今日の難読漢字は
「口吻」
「暢達」
「夙昔」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「口吻」!
「口吻」の読み方をご存じですか?
「口」はよく使う漢字ですが「吻」はあまりなじみがありません。
いったい何と読むのでしょうか?
「口吻」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「こう○○」の4文字
- 音読みです
- 「興奮」と同じ読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「口吻」の読み方、正解は・・・
正解は
「こうふん」
です!
「口」は文字通り、人や動物の口や、言葉のことをあらわします。
「吻」は訓読みでは「くちびる」「くちさき」とも読む漢字です。「くちぶり、ことばつき」という意味もあります。変わったところでは、ゾウの鼻先のことをあらわすこともあります。
「口吻」は「口の先」から転じて、「話しぶり(話す際の特徴的な口調や表現方法)」という意味になります。「人の口吻を真似る」というような使い方をします。
「口吻を洩らす」
「口吻」でよく使われる慣用句は「口吻を洩(も)らす」です。
こちらは「言葉の端々に内心の思いが現れる」という意味になります。
「口吻」が口先や話しぶりなど、表面的なものをあらわすのに対し、「口吻を洩らす」は内心の思いをあらわしているのが興味深いです。つい口先に出てきてしまうほどの強い思いを持っている、ということなのでしょう。
口に出したいくらい強い思いを持った時は「口吻」の読み方を思い出してくださいね。
難読漢字、2問目は「暢達」!
「暢達」の読み方をご存じですか?
「達」は「友達」などで使う漢字ですが、「暢」は「鴨」に少し似ているからと「かもたち」と読むと間違いです。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「暢達」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○○たつ」の5文字
- 音読みです
- 「暢」を使う言葉の例に「流暢」があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「暢達」の読み方、正解は・・・
正解は
「ちょうたつ」
です!
「暢」は「のびる」や「とおる」という意味があります。「流暢(りゅうちょう)な英語」というような使い方を目にすることがありますね。
「達」も「とおる」や「とどく」という意味があります。
2つの漢字を合わせた「暢達」は「のびのびしているさま」をあらわす熟語です。また「のびそだつ」という意味もあり、その前向きな意味から、読み方を変えて人名として使われることもあります。
「通暁暢達」
「暢達」という言葉を使った四字熟語に「通暁暢達(つうぎょうちょうたつ)」があります。
「通暁」は「夜を通して暁に至る」、つまり徹夜から転じて「ある物事を深く知っていること」という意味があります。
「通暁暢達」は2つの熟語を合わせて「ある物事に深く通じていて、文章や言葉などがのびのびしているさま」という意味を持っています。
自分の好きなことは通暁暢達に語りたいと思ったら「暢達」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、3問目は「夙昔」!
「夙昔」の読み方をご存じですか?
「昔」はよく使う漢字ですが「夙」は地名などでなじみがないと知らない方も多いのではないでしょうか。
いったい何と読むのでしょうか?
「夙昔」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○○せき」の4文字
- 音読みです
- 「宿昔」と書くこともあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「夙昔」の読み方、正解は・・・
正解は
「しゅくせき」
です!
「夙」は「朝早く」や「昔から」などの意味を持つ漢字です。兵庫県にある「夙川(しゅくがわ)」という地名で使われています。
「昔」は文字通り「むかし」や「遠い過去」をあらわしています。
「夙昔」は「昔、以前」または「昔から、以前から」という意味になります。ヒントに書いた通り「宿昔」と書くことも多いです。
「宿昔青雲志」
中国唐代中期に活躍した詩人、張九齢(ちょうきゅうれい)の詩「照鏡見白髪」で有名な一節に「宿昔青雲志」があります。こちらは「宿昔」の表記ですが、紹介します。
宿昔青雲志:宿昔(しゅくせき)青雲の志
蹉跎白髪年:蹉跎(さた)たり白髪の年
誰知明鏡裏:誰れか知らん明鏡の裏(うち)
形影自相憐:形影自(みずから)相い憐れむを
「青雲の志」は「雲よりも上にある青空のように高い地位に登る気持ち」つまり出世したいという気持ちをあらわしています。「昔は出世したいと思っていたが、つまずいてしまい白髪の生える年になってしまった。鏡に映った姿を憐れんでいるとは誰が想像しただろうか」という、老人の悲哀を感じる詩になっています。
「夙昔」は難しい読み方ですが、是非覚えてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は慣用句や四字熟語など、別の言葉と合わせて使う漢字を出題しました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。