今回は「諂う」「蟋蟀」「煉る」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「諂う」
「諂う」は何と読むかわかりますか?
「こう」ではありません。
これはかなりの難読漢字に分類されるかも…
あなたには読めるでしょうか?
「諂う」の読み方のヒントはこちら
- 読み方の字数は「〇〇〇う」で、送り仮名をはぶいて3文字
- 似た意味の言葉に「媚びる」があります
- 用例:上司に気に入られようと諂う
以上の3つのヒントで考えてみてくださいね。
「諂う」の読み方!正解は!?
正解は「へつらう」です!
わりと耳にする一般的な言葉ですが、漢字になると読めなかった方が多いのでは?
意味は、人に気に入られるように振舞ったり、お世辞を言ったりすることです。
ヒントに使った「媚(こ)びる」とつなげて「媚び諂う」などと使うこともありますね。
似た言葉に「阿(おもね)る」があります。
こちらも結構な難読漢字といえますが、阿るとは「自分を主張せずに他人に従う」という意味です。
「大衆に阿る」「リーダーに阿る」などと使います。
媚を売って人の機嫌を取ろうとする点で「諂う」と「阿る」は似ているので、混合しないように注意しましょう。
2問目はこの漢字!「蟋蟀」
「蟋蟀」は何と読むかご存知でしょうか?
画数が多くて複雑な漢字ですね。
よく見ると、二文字とも虫偏が付いているので、虫に関する言葉でしょうか…
さて、あなたは読むことができますか?
「蟋蟀」の読み方のヒントはこちら
- 読み方の文字数は「〇〇〇〇」の4文字です
- 秋になると涼やかな声で鳴くメジャーな虫といえば?
- 「きりぎりす」とも読みます
以上の3つのヒントで考えてみてくださいね。
「蟋蟀」の読み方!正解は!?
正解は「こおろぎ」です!
都会でも少し茂みがあれば、こおろぎの鳴き声が聞けることがあります。
コロコロと澄んだ美しい鳴き声を聞くと、秋だな~って感じますね。
「蟋蟀」のもう一つの読み方として「きりぎりす」があります。
どうやら昔は「こおろぎ」のことを「きりぎりす」と呼んだようです。
こおろぎとは鳴き声も姿も全く違うのに、不思議ですよね。
なぜかというと、こおろぎは夜に鳴く虫ですが、きりぎりすは昼に鳴きます。
にもかかわらず、古歌にきりぎりすが登場する背景は必ず夜なのです。
「きりぎりすいたくな鳴きそ秋の夜の長き思ひは我ぞまされる」(古今集)
たしかに、背景が夜なのにきりぎりすが鳴いていますね…
詳しく説明するとかなり長くなるのでここでは省きますが、興味のある方は調べてみてください。
漢字の世界は本当に奥深いです。
最後はこの漢字!「煉る」
「煉る」はどう読むか、ご存知ですか?
「煉」はめったに見ない漢字でしたが、鬼滅の刃の煉獄(れんごく)さんが有名になって、目にすることが多くなりました。
思わず「れんる」と読んでしまった方は、鬼滅ファンの方かも知れませんね。
「れん」は音読みですが、今回の読み方は訓読みになります。
さて、あなたには読めるでしょうか?
「煉る」の読み方のヒントはこちら
- 読み方の文字数は、送り仮名を除くと1文字で「〇る」
- 「金属を溶かして固める」「鍛える」といった意味
- 熟語には「煉瓦(れんが)」「試煉(しれん)」などがあります
以上の3つのヒントで考えてみてください。
「煉る」の読み方!正解は!?
正解は「ねる」です!
「煉」という漢字は「練」でよく代用されますが、本来は微妙に意味が異なる漢字です。
ちなみに「練る」も「煉る」と同じく「ねる」と読みます。
「練る」は「むらなくこねて固める」「より良いものにするために検討する」という意味。
一方の「煉る」は「火を使って焼き溶かした物を固める」といった意味になります。
しかし「煉」は当用漢字に含まれないため、現代では「練」に置き換えて使われていますね。
近年ではパソコンやスマートフォンを使って文章を書くことが増えたため、逆に昔の文字を目にする機会が増えました。
読めなくて困ることも多いですが、勉強になることも確かですね。