今日の難解漢字は
「櫛比」
「黛」
「誤謬」
「鴨脚樹」
「髢」
です!
どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、
なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「櫛比」です!
「櫛比」
これ、何と読むかわかりますか?
見慣れない・耳慣れない言葉のため、
読みにくいこの漢字。
さあ、あなたは何と読みましたか?
「櫛比」読み方のヒント!
「櫛比」は、どちらの漢字もちょっと変わった読み方をします。
「櫛」は、訓読みでは「くし」のこと。
「櫛」は音読みで読むのですが、問題は「比」。
ちょっと癖のある読み方をしますよ。
さて、読めたでしょうか?
「櫛比」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「しっぴ」
です!
「櫛比」は、
「くしの歯のこと。もしくはくしの歯のようにすき間なく並んでいる様子」
を表す言葉です。
「櫛」の音読みは「シツ」。
組み合わせる言葉によって音が変化する「音便」によって、
「シッ」に変わっています。
「比」は「比較」「比例」などで使われる通り「ヒ」と読みます。
ですが「櫛」同様に音便が起き「ピ」に変化しています。
「比」だけでは「ピ」と読むことはないので、
なかなかレアな読み方と言えます。
ちなみに「櫛比」とかいて「くしひ」と読む苗字があるのだとか。
日本に数十人しかいらっしゃらない、かなりレアな苗字だそう!
見かけるタイミングは限られますが、教養として知っておきたい「櫛比」。
これを機にしっかり覚えて、スマートに読めるようになりましょう!
2つ目の漢字は「黛」です!
「黛」
これ、何と読むかわかりますか?
漢字は一文字ですが、訓読みは四文字もあるんです。
さあ、あなたは何と読みましたか?
「黛」読み方のヒント!
「黛」は、女性にとっては身近なアイテムのひとつです。
また、この漢字・この読み方で苗字の方もいらっしゃいます。
ヒントは「ま〇〇み」!
〇〇に当てはまる文字を考えてみましょう!
さて、あなたは何と読みましたか?
「黛」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「まゆずみ」
です!
「黛」は、
「まゆを描くための墨」という意味の言葉です!
より分かりやすくいうと、
「アイブロウペンシル」や「アイブロウパウダー」のこと。
女性にとってはおなじみのアイテムではないでしょうか。
日本では平安時代ごろから、眉毛を剃ったり抜いたりして
その上から眉を描くという文化があったため、
「黛」は古くからとても身近な道具でした。
もちろん「眉墨」と書いても、漢字としては正解です。
また、色を表す場合もあります。
青みがかった黒色で「黛色(たいしょく)」と書かれることが多いです。
山や樹木の青黒く見える部分の色を指すので、
ごく稀に小説などで見かけますよ。
見慣れないですが、一度覚えれば印象的な「黛」。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!
3つ目の漢字は「誤謬」です!
「誤謬」
これ、何と読むかわかりますか?
いかにも難しそうな漢字が使われているこの言葉。
さあ、あなたは何と読みましたか?
「誤謬」読み方のヒント!
「誤謬」は、倫理学で使われている言葉です。
ですが、その意味が簡略化されて一般的に使われていることもあります。
読み間違いも多いこの言葉。
よく「ごびょう」と読まれているのですが、それは不正解!
でも読み方としてはとっても近いです。
さて、あなたは何と読みましたか?
「誤謬」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「ごびゅう」
です!
「誤謬」は、
「まちがえることや、まちがい」のこと!
「誤謬を犯してしまう」「人の誤謬を正す」
などで使われます。
「間違い」や「誤り」と言い換えられますよ。
というのも、実は「謬」の漢字。
送り仮名をつけると「謬り」となり、「あやまり」と読むんです!
つまり「誤」も「謬」も、訓読みは同じ!
「誤謬」は、同じ意味の言葉を重ねた熟語なんです。
ちなみに「ごびょう」と読み間違えられがちなのですが、
あまりに間違えられるため
「ごびょう」と調べても掲載されている辞書もありますよ。
読み方も意味も覚えると、使い方もわかりやすくなります。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!
4つ目の漢字は「鴨脚樹」です!
本日の難読漢字クイズは「鴨脚樹」です。
一度は見たことがあると思います。
さて、あなたは何と読みますか?
「鴨脚樹」の読み方のヒントは?
1.「鴨脚樹」をひらがなにすると「〇〇ょ〇」になります。
2.「鴨脚樹」の種といえば茶碗蒸しです。
3.『だいたいに榎や鴨脚樹のように』柳田国男「海上の道」より引用
正解は…
正解は「いちょう」でした!
街路樹や公園の観賞用としてお馴染みの樹木です。
お寺や神社の境内で目にすることも多いですね。
葉が厚く水分が多いため燃えにくいのが特徴の樹木で、東京都千代田区には、関東大震災を生き抜いた樹齢150年の「鴨脚樹」が残っています。
落葉高木に分類され、育つと30mにも達するそうです。
「鴨脚樹」の由来・語源は?
「鴨脚樹」の漢字の由来は読んで字のごとく、葉っぱの形状が水かきのついた鴨の足に似ていることなのだそう。
原産は中国で、イチャオ、ヤチャオ、ヤーチャウなどの中国語が「いちょう」になったといわれています。
「鴨脚樹」は、公孫樹または銀杏と書いても正解です。
種子の「銀杏」は、「ぎんなん」だけでなく、「いちょう」とも読みますよ!
「鴨脚樹」の別名には、「鴨脚(おうきゃく)」「乳の木」「四天王樹」「防火樹」などがあります。
5つ目の漢字は「髢」です!
「髢」を何と読みますか?
髪(かみがしら)が付いているので、毛に関係ありそうですね。
ヒントを見て考えてみましょう!
「髢」の読み方のヒントは?
1.「髢」をひらがなにすると3文字になります。
2.舞妓さん、芸妓さん、お相撲さん。
3.『髢や細紐を障子の外へ掛けたところで、』野村湖堂「銭形平次捕物控」より引用
正解は…
正解は「かもじ」でした!
「髢」とは、髪の毛の少ない部分に足す髪のこと。髪を結うときに用います。
添え髪、添え毛、入れ髪とも呼ばれます。
日本髪を結う人が減ったので、あまり目にすることはありませんね。
昔は人毛や牛の尻尾を材料としましたが、今では人工のものが多いです。
「かつら」と違い、一部分だけ足すのが「髢」の特徴。現代のエクステやヘアピースに近いかもしれません。
音読みは「テイ」、訓読みは「かもじ」、漢検1級13画の漢字です。
「髢」の原型は、天細女命(アメノウズメ)が天岩戸の前で頭部にまとったものだと考えられています。
「髢」の種類
「髢」にはさまざまな種類があり、使う箇所で呼び名が違います。
いくつか紹介しましょう!
前蓑(まえみの):前髪が少ない人用
浮輪(うきわ):束髪のまわりの芯
四割禿隠し(よつわりはげかくし):前髪、左右両髪、後頭部の髪を足す
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました!