今日の難読漢字は
「瓶子」
「藪沢」
「擬物」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「瓶子」!
「瓶子」の読み方をご存じですか?
「瓶」という字は「びん」と読みますが「びんこ」とは読みません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「瓶子」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○じ」の2文字
- 音読みです
- 「徳利」と同じ用途で使われます
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「瓶子」の読み方、正解は・・・
正解は
「へいじ」
です!近年は「へいし」とも読まれています。
「酒を入れる器」のことをあらわしていますが、一般的な酒器としては注ぎ口が小さいという理由から鎌倉時代以降あまり使われなくなり、「徳利(とっくり、とくり)」に代わっていったそうです。
現在では、主に神棚にお神酒をお供えする時に使われています。
「子」の意味
「瓶子」のように物の名前に「子」がついていることがありますよね。「椅子」「扇子」などはよく見かけるのではないでしょうか。
「子」という漢字は「こども」「人」「人の敬称」「小さいもの」「十二支の1つめ」などの多くの意味を持っていますが、その中に「物の名の下に添える語」という意味があり、「瓶子」もこの意味で使われています。このような使い方は「接尾辞」と呼ばれています。
神棚を見ることがあったら「瓶子」の読み方を思い出してみてくださいね。
難読漢字、2問目は「藪沢」!
「藪沢」の読み方をご存じですか?
「やぶさわ」と読む苗字の方がいらっしゃいますが、それ以外の読み方があります。なんと読むのでしょうか?
「藪沢」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「そ○○く」の4文字
- 音読みです
- 「学問の藪沢」という言い方をすることがあります。
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「藪沢」の読み方、正解は・・・
正解は
「そうたく」
です!
「雑木や雑草が生い茂っている湿地」という見たままの意味と、そこから転じて「物の集まっているところ」という意味もあります。
「山川藪沢」
奈良時代に発令された「養老律令」という法令に
「山川藪沢(せんせんそうたく)の利は公私共にせよ」
という条文があります。「山川藪沢」は山・川・藪・沢に代表される未開発のままの土地のことをあらわしており、誰かが占有することを許さず、食料や物資の確保に活用することを重要視するものでした。逆に言うと、当時貴族が山川藪沢を不法に占有してしまい、農民の利益を損なっていることが問題になっていたという背景があったようです。しかし、この考え方は平安時代以降の時代背景にそぐわず、法令は形骸化してしまったと言われています。
今では環境保全の意味で自然が管理されていることを考えると、歴史を感じますね。
自然に触れる機会があったら「藪沢」の読み方も是非思い出してくださいね。
難読漢字、3問目は「擬物」!
「擬物」の読み方をご存じですか?
「擬物」には「ぎぶつ」という読み方があり、物になぞらえるという意味がありますが、それ以外の読み方もあります。
いったい何と読むのでしょうか?
「擬物」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○○もの」の5文字
- 訓読みです
- 「ぎぶつ」とはまったく違う意味です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「擬物」の読み方、正解は・・・
正解は
「まがいもの」
です!
「本物に似せて作ったもの」「偽物」「模造品」というような意味があります。「紛物」とも書きます。
また「ぎぶつ」と区別するために「擬い物」「紛い物」と表記することもあります。
「擬物」と「紛物」
「まがいもの」という読み方では「擬物」も「紛物」も同じ意味なのですが、「紛物」には「まぎれもの」という読み方もあり「まぎらわしいもの」という意味になります。「擬物」同様、同じ漢字でも読み方が違うと意味が変わってしまうのです。
元々「擬」は「まねる、なぞらえる」という意味があり、「紛」は「いりみだれる、まぎらわしい」という意味のため、「まがいもの」の持つ「本物と見分けがつかないほどよく似せてあるもの」というニュアンスとしては「擬物」の方がより正確かもしれませんね。
読み方が多くてまさに「紛らわしい」ですが、「擬物」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は普段とは違う読み方をする漢字を多く選んでみました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。