今回は「狒々」「未曾有」「嚴めしい」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「狒々」
これはお湯が沸騰するの「沸く」に似ていますが、部首はケモノへんになっていますね。
この漢字は漢字検定1級のため、まず普段目にしないことでしょう。
しかもそれが二つ重なって「狒々」。
冒頭のとおり「沸く」であれば、「ワクワク」と何だか楽しい感じがしてきそうなものