「狷介」
この漢字は、時々新聞や小説などでも出現します。
ついつい「やっかい」と読みたくなってしまいますが、それは「厄介」が正しい……。
さて、今日は「狷介」の読み方を考えてみましょう!
「狷介」読み方のヒントは?
「狷介」には、自分の意志を曲げず、他者に心を開こうとしないこと、という意味があります。
「あれは狷介な人だね」
のようなセリフには、少し皮肉的な、悪い意味で頑固だというニュアンスが含まれます。
四字熟語として使われることも多く、「狷介不羈」「狷介不屈」「狷介孤高」などなど。
とにかく自分の意志を押し通し、他人に絶対負けない!という力強いニュアンスです。
わかりましたか?
「狷介」の読み方、正解は……
「狷介」の正解は……
「けんかい」です!
かの有名な中島敦の『山月記』でも、李徴の性質を表す際に使われている言葉なんですよ。
性、狷介、自ら恃むところ頗る厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしなかった
これを分かりやすい言葉で言い換えると、
「(李徴は)自分の意志を曲げない性格で、他人に心を開かない頑固者で、自信過剰。下っ端の役人でいるだけでは満足しなかった」
という意味になります。
『山月記』はけっこう言葉が難しいので、学生時代は挫折してしまった人も多いのでは?
せっかくのおうち時間に、再チャレンジしてみるのも良いかもしれませんね!