今回の難読漢字は「傅く」「薇」「頻る」です。
読めそうでなかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読むことができますますか?
目次
1問目はこの漢字から!「傅く」
「傅く」という漢字をパッと見ると、男性の名前の「博(ひろし)」という字に見えますが、「傅く」は「にんべん」なので違います。
日常会話ではあまり使われることはないかもしれませんが、聞けば分かる言葉です。
『源氏物語』にも登場する古語なんですよ。
さっそく見ていきましょう!
「傅く」の読み方のヒントは・・・?
それでは、「傅く」の意味を紹介します。
- 自分よりずっと身分の高い人に対して尊敬の念を込めて世話をする、奉仕する
- 子供を大切に思って育てる
- 大切な人の後ろ盾となる、サポートする
最も一般的なのは①の意味です。古文では「主人・君主ー家来」などのかけ離れた身分の者で使われていました。現代でも「師匠ー弟子」「社長ー部下」などの関係で使われます。
例えば、「お姫様に家臣が傅く」などと使われます。
読み方は、ひらがなで「〇〇〇く」の4文字です!
分かりましたか?
「傅く」の読み方の答えは・・・
正解は、「かしずく」でした!
普段使うことはなくても、聞けば家来がひざまずいて殿様に仕える様子が想像されませんか?
『源氏物語』には、「この君をば、私物に思ほしかしづき給ふこと限りなし」という一文があります。
これは「子供を大切に育てる」という意味で使われています。
古語だけに上品な雰囲気のある言葉ですね。
2問目はこの漢字!「薇」
「薇」と書いて、なんと読むか分かりますか?
なんと(ら)ではないのです!
さあ、なんと読むでしょう?
「薇」読み方のヒントは?
ヒントは全体で4文字、「〇〇〇〇」となります。
ある植物の名前で、季節によってはスーパーで見かけることもあります。
何か思い当たるものはあるでしょうか?
「薇」読み方のもうひとつのヒントは?
最初の一文字目は「ぜ」です。
春頃に山菜として食べることが多く、その見た目も特徴的です。
これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか?
「薇」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「ぜんまい」
です!
ゼンマイはワラビやコゴミと並ぶ、日本の代表的な山菜ですね。
多年生のシダ植物で、春頃に採れるものは栄養価も高く、天ぷらにしたり水煮にしたりとおいしく食べられます。
ゼンマイの新芽は見た目も渦巻状という特徴的な姿をしており、ぜんまいばねの語源にもなっています。
そもそものぜんまい自体の語源は諸説あるようですが、「せんまき(千巻き)」に由来するというのは有力なようです。
ちなみに薔薇(バラ)の2文字目が、ゼンマイと同じ字ですね。
植物としての特徴や科なども全然違うのに同じ字が使われるのは非常に不思議ですね。
最後はこの漢字!「頻る」
「頻る」の読み方をご存じでしょうか?
「頻度(ひんど)」の「ひん」という字ですが、もちろん「ひんる」ではありません。
と言われても「頻度」以外にこの字を使ったことがないという方も多いのでは…
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「頻る」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇る」の3文字です
- ひっきりなしに続く様子を表した言葉
- 「頻りに」という使い方もあります
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「頻る」の読み方!正解は!?
正解は「しきる」です!
意味はヒントでも紹介したように、ひっきりなしに何かが続く様子を表した言葉。
よく使われる表現としては「雨が降り頻(しき)る」があります。
というか「降り頻る」以外の言い回しで「頻る」を使う場面は無いかもしれません。
ヒントで示したもう一つの言葉「頻(しき)り」の方は、比較的使うことがあるでしょう。
例えば「彼女は話を聞きながら頻りに頷いていた」「子犬が頻りとすり寄ってくる」などと使えます。