麻雀(マージャン)と言えば、一昔前まではキャンブルや徹夜、タバコといった不健康なイメージが強くありました。しかし、最近では自分で麻雀を打たずに、インターネットでプロ雀士の対局を観る麻雀ファンが増えています。今回は、競技麻雀のチーム対抗戦「Mリーグ」の楽しみ方についてご紹介します。
目次
趣味としての「観る雀」のススメ
「観る将(みるしょう)」という言葉をご存じでしょうか?「観る将」とは、自分では将棋をほとんど指さないのに、プロ棋士の対局を観戦して楽しむファンのことです。最近では「観る将」ならぬ、「観る雀(みるじゃん)」が流行っています。
そもそも麻雀とはどんなゲーム?
麻雀とは、中国から伝わったゲームで、麻雀牌(パイ)と呼ばれる札を使って決められた役の形に牌を揃えて点数を競います。麻雀をやったことが無い人でも、牌は見たことがあるのではないでしょうか。通常は、麻雀卓というテーブルを囲んで4人でプレイします。
最初に書いたように、麻雀というとギャンブルや徹マン(徹夜でする麻雀)といった不健康なイメージを持たれる事もあります。しかし、役を考えたり点数を計算することで脳が活性化する、指先を使うことで認知症の予防につながると、シニアの方には健康的なゲームとして人気です。
最近は「観る雀」が人気
インターネットやスマートフォンの普及によって、近年では「YouTube」や「ABEMA」などで、気軽に動画を楽しめるようになりました。配信されている動画の中には、麻雀プロの対局を観られるものもあり、麻雀を自分で打たずに観て楽しむ「観る雀」が人気となっています。
ABEMAで話題の「Mリーグ」とは
「観る雀」の間で、話題となっているのがABEMAで放送されている「Mリーグ」です。これまでも麻雀の対局番組はありましたが、「Mリーグ」はこれまで麻雀番組あったイメージとは全く異なっています。では「Mリーグ」の魅力とは、どのようにものなのでしょうか。
麻雀プロによって競われるリーグ戦
<今週のMリーグは…👀>
✅11/22(月)
もはやホラー!?
ついに本領発揮 #堀慎吾✅11/23(火)
超攻撃型にモードチェンジ!?#滝沢和典✅11/25(木)
「3連ラスぐらいなんじゃ!」
チーム11戦ぶりの宝箱奪取!#朝倉康心✅11/26(金)#茅森早香
12,000の3連発ハンティング!
ラスから一気にTOPへ!— ABEMA麻雀ch (アベマ) (@abema_mahjong) November 27, 2021
麻雀プロが所属する団体には、10以上の団体がありますが、これまでの大会は個人戦で、団体を横断したチーム対抗戦は行われていませんでした。
2018年に誕生した「Mリーグ」は、「日本プロ麻雀協会」や「日本プロ麻雀連盟」「最高位戦日本プロ麻雀協会」「麻将連合-μ-」「RMU」の5団体に所属するプロを対象にして、ドラフトを行って選手を選んでいます。こうして選ばれた麻雀プロによって争われるリーグ戦が「Mリーグ」です。
「Mリーグ」の優勝賞金は、なんと5,000万円、準優勝が2,000万円、3位で1,000万円。なぜ、このような高額の賞金が出せるかというと、大手企業がスポンサーとなっているからです。スポンサーとなっているのは、大和証券や朝日新聞、日清食品、ローソンエンタテインメントなど広く知られる大手企業です。
麻雀をスポーツ観戦のように楽しむ
「Mリーグ」を構成しているチームは企業のクラブチームで、次の8チームでリーグ戦が行われます。
・赤坂ドリブンズ 株式会社博報堂DYメディアパートナーズ
・EX風林火山 株式会社テレビ朝日
・KADOKAWAサクラナイツ 株式会社KADOKAWA
・KONAMI麻雀格闘倶楽部 株式会社コナミアミューズメント
・渋谷ABEMAS 株式会社サイバーエージェント
・セガサミーフェニックス セガサミーグループ
・TEAM RAIDEN / 雷電 株式会社電通
・U-NEXT Pirates(ユーネクストパイレーツ) 株式会社U-NEXT
