今回は「詳らか」「仇讐」「僅少」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「詳らか」
「詳らか」
よく使われる漢字ですが、何と読むかわかりますか?
文字通りの意味を持つこの単語ですが、
「しょうらか」「くわしらか」とは読みません。
「詳らか」の読み方のヒントはコレ!
- ヒント1:「詳しい」を難しくした言葉
- ヒント2:「詳らかとなる」という言い回しもある
漢字検定準1級からの出題なので、
少し難しいでしょうか?
「詳らか」の読み方!正解は…?
「詳らか」の読み方、正解は……
「つまびらか」です!
意味は、文字通り「詳しいこと」を指します。
また、「物事の細部まではっきりしているさま」を
言い表すときにも使われますね。
読めなかった人も多いのではないでしょうか?
「右大臣の申さるる旨ことに詳らかなりとて、それをぞ用ひられける」
こちらは『愚管抄(ぐかんしょう)』の一文です。
『愚管抄』は鎌倉初期の史論書ですので、
昔から知られていた言葉だということがわかりますね。
「詳らか」の用例は?
「詳らか」という言葉は、どのようなときに使われるのでしょうか。
3つの用例をご紹介します。
- 詳らかな事情を説明しなければいけない
- 新しい仕事の内容が詳らかになった
- 今まで秘密にしていたことを詳らかにした
「詳らか」の言葉を使った文章は、知的に見えますよね。
難解な言葉ですが、ビジネスシーンで使用する機会もあるかもしれません。
「何て読むんだっけ?!」と慌てないためにも、この機会に覚えておきましょう!
2問目はこの漢字!「仇讐」
「仇讐」は何と読むかわかりますか?
「くしゅう」ではありませんよ…
「仇討ち」の仇に「復讐」の讐が重なった字面からは、何やらただならぬ雰囲気が漂ってきますが…
さて、あなたには読めるでしょうか?
「仇讐」の読み方のヒントはこちら
- 読み方の文字数は「〇〇〇〇〇〇」の6文字です
- 讐の字の読み方は「復讐」の讐と同じ
- 意味は、あだ、かたき、恨みのある相手などです
以上の3つのヒントで考えてみてくださいね。
「仇讐」の読み方!正解は!?
正解は「きゅうしゅう」です!
「仇讐(きゅうしゅう)」の「仇」も「讐」も、憎い相手、かたき、恨みといった意味を持ちます。
恨みの言葉を2つも重ねて、まさに怨念が積もり積もったイメージでしょうか。
仇讐と関連して「恩讐(おんしゅう)」という言葉があります。
菊池寛が1919年に発表した小説「恩讐の彼方に」のタイトルに使われた言葉です。
恩讐とは「情けと恨み」といった意味を持ち、「恩讐の彼方に」とは「良いことも悪いことも超えて、分かり合える時が来る」というような意味になります。
「仇讐」は暗くて重い言葉ですが、「恩讐」という言葉もあると思うと、救われたような気がしますね。
最後はこの漢字!「僅少」
「僅少」
文章や新聞などでは見かけるこの漢字。
なんとなくて読めたつもりになっていませんか?
あなたは読めるでしょうか?
「僅少」読み方のヒント!
「僅少」
「ごくしょう」と読んでしまった方、いるのでは?
「ごく」という意味が含まれているので、
間違えて覚えがちなんです。
さて、あなたは読めますか?
「僅少」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「きんしょう」
です!
「僅少」は
「ごく少ないこと」「ほんのわずかなこと」という意味の言葉。
「在庫僅少」
「僅少の差で勝利を収めた」
など、身近なところで使われます。
「少」という漢字は、
「数量が少ない」や「少しだけしかない」という意味の漢字です。
「僅」の漢字も同じような意味を持ちます。
というのもこの漢字の訓読みは「わずか(僅か)」なんです!
「わずか」+「少しだけ」という漢字が組み合わさり、
「ほんのわずか」という言葉になったんですね!
同様に、同じような意味の漢字を組み合わせた言葉には、
「火炎」や「生産」などがあります。
漢字自体の意味をなんとなく覚えていれば、
熟語の意味も想像できるのは、漢字ならでは。
ですが今回の読み間違いのように、
意味に読みが引っ張られないようにご注意を!
これを機に、ぜひ読み方や意味をマスターしてくださいね!