今回は「明礬」「跼む」「蕨拳」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「明礬」
「明礬」を何と読みますか?
一般的にはカタカナで書かれます。
早速ヒントを見てみましょう!
「明礬」の読み方のヒントは?
1.「明礬」にフリガナを付けると「〇ョ〇〇〇」になります。
2.殺菌・消臭効果があります。
3.『「明礬の水ででも洗ったらどうだか、只じゃなかなか落ちねえや」中里介山「大菩薩峠」より引用
正解は…
正解は「ミョウバン」でした!
一価イオンの硫酸塩と三価イオンの硫酸塩が化合した複塩の総称です。
料理では昔から灰汁抜き、変色や煮崩れの防止に使われることが多く、スーパーの漬物コーナーに売ってます。
売られているのは粉末の焼きミョウバン、結晶体は生ミョウバンと呼ばれます。
ベーキングパウダー(ふくらし粉)にも入ってますよ!
アルミニウムが含まれているので体に悪いといわれた時期もありましたが、現在は過剰摂取しなければ安全とされています。
「明礬」の「礬」
「明礬」の1文字目はよく使う「明」ですが、2文字目の「礬」がなかなか難しい…
「礬」の音読みは「ハン」「バン」「ボン」、訓読みはありません。
ちなみに、当て字として「ドウ」と読むケースもあります。例:礬水紙(どうさがみ)
漢検上級では当て字も出題されるので、目指している人は覚えておくといいかも!
2問目はこの漢字!「跼む」
「跼む」って何て読むかわかりますか?
やりすぎると腰痛の原因になったりします。
デスクワークが多い人は知らず知らずのうちにこの体勢になってしまっているかもしれません。
年をとるとだんだんと腰が真っすぐではなくなります。
このような体の状態を表す漢字です。
さて、なんと読むのでしょうか?
「跼む」の読み方のヒントは?
意味は国語辞典によると以下の2つがあります。
①折れ曲がる。多く、腰、手、足、指など体の部分についていう。また、身を低くしてしゃがむ。うずくまる。あるいは縮む。
②人目を盗んでうずくまり隠れる。物陰などに潜む。
出典:小学館『日本國語大辞典』
さあ、何と読むか分かりましたか?
「跼む」の読み方、正解は……
正解は……
「かがむ」
です!
「せくぐむ」
も正解です!
似ている言葉に「しゃがむ」がありますが、違いがわかりますか?
「かがむ」は腰を曲げている状態を表します。
膝を曲げているかどうかは関係ありません。
前屈姿勢を想像してみてください。
「しゃがむ」は、膝を曲げている状態を表す言葉です。
おしりが下がってるときに使います。
「まえかがみ」は使いますが「まえしゃがみ」とは言いません!
最後までお読みいただきありがとうございました。
最後はこの漢字!「蕨拳」
「蕨拳」の読み方をご存じですか?
「蕨」はワラビと読むため「わらびけん」という新しい拳法でも生まれたのかと思いますが、もちろんそうではありません。
それでは、何と読むのでしょうか?
「蕨拳」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「け○○○」の4文字
- どちらの字も音読みです
以上の2つのヒントから考えてみてください。
「蕨拳」の読み方、正解は・・・
正解は
「けっけん」
です!
「蕨」は山菜で有名なワラビのことで音読みは「ケツ」です。「拳」は指を折り曲げた手の状態のことです。
ワラビの先端部分が拳のような形状になっていることからこのように呼ばれているようです。成長するにつれて開いてしまうため、特に若い芽のことをあらわすことが多いです。
「蕨手」という表現も
ワラビの先端部分が手に似ているという表現は「蕨手(わらびて、わらびで)」という言葉でもわかります。「蕨拳」同様、ワラビの先端部分をあらわす言葉でもあるのですが、祭りで使われる御神輿(おみこし)の装飾品も、形状がワラビに似ているため「蕨手」と呼ばれています。灯籠の装飾でも同じような形状の装飾があったり、柄が湾曲した刀剣が「蕨手刀」と呼ばれたりしているのも、それだけ蕨の形が印象的だったということですね。
「蕨拳」の読み方、この機会に是非覚えてくださいね。