漢字読み講座

【今日の難読漢字】「頃く」「不束」「卓子」「雪洞」「下戸」ってなんて読む?

今日の難解漢字は、

「頃く」

「不束」

「卓子」

「雪洞」

「下戸」

です!

さて、なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「頃く」です!

「頃く」

見慣れた漢字が使われている言葉ですが、

何と読むかわかりますか?

時を表す漢字「頃」に、送り仮名の「く」がつく場合、

「ころく」とは読みません。

では、どんな読み方をするのでしょうか?

「頃く」の読み方のヒントはコレ!

  • ヒント1:時間を表す言葉
  • ヒント2:「頃刻」「暫時」と同じ意味の言葉

「頃く」は漢字の通り、時を表すときに使う言葉です。

そろそろわかりましたか?

「頃く」の読み方!正解は…?

「頃く」の読み方、正解は……

「しばらく」です!

読み方通りの意味ですが、

「わずかな時間」「少しの時間」などと言い換え可能です。

「頃く」の用例は?

用例についても見ていきましょう。

  • 頃くお待ちいただけますか?
  • 彼が来るのを頃く待ったが、とうとうその場に現れなかった

接客の経験がある人にとっては、なじみ深い言葉のひとつですよね。

ちなみに、しばらくと読む漢字はほかにも複数あります。

  • 暫く
  • 姑く
  • 且く
  • 須臾

「暫く」以外はほとんど見かけることのない漢字ですよね。

古文や漢文の作中で見かけることはあっても、
現代作品で使用されるケースは少ないでしょう。

その点、「頃」は中学校で習う漢字ですし、
「しばらく」の読み方も関連付けて覚えやすいです。

これを機に頭のなかに入れておくと箔がつきますよ!

2つ目の漢字は「不束」です!

「束」に「不」がつくので、「束にできない」・・・。

 

漢字や意味から予想しようにも、ぴんときませんね。

「ふたば」や「ふそく」ではありませんが、「束にならない=まとまりがない」というイメージは近からず遠からずといったところでしょうか。

 

さあ、ヒントを束にして、正解にたどり着きましょう!

 

「不束」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇つ〇〇」の4文字です。

ヒント➁ 「気が利かない」などの意味があります。

ヒント③ 用例では、「不束者ですが・・・」ですね。

 

「不束」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「ふつつか」です!

 

よく聞く「不束者」とは、「無作法な人」や「未熟者」を表します。

そこから転じて、現代では「気が利かない人」や「未熟で劣っている人」といった意味で使われるようになりました。

 

ドラマなどで、結婚をするとき相手のご両親に挨拶するときに、「不束者ですが、どうぞ末永くよろしくお願いします!」なんていうシーン、ありますよね!

 

もともと、この「ふつつか」の語源は、平安時代に使われていた「太束(ふとつか)」だという説があります。

これは「短くて太い柱」を表し、「太くて頑丈なこと」という良い意味で使われていたものが、時代が移り、女性は華奢な体形でおしとやかな方が美しいという意識が出始め、「太束→美しくない→何かが不足している→気が利かない」と変化していったそうです。

 

人の美意識って、ときに残酷です・・・。

3つ目の漢字は「卓子」です!

はい、そのまま「たくし」と読めるからって、「タクシー」ではありません!

 

「卓」の字は、卓球の「卓」や「雀卓」、「食卓」などの「机」を意味するもので、「子」はそのまま子どもの「子」。

 

そのままの意味で考えれば「ミニ卓球」、もしくは「子ども用の小さなテーブル」といったところでしょうか。

 

今回はこのイメージも大切にして、正解に迫ってみましょう!

 

「卓子」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① ずばり「食卓」ですね。

ヒント② カタカナ表記です。

ヒント③ 「〇ー〇〇」の4文字です。

 

「卓子」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「テーブル」です!

 

「テーブル」は、どこの家にも必ずある食事をとったり作業をする上でなくてはならない家具ですね。

 

構造がシンプルなことから、昔からその形は変わることなく現代にも受け継がれていて、素材は石や木、金属など多岐に渡るほか、デザインもシンプルなものから奇抜なものまでありとあらゆるものがあります。

 

この「テーブル」の語源は、フランス語の「table」と古英語の「tablee」の両方であり、ラテン語で「板」を意味する「タブラ」の派生とのことです。

また一つ、勉強になりましたね!

4つ目の漢字は「雪洞」です!

これは正解が分かると「へぇー」と思わず声が出ちゃう、そんな雑学もありますよ!

 

漢字を別々にみてみると、「雪の洞窟」となりますよね。

これはずばり「かまくら」のことだと思われますので、やっぱり読み方も「かまくら」なのでしょうか?

 

さあ、この予想が当たっているのかいないのか、ヒントを見ながら正解に辿りついてください!

 

「雪洞」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① これは「ひな人形」のセットには必須の道具です!

ヒント➁ 横文字にすると「ライトスタンド」です。

ヒント③ 「灯りをつけましょ〇〇〇〇に~」の歌にもあります。

 

「雪洞」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「ぼんぼり」です!

 

えー!「かまくら」じゃないの?と思った方、多いはずです。

 

この「ぼんぼり」とは、ひな人形の「お内裏様とお雛様」の後ろに必ず置いてあるあの「ぼんぼり」のことです。

 

和紙で作った火袋を通して、ゆらゆら柔らかい間接的な明かりが心地良い、照明道具ですが、雪の中で作った「かまくら」の中で火を灯したときの様子が、これに似ていたことから「雪洞」という当て字がつけられたそうです。

 

次からひな人形を見る時は、後ろにある「雪洞」の背景に雪景色を感じてみるのも風流がありますね!

5つ目の漢字は「下戸」です!

これは日常生活でも度々見たり聞いたりする言葉ですので、読める人も多いのではないでしょうか?

 

「下」と「戸」で組み合わさったこの漢字は、意味としては「下にある戸」。「戸」は扉のことですので、地下に続く入口のような気もしますね。

 

実は、この言葉の意味の由来には諸説あって、そのうちの一つは「扉」や「入口」」にも関係するものなんですが、あなたは分かりますか?

 

今回は読み方だけでなく、意味や漢字の由来についてもご紹介します!

 

「下戸」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇〇」の2文字です。

ヒント➁ お酒を飲めない人のことを指す言葉です。

ヒント③ カエルの鳴き声といえば?

 

「下戸」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「げこ」です!

 

「下戸」とは、お酒を飲めない人または苦手な人のことを指す言葉です。

 

冒頭でも紹介したとおり、この「下戸」の言葉の由来は諸説ありますが、扉に関係するものでは、古来中国から発祥したものがあります。

 

秦の始皇帝の時代といえば万里の長城ですが、この長城には山の上にある入口「上戸」と、麓の平野にある入口「下戸」があり、上戸は寒さが厳しいことから兵士には酒が配給され、「下戸」には疲労回復のための甘い食べ物が配給されたことにちなんだ説です。

 

ここから転じて、「下戸」にいる兵士には酒が配られない=酒が飲めないとなったそうですよ!

 

じゃあ、「中戸」があったら何が配られていたのか気になりますね・・・。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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とにかく本が好きです!