今回のお題は「罷業」「負笈」「出穂」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「罷業」
今回の難読漢字クイズは「罷業」です。
あまり普段使わない言葉なのですが…
企業内では今も用いられるケースがあります。
早速ヒントを見てみましょう!
「罷業」の読み方のヒントは?
1.「罷業」の類語には「ストライキ」「サボタージュ」「罷工」などがあります。
2.世界最古の「罷業」が起こったのは、エジプトファラオ王の墓を建設したときと考えられています。
3.『全楽員の罷業が起ころうとした時、彼は辞職を申出た。』ロマン・ロラン「ジャン・クリストフ」より引用
正解は…
正解は「ひぎょう」でした!
労働者が雇用側に対して行う「働かないという抗議活動」です。
正しくは「同盟罷業」「同盟罷工」ですが、一般的にはカタカナの「ストライキ」の方が使われますね。
日本で最初の「罷業」が行われたのは明治19年の雨宮製糸争議と呼ばれる甲府の製糸工場だったそうです。
「罷」の音読みは「ヒ」、訓読みでは「罷める(やめる)」「罷れる(つかれる)」「罷る(まかる)」、15画の常用漢字です。
身近な熟語には「罷免する(ひめんされる)」「罷り通る(まかりとおる)」があります。
また、疲れきっている状態や財政状態の悪化をあらわす「疲弊(ひへい)」は、「罷疲」とも書いても正解ですよ!
2問目はこの漢字!「負笈」
「負笈」の読み方をご存じですか?
「負」は「負ける」「背負う」などよく見る漢字ですが「笈」はあまり見かけないですね。
何と読むのでしょうか?
「負笈」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ふ○○○」の4文字
- 音読みです
- 「普及」と同じ読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「負笈」の読み方、正解は・・・
正解は
「ふきゅう」
です!
「笈」は「おい」とも読み、竹製や木製の箱を意味します。笈には主に書物や衣服などを入れ、背負って運ぶため「負笈」は「笈を背負って運ぶ」という意味です。転じて「遠くへ勉学に出かけること、遊学(故郷を出て他の土地で勉強)すること」という意味になります。
「笈」は現在で言う「リュックサック」の先祖とも言える存在ですが、出家して修行のため諸国を巡る僧侶が使用することが多く、金銅板が貼り付けられ装飾されているものは相当な重量があったようです。
「背負う」「書物」というと二宮尊徳(二宮金次郎)を思い浮かべますが、あちらは薪(たきぎ)を背負いながら、つまり仕事をしながら学問に励んだというエピソードのため、大分異なります。
「おくのほそ道」で有名な松尾芭蕉が「笈の小文(おいのこぶみ)」という紀行文を書いている、と言うとなんとなく「負笈」のイメージがしやすいのではないでしょうか。
「負笈」の読み方、この機会に是非覚えてくださいね。
最後はこの漢字!「出穂」
「出穂」
これ、何と読むかわかりますか?
漢字はどちらも見たことがありますよね。
では読み方はどうでしょうか……
さあ、あなたは何と読みましたか?
「出穂」読み方のヒント!
「出穂」は、読めそうで読めない漢字ですよね。
「出」には「出口」「出発」「出でる」などさまざまな読み方がある漢字。
読み方が多いからこそ悩んでしまいます。
それと比べて「穂」は、多くの方が「ほ」と読むのではないでしょうか。
実は今回の「出穂」では別の読み方をします!
さて、あなたは何と読みましたか?
「出穂」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「しゅっすい」
です!
「出穂」は、
「稲の穂が出てくること」という意味の言葉です!
まさに見たままの言葉ですね!
ちなみに4〜5割の穂が出穂した時期を「出穂時期」と言います。
農業に携わっている方にはお馴染みの言葉かもしれません。
ちなみに「でほ」と読んでしまっても、間違いではないのですが……
これは慣用句読みといい「正しくはないけれど、よく読まれるので通じる読み方」。
できれば正しい読み方を覚えておくのがオススメです。
使う機会は少なくても、知識として知っておくと良いですよ。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!