チームには、監督とドラフトによって選ばれた選手が4人が所属していて、選手はお揃いのユニフォームを着用して麻雀で戦います。
◯お知らせ◯
サポーター特典のリストバンドとマスクですが、入会特典とは別タイミングでの発送となります。
もうしばしお待ちくださいませ🙇♂️#Mリーグ #EX風林火山 #二階堂亜樹 #二階堂瑠美 #勝又健志 #松ヶ瀬隆弥 #麻雀 pic.twitter.com/wOW1v7Ao3Q
— EX風林火山 (@EX_Furinkazan) November 9, 2021
監督の采配で出場する選手が決められたり、対局が終わった後には勝利者インタビューが行われたりと、まさにスポーツの雰囲気そのものです。
Mリーグの公式サイトには、「Mリーグ理念」として
・高度な頭脳スポーツとしての麻雀への認知の確立
・麻雀に対する負のイメージの払拭
・麻雀による世代間交流の促進と社会発展への貢献
・麻雀を通じた国際交流親善への寄与
と書かれていて麻雀を頭脳スポーツと位置付けています。
Mリーグ公式サイト:https://m-league.jp/
基本的な麻雀ルールを知っておくとMリーグの面白さがわかる
「Mリーグ」の魅力は、「エキサイティングな試合展開で盛り上がる」「好きなチームや選手を応援する」と、まさにスポーツを観戦するのと同じです。
野球やサッカー、ラグビーなどを観るのが好きな方の多くは、自分ではプレイしない人ですよね。なかには、ルールをあまり知らない人もいます。でも、ルールを知らなくても観戦を楽しめます。同じように、「観る雀」の方の中には、麻雀を全く知らない人も、自分では麻雀を全く打たない人も増えています。
しかし、基本的な麻雀のルールを知っておくと「Mリーグ」をより楽しめます。
麻雀のルールを覚えるのは難しいの?
麻雀は、牌や役の名前、点数など覚えることが多く、難しいと感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、「観る雀」なら自分で対局するわけではないので、ルールを完全に覚える必要はありません。ABEMAで「Mリーグ」を観ているうちに、徐々にルールを覚えていってもOKです。
家庭用ゲーム機やオンラインゲーム、スマートフォンのアプリには、無料で利用できる麻雀ゲームがたくさんあるので、遊びながらルールを覚えることもできます。
また、「近代麻雀」の竹書房が運営している麻雀情報サイト「キンマweb」の記事「麻雀初心者のための麻雀ルール解説、11のステップで覚える麻雀の基礎」に基本的なルールがわかりやすく説明されているので、ぜひ参考にしてください。
麻雀番組は初心者にもわかりやすい
麻雀はプロの方など慣れた人が打つと、流れが早すぎて初心者の方は追いついていけません。そこで、麻雀番組では、この速度を遅らせるために、ツモ牌を自分の手牌の上に乗せ、どんな牌をツモってきたのかを見せるといった配慮をしています。
※ツモ牌を手牌の上に乗せる行為は麻雀番組用の配慮で、通常の対局では行いません
また、ABEMAの「Mリーグ」などの麻雀番組では、必ず解説者の方がいて、初心者にもわかりやすいように解説してくれます。これにより、ゆっくりと解説を聞きながら対局を観ることができ、観るだけでルールを覚えることができます。
Mリーグの対局を見逃した方には、先に紹介した麻雀情報サイト「キンマweb」の観戦記がおすすめです。「キンマweb」では、Mリーグ毎試合後に担当記者の観戦記が掲載されるので、対局の流れやポイントをゆっくり確認しながら読むことができます。Mリーグ観戦記は「Mリーグニュース」のページで無料配信されていますので、観る雀に興味がある方はぜひ読んでみてください。
まずは「観る雀」から始めてみよう
これまで、麻雀を一度もプレイしたことが無い人でも、麻雀って観るだけでも楽しいんです。おうち時間の楽しみ方のひとつとして「観る雀」を始めてみてはいかがでしょうか。