今回の難読漢字は3つです!
「鄙陋」「澆薄」「悃願」
覚えたら使ってみましょう!
目次
1個目の漢字はこれ!「鄙陋」
「鄙陋」を何と読みますか?
覚えておくと使う機会があるかも…
早速ヒントを見てみましょう!
「鄙陋」の読み方のヒントは?
1.「鄙陋」をひらがなにすると、3文字になります。
2.「鄙陋」の対義語には「高尚」「高貴」「気高い」などがあります。
3.『富貴も驕奢に流れず貧賤も鄙陋に陥らず』太宰治「不審庵」より引用
正解は…
正解は「ひろう」でした!
「鄙陋」とは、表現や行い、外見などが下品なこと、また、見識や学問が軽薄なことです。
「鄙陋」は、どちらもあまり見たことのない漢字ですね。
「鄙」の音読みは「ヒ」、訓読みは「鄙しい(いやしい)、鄙びる(ひなびる)」、漢検1級、14画の漢字です。見下げる、田舎といった意味もあります。
「鄙」を使った四文字熟語
野鄙滑稽(やひこっけい):下品で卑しく、非常識でバカバカしい感じがすること。現代は一般的に「野卑滑稽」と書きます。
「陋」の音読みは「ロウ、ロ、ル」、訓読みは「陋しい(いやしい)、陋い(せまい)」、漢検は対象外、9画の漢字です。面積が小さい、心が狭いといった意味もあります。
「陋」を使った四文字熟語
固陋蠢愚(ころうしゅんぐ):他人の意見を聞かず、視野が狭いため、柔軟で適正な判断ができないこと
2個目の漢字はこれ!「澆薄」
「澆薄」を何と読みますか?
深い意味を持つ言葉ですよ。
早速ヒントを見てみましょう!
「澆薄」の読み方のヒントは?
1.「澆薄」をひらがなにすると、「〇●〇〇〇」になります。
2.「澆薄」は、腹立たしく悲しい気持ちになります。
3.「澆薄」の対義語には、「厚情」「懇切」「重厚」などがあります。
4.『その内に五宗を別つごときは、仏法が澆薄となり、』和辻哲郎「日本精神史研究」より引用
正解は…
正解は「ぎょうはく」でした!
「澆薄」とは、道徳が衰えて人情が希薄になることです。また、表面を飾り中身がないことも意味します。
現代なら、薄情、冷酷、軽薄などのニュアンスに近い言葉です。
テレビで嫌なニュースを見たときなどに使ってみるといいかもしれません。
昔は文学者のエッセイや新聞の社説でよく使われていたようです。
「澆」の音読みは「ギョウ、リョウ、ニョウ、ゴウ、キョウ、ロウ、ドウ」、訓読みは「澆い(うすい)、澆ぐ(そそぐ)」、漢検1級、15画の漢字です。
また、人情がうすい、水をそそぐといった意味もありますよ!
「澆」を使い、なおかつ「道徳や人情が軽薄になり乱れた末の世」を表す四文字熟語
澆季溷濁(ぎょうきこんだく)・末世澆季(まっせぎょうき)・人情澆薄(じんじょうぎょうはく)
3個目の漢字はこれ!「悃願」
「悃願」を何と読みますか?
誰もが一度は経験することかもしれません。
早速ヒントを見てみましょう!
「悃願」の読み方のヒントは?
1.「悃願」をひらがなにすると、4文字になります。
2.「悃願」の類義語には「懇請」「嘆願」「哀訴」などがあります。
3.「悃願」をドイツ語にすると「Bitte」、アイルランド語では「iontaoibh」になります。
4.『春子さんが穏便の処置を悃願しているところへ、』佐々木邦「嫁取婿取」より引用
正解は…
正解は「こんがん」でした!
「悃願」とは、心からお願いすること、熱心に頼むことです。
現代は「懇願」と書くのが一般的ですね。
「要求、徴用(ちょうよう)、接収」が持つ強制的なニュアンスに対し、「懇願」には頼みごと・お願いごとのニュアンスがあります。
「悃」の音読みは「コン」、訓読みは「まこと、まごころ」、漢検1級、10画の漢字です。ねんごろという意味もあります。
「悃」を使う熟語は以下の通りです。基本的にポジティブなイメージの言葉ばかりですよ。
悃懇(こんこん):心がこもっていて親切な様子、ねんごろ
愚悃(ぐこん):愚かで誠実であること、自分圧誠意を謙遜して言う言葉
悃誠(こんせい):偽ったり飾ったりしていない真心