の組織を破壊していくため、緊急に血清治療を行う必要があります。
「飯匙倩」に使われている「飯匙(しゃもじ)」とはご飯を盛りつける匙(さじ)を指し、ハブの頭がしゃもじのような形であることに由来するものです。
2問目はこの漢字!「鳶肩」
「鳶肩」の読み方をご存じですか?
「鳶」は「とび」「肩」は「かた」と読みますが「とびかた」と読むと間違いです。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「鳶肩」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○けん」の4文字
- 音読みです
- 「いかり肩」と同じ意味です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「鳶肩」の読み方、正解は・・・
正解は
「えんけん」
です!
「鳶」はトビ、トンビと呼ばれる鳥のことをあらわしています。トビが上昇気流に乗って舞い上がる様子を、人間肩が角張っているイメージに合わせた、現代で言う「いかり肩」をあらわす言葉です。
「いかり肩」を意味する言葉は他にも「差肩」や漢字をあてた「怒り肩」があります。
「鳶肩」と「菩薩肩」
「鳶肩」について日本で説明した文章として有名なのは、明治から昭和にかけて活躍した小説家、幸田露伴の「連環記」です。
さし肩というのは、菩薩肩というのとは反対で、菩薩肩は菩薩像のような優しい肩つき、今でいう撫肩であり、さし肩というのは今いう怒り肩で漢語の所謂(いわゆる)鳶肩である。
ここでは「撫肩(なで肩)」は「菩薩肩」、「鳶肩」は「怒り肩」である、と説明されていますが、この「菩薩肩」という言い方はあまり使われていません。菩薩像は作られた時代によってはなで肩ではなく、特になで肩が多くなったのは江戸中期からと言われています。「連環記」が掲載されたのは昭和初期なので、当時流通していた菩薩像はなで肩が多かったのかもしれないと考えると面白いですね。
「いかり肩」という言葉を見たら、トビの姿と一緒に「鳶肩」という言葉も思い出してくださいね。
最後はこの漢字!「金楚糕」
「金楚糕」の読み方をご存じでしょうか?
パッと見たイメージだと「きんそせい」か「きんそしょう」と読んでしまいそうですが、残念ながら間違い。
全く、一文字も読み方が合っていません。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「金楚糕」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇」の5文字です
- お土産などで食べたことのある方は多いかも
- かつては宮廷のお菓子だったと言われています
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「金楚糕」の読み方!正解は!?
正解は「ちんすこう」です!
「金楚糕(ちんすこう)」とは沖縄県で有名な銘菓で、小麦粉に砂糖とラードを混ぜて焼き上げたお菓子。
かつては琉球王朝の貴族たちしか食べることができなかった宮廷の焼き菓子だったと言われています。
「ちんすこう」の漢字表記には「金楚糕」と「珍楚糕」の2つがあり、それぞれに名前の由来が異なります。
- 金楚糕:とても貴重なお菓子
- 珍楚糕:とても珍しいお菓子
いずれにせよ非常に貴重なお菓子であったことは間違いないようですね。
出典:コトバンク