本日の難読漢字クイズは…
「搗布」「縅」「泔坏」です。
この機会に覚えてくださいね!
目次
1個目の漢字はこれ!「搗布」
「搗布」を何と読みますか?
今回の難読レベルは高いです…
海洋生物に詳しい人なら読めるかもしれません!
「搗布」の読み方のヒントは?
1.「搗布」は2メートル以上(!)に成長することがあります。
2.「搗布」を食用にする場合、味噌汁や佃煮、酢の物などが一般的です。
3.「搗布」は俳句で春の季語となります。
正解は…
正解は「かじめ」でした!
「搗布」はコンブ目コンブ科カジメ属の褐藻(かっそう)です。
褐藻とは、ワカメやモズクといった藻類の一群を指します。
同じ褐藻のアラメやクロメと同一視されることが多いですが、葉のシワや茎の先端が分かれているかどうかなど、素人が見分けるのは難しいでしょう。
とりあえず葉の表面がスベスベしていれば「搗布」ですよ!
人間の食用となる機会は少ないですが、ウニ・アワビ・サザエ、豚の餌としては昔からポピュラー。
地味ながら、実は活躍の幅が広い海藻なんですね。
また、地域によってはお風呂に入れて「搗布湯」を楽しむ習慣があります。
『搗布焚く海女が竃は石固め』信太和風
「搗布」は春の季語です。
海辺の地域では春になると大量の「搗布」が干されていたのだそう。
「搗布」の語源は諸説ありますが、「搗いて(ついて)」が転じたという説が有力です。
2個目の漢字はこれ!「織」
2つ目の難読漢字は「縅」です。
「織」と似ていますが微妙に違いますね…
早速ヒントを見てみましょう!
「縅」の読み方のヒントは?
1.戦国時代や武将に詳しい人は知っているかも…
2.「縅」には伝統的な高い技術が必要です。
3.『白地金襴の陣羽織に、具足は萌黄の縅、』吉川英治「茶漬三路」より引用
正解は…
正解は「おどし」でした!
「縅」とは、穴の開いた小札(こざね)板に革や糸などを通して、上下に結び合わせる甲冑の製造様式です。
小札板とは、甲冑を構成する短冊状の板のこと。
絹糸などを用いる「糸縅(いとおどし)」、鹿の皮の緒を用いる「韋縅(かわおどし)」、
絹の織物を用いる「綾縅(あやおどし)」の3つに大きく分けられます。
家紋や日の丸といった図柄を織り出したり、美しい波型のパターンを織り出したり、「縅」を作るには緻密で高い技術が必要となります。
どの武将がどんな「縅」をあしらった甲冑を身に着けているか、ドラマや映画を観るときにチェックしてみてはいかがでしょう。
また、昔ながらの五月人形の甲冑にも「縅」があしらわれています。
「縅」の訓読みは「おどし」、日本固有の漢字である国字なので、音読みはありません。
画数は15画、漢検1級です。
3個目の漢字はこれ!「泔」
「泔坏」を何と読みますか?
「泔」は「泗(なみだ)」ではありません!
実物を見る機会はなかなか無い物ですが…
「泔坏」の読み方のヒントは?
1.「泔坏」は身だしなみです。
2.古典文学が好きな人は読めるかも!
3.男子の元服の際には「泔坏」が用いられます。
4.『出でし日使ひし泔坏の水は、さながらありけり。』かげろう日記
正解は…
正解は「ゆするつき」でした!
「泔坏」とは、頭髪を洗ってくしけずる水を入れる器です。
平安時代以後、髪を整えるために使われました。
蒔絵を施した漆塗りに金銀の飾りが施された蓋つきの茶碗で、美しいので使わないときは台に置いて室内装飾にしたといいます。
「泔」の音読みは「カン」、訓読みは「ゆする」、漢字検定対象外8画の漢字です。
ちなみに「泔坏」に入れる水は、米のとぎ汁だったそう。
とぎ汁は「白水」と呼ばれ、人の血気を下げる効果があると考えられていました。
現代でも、米のとぎ汁は髪に良いという説がありますね。
ミネラル、ビタミンB類、セラミドといった美容成分が、痛んだ髪を修復してくれるようです。
つい数年前も、キム・カンダ―ソンやラ・ラ・アンソニーといったインフルエンサーが米のとぎ汁をヘアケアに使っていると公表して話題となりました。