漢字読み講座

【今日の難読漢字】「桐油」「怯弱」「漉く」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「桐油」

「怯弱」

「漉く」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「桐油」!

「桐油」の読み方をご存じですか?

「桐」に「油」で「きりあぶら」と読みますが、別の読み方があります。

いったい何と読むのでしょうか?

「桐油」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○○ゆ」の3文字
  2. 音読みです
  3. 同じ読み方をする油があります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「桐油」の読み方、正解は・・・


正解は

「とうゆ」

です!「とゆ」と読まれることもあります。「灯油」と読み方が同じですが、灯油とはまったく種類が違います。

アブラギリという種類の木の種子から採取した油で、毒性があるため食用にはならず、工業用塗料などに使われています。

湿気や水分を防ぐという性質から、江戸時代には油紙や雨合羽に使われており、それぞれ「桐油紙(とうゆがみ)」「桐油合羽(とうゆがっぱ)」と呼ばれていました。

「桐」は国によって意味が違う

「桐」というと、桐ダンスの材料になる木を思い浮かべますが、タンスに使う桐はゴマノハグサ科の落葉高木で、アブラギリはトウダイグサ科の落葉高木なので、種類が異なります。

しかし「桐」という文字は国によって意味が異なります。

  • 日本の「桐」・・・ゴマノハグサ科の落葉高木
  • 中国の「桐」・・・アオイ科の落葉高木(日本では「アオギリ」という)
  • 台湾の「桐」・・・トウダイグサ科の落葉高木(日本では「アブラギリ」という)

同じ木のことを話していると思ったら、全然違うことがあるかもしれませんので、注意しないといけませんね。

今ではあまり日本で生産されることがなくなってしまったそうですが「桐油」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、2問目は「怯弱」!

「怯弱」の読み方をご存じですか?

「弱」という字はよく使いますが「怯」という字はあまり見かけませんね。ただ、弱そうな雰囲気が伝わってくる熟語です。

いったい何と読むのでしょうか?

「怯弱」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○○じゃく」の6文字
  2. 音読みです
  3. 「怯」は「卑怯」と同じ読み方です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「怯弱」の読み方、正解は・・・


正解は

「きょうじゃく」

です!

「怯」という字は「おびえる」「おそれる」という意味があり「弱」は「力がない」「よわる」という意味があります。

「怯弱」は「おくびょうで気が小さいこと」や「積極的でない」という意味があります。あまり良い意味では使われない言葉です。

「懈怠怯弱」

「怯弱」は主に文章で使われる言葉ですが、仏教の経典のひとつである「法句経(ほっくぎょう)」には「懈怠怯弱」という四字熟語が使われています。

懈怠怯弱の百歳は、勇猛努力堅固の一日にしかず。

「懈怠(けたい)」は仏教用語で「善行を修めるのに積極的でない心の状態」をあらわしており、積極的でなければ長い期間を過ごしても積極的に過ごした1日に及ぶことはない、という戒めになっています。なかなか厳しい言葉です。

ここぞという時は積極的に動けるよう「怯弱」の読み方と意味を覚えておいてくださいね。

難読漢字、3問目は「漉く」!

「漉く」の読み方をご存じですか?

「漉」の字は「鹿」にさんずいが付いているので「しかく」と読みたくなりますが、間違いです。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「漉く」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○く」の2文字
  2. 訓読みです
  3. 和紙を作る時に使うことが多い言葉です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「漉く」の読み方、正解は・・・


正解は

「すく」

です!

水に溶かした原料をすのこの上に薄くしいて、紙や海苔などを作ることを言います。

和紙を手作りする方法として紹介された写真をご覧になった方も多いと思います。

ちなみに送り仮名が「す」になった「漉す」は「こす」と読み、液体の中の固形物を取り除いたり、個体を細かく均一にしたりと料理で使うことが多い言葉になります。

「漉く」と「抄く」

ちなみに「紙をすく」という漢字には「漉く」と「抄く」が使われることがあります。紙を工場などで機械生産する場合は「抄く」、手作りの場合は「漉く」が使われます。

以前は洋紙が「抄く」で和紙が「漉く」だった時代もありますが、現代では和紙も「抄く」ことが多くハンドメイドは少なくなっています。逆に自由研究などで牛乳パックから和紙を手作りする、という機会の方があるかもしれません。

手作りの紙を見かけたら「漉く」の読み方も是非思い出してくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は現代では使う機会が減ってしまった言葉を選んでみました。

全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。