今回の難読漢字クイズは…
「牽牛花」「耄碌」「鄭重」の3つです。
あなたはいくつ読めるでしょうか?
目次
第1問「牽牛花」
「牽牛花」この花、あなたも知っているはず!
「けんぎゅうか」ではありませんよ。
「牽牛花」の読み方のヒントは?
1.「花」の音読みは「カ」、訓読みは「はな」ですが、どちらの読み方も不正解です。
2.花言葉は「愛情」「結束」「明日もさわやかに」「はかない恋」など。
3.江戸時代から、夏の風物詩として愛され続けています。
正解は…
正解は「あさがお」でした!
7月から9月頃に開花するヒルガオ科のつる性植物です。
小学生の頃、夏休みに育てて観察日誌をつけませんでしたか?
牛一頭に匹敵する価値?
古来中国において、「あさがお」の種は貴重な漢方薬でした。
薬が効いた人が「牛を牽(ひ)いて」お礼参りに行った。種と牛一頭を交換したなど諸説ありますが、「牽牛花(あさがお)」という漢字はここからきたのでしょう。
そういえば七夕の彦星も牛飼いなので「牽牛星」。七夕はちょうど開花する時期です。
江戸時代の朝顔ブーム
江戸時代、「牽牛花」は庶民に大人気の花でした。
品種改良を重ねて変わった花を咲かせる「変化咲き」が、当時の江戸っ子たちの道楽だったといいます。
夏になれば行商人が、色とりどりの「変化牽牛花」を売り歩いたのだそう。
第2問「耄碌」
第二問は「耄碌」です。
これが読めたらすごい! 初めて見る漢字かもしれませんね。
「耄碌」は、決して他人事ではありません。
「耄碌」の読み方のヒントは?
1.ひらがなにすると4文字の言葉になります。
2.生きていれば、誰もがいつしか通る道です。
3.『たゞ近頃は耄碌してゐて、あの時分よりはカンも悪く、動作も鈍くなつてゐるから、』谷崎潤一郎「猫と庄造と二人のをんな」より引用
4.「飯はまだかね?」「さっき食べたでしょ!」
正解は…
正解は…
「もうろく」でした!
「耄碌(もうろく)」とは、高齢になって頭脳や身体のはたらきが衰えることです。
類語には、「老いぼれる」「ヤキが回る」「老け込む」などがあげられます。
具体的には、物覚えが悪くなり、物忘れが増え、素早く動けなくなります。
「耄碌」の由来
「耄(もう)」には、「酒に酔う」「ぼんやりする」といった意味があり、「老いて更に毛のように細くなる」様子を表すために、「老」と「毛」が組み合わさっているのだとか。
「碌(ろく)」は、石ころがゴロゴロしている様子を表すことから、「つまらない」「値打ちがない」「役に立たないこと」を意味します。
「碌でなし」「碌でもない」「碌すっぽ」といった使い方もします。
第3問は「鄭重」
最後の問題は「鄭重」です。
歴史小説に出てきそうなこの漢字、あなたは読めますか?
1文字目は、見慣れない漢字ですね。
よく見かける2文字目も、実は曲者(くせもの)。「じゅう」とは読みません。
「鄭重」の読み方のヒントは?
1.「鄭重」の読みは、ひらがな4文字です!
2.「これはこれは、御鄭重にありがとうございます」
3.「いつもお世話になっているので、くれぐれも鄭重にもてなすように!」
正解は…
正解は「ていちょう」でした!
「ていちょう」は、心を込めて礼儀正しく手厚く扱うことです。または、注意深く何度も繰り返す入念な様子も表します。
一般的には「丁重」と書きます。「鄭重」と書く場合は、「ていじゅう」と読んでも正解です。
「ていちょう」と「ていねい」の違い
「鄭重(ていちょう)」と似た言葉に「丁寧(ていねい)」があります。ほぼ同義語ですが、両者の意味合いは微妙にニュアンスが違うようです。
鄭重の例:「(相手の気持ちや都合を十分に考慮して)鄭重にお断りする」
丁寧の例:「(失礼のない言葉遣いで十分な説明を心がけて)丁寧にお断りする」
つまり、「鄭重」は相手を意識した言い回しで、「丁寧」は自分を意識した言い回しになるんですね!
最後まで読んでいただきありがとうございました!