今回のお題は「狆穴子」「世迷言」「荏苒」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「狆穴子」
「狆穴子」・・・「穴子(あなご)」の仲間のようですが、失礼ながら穴子(あなご)は水族館の人気者とは言えないような?
謎が深まる「狆穴子」ですが、何と読むのかさっそく見ていきましょう!
「狆穴子」の読み方のヒントは・・・?
それではヒントです!
- アナゴ科の生物です。
- 体長は約35㎝で、とっても細長いのが特徴です。
- 体は灰色に黒色の斑点が特徴。
これって普通のアナゴと変わらないんじゃない?と思われた方のために。大ヒントです!
体の後ろ半分を砂の中に入れ、前半分を砂から出してゆらゆらと揺れている、ひらがなで「〇〇あなご」の5文字の生物ですよ。
もう、わかりましたよね?
「狆穴子」の読み方の答えは・・・
正解は、「チンアナゴ」でした!
砂から体を出してゆらゆら漂うのが何とも可愛い狆穴子(チンアナゴ)。
水中のプランクトンを食べる時は顔を出し、外敵から身を守る時には完全に砂に隠れます。
体の半分だけ砂から出しているのは、とっても臆病で警戒心が強いからなんですって!
ところで、「珍しい」穴子だから「珍穴子」と書くと思っていた方もいるのではないでしょうか?
「狆穴子」の「狆」は、日本原産の愛玩犬である「狆(チン)」に顔が似ていることからつけられたんですよ。
愛嬌たっぷりの「狆(チン)」の顔も、狆穴子とそっくりかチェックしてみてくださいね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
2問目はこの漢字!「世迷言」
「世迷言」は、パッと見で「迷信(めいしん)」と似ていますよね。
「よめいげん」?それとも「せまよいごと」?
実は、読み間違いが多いことで知られる漢字なんです。
何と読むのかさっそく見ていきましょう!
「世迷言」の読み方のヒントは・・・?
「世迷言」は漢字3つからなる言葉です。
「世」を「せ」と読むか?「よ」と読むか?
「迷」を「めい」と読むか?「まよ(い)」と読むか?
「言」を「げん」と読むか?「ごん」と読むか?
以上の組み合わせで答えが導き出せそうですね。
ここで大ヒント!
「世迷言」の読み方は、ひらがなで「よ〇〇ごと」の5文字です。
つまり「世」は「よ」、「言」は「ごと」と読むわけです。
さあ、あとは「迷」の読み方だけですね!
「世迷言」の読み方の答えは・・・
正解は、「よまいごと」でした!
「迷」を「めい」と読むか?「まよ」と読むかが問題になっていましたが、実はどちらも違って「まい」と読むわけです。
「まい」という読み方は思いつかないかもしれませんが、「迷子(まいご)」も「まい」と読ませていますよね。
ちなみに「世迷言(よまいごと)」は、愚痴や不平・不満を独りごとでつぶやくことを言います。
実は、「よまいごと」と正しく読める人は約6割、3割は「よまよいごと」と間違えて読むという調査結果があるそうです。
正しい読み方を覚えましょう!
最後はこの漢字!「荏苒」
「荏苒」を何と読みますか?
現代ではあまり使われない日本語ですが、昔の文学にはよく出てきました。
読めれば知性がキラリと光ります。
「荏苒」の読み方のヒントは?
1.「荏苒」をひらがなにすると4文字になります。
2.「荏苒」の類語には「延々」「漫然」「頓挫」などがあります。
3.『荏苒今日に到った。』大鹿卓「渡良瀬川」より引用
正解は…
正解は「じんぜん」でした!
「荏苒」とは、なすことのないまま歳月が過ぎること。ものごとが延び延びになるさま。
「荏」の音読みは「ジン」「ニン」、訓読みは「え」「荏らか(やわらか)」。漢検準1級9画の漢字です。
「苒」の音読みは「ゼン」、訓読みはありません。漢検準1級8画の漢字です。
どちらも画数が少ないのですが、見かけることは少ないですね。
「荏苒」を用いたことわざとして、「荏苒時を許さず」が有名。
「何もせず時が過ぎていくのは時間の無駄」という意味です!
「荏苒」は、昔の小説では非常によく使われていました。
例
『このまま荏苒、時を過ごしていたなら、』太宰治「新ハムレット」より引用
『荏苒として時がうつった。』横溝正史「人形佐七捕物帳」より引用
あなたも機会があったら使ってみてはいかがでしょう?