今回は「栄螺」「鳩居」「火影」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「栄螺」
今回の漢字は「栄螺」。
日本人なら、きっと聞き慣れた単語ですよ。
食べたことだってあるはず!
あなたは何と読みますか?
「栄螺」の読み方のヒントは?
1.「栄螺」をひらがなにすると3文字になります。
2.海底の岩や石が積み重なったところで見つかります。
3.『栄螺はその殻を以て天地となし、蓑虫はその外包を以て世界とす。』徳富蘇峰「吉田松陰」より引用
正解は…
正解は「サザエ」でした!
昔は日曜日の夕方に「サザエさん」というアニメが放映されていましたね!
「栄螺」は東アジアの磯に多く生息するリュウテンサザエ科の巻貝です。
トゲトゲしたごつい見た目ですが、身はほんのり甘くておいしいです!
「栄螺」の由来
「栄螺」の由来には諸説あります。
・殻の部分が小さな家に見えるので「小(ささ)」と「家(いえ)」で「ささえ」。いつしか濁点がついて「さざえ」と発音されるようになった。
・礫岩(れきがん)の通称を「さざれ石」といいますが、この「さざれ」が「さざえ」になった。
・トゲトゲが小さな枝(え)のようなので「碍枝(ささえ)」と呼び、いつしか「さざえ」になった。※「碍」には支えるという意味があります。
ちなみに「栄螺」の「螺」は、渦巻きやらせん状の貝をあらわす漢字です。
2問目はこの漢字!「鳩居」
あなたは「鳩居」を何と読みますか?
はとい、はときょ…なかなか難しいですね。
3つのヒントから予想してみましょう!
「鳩居」の読み方のヒントは?
1.「鳩居」をひらがなにすると「〇ゅ〇〇ょ」になります。
2.鳩の性質に関係する言葉です。
3.『維鵲有巣 維鳩居之』詩経「鵲巣」より引用
正解は…
正解は「きゅうきょ」でした!
「鳩居」とは、仮住まいや借住まい、夫の家を自分の家にすること。
自分の住まいを謙遜して言うこと、または他人の成功や地位を横取りする意味でも使われます。
「鳩居」の由来は、3つ目のヒントにある詩経(中国の詩集)です。
昔の中国では女性が自力で家庭を営むことができなかったため、嫁いで夫の家をわがものにすることを例えました。
どうして「鳩」が出てくるかというと、鳩は巣作りが下手なので、鵲(カササギ)の巣に住んで卵を産む(托卵)性質があるからです。
鳩づくしの「鳩居党」
京都、東京、神奈川には書画用品・香の専門店「鳩居堂」という老舗があります。
「鳩居堂」創業者の家紋は源頼朝に賜った「向かい鳩」。
「店はお客様のもの」という謙遜の意味で、1663年(寛文3年)に儒学者の「室鳩巣」が詩経にちなんで名付けたそうです。
まさに鳩づくしです!
最後はこの漢字!「火影」
「火影」
これ、何と読むかわかりますか?
「な〜んだ、簡単じゃん!」と思ったそこのあなた。
それ、本当に正解の読み方でしょうか?
さあ、あなたは何と読みましたか?
「火影」読み方のヒント!
「火影」は、普通に読もうとすると「ひかげ」となりませんか?
実はそれだと誤読!
あまりに誤読が多いので、パソコンやスマホの変換でも出るものがあるくらい。
実際の読み方は「ひかげ」にとても似ているのですが、
ちょっとだけ違います。
さて、あなたは何と読みましたか?
「火影」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「ほかげ」
です!
「火影」は、
「灯火によってできる光や、それに伴ってできる影」という意味の言葉です!
「夜釣りの火影が海を照らす」
「火影がぼんやりとゆれている」
などの例文で使われます。
また、有名な漫画『NARUTO -ナルト-』にも
火影というキャラクターがいるため、
漫画を読んでいた方はすんなり読めたかもしれません。
「火」と書いて「ほ」と読むのは、かなりレアケース。
「火筒(ほづつ)」や「火串(ほぐし)」などがあります。
いずれにしてもかなり珍しい言葉なので「火影」が一番使われる漢字かも。
レアな読み方こそ、覚えておくとかっこいいもの。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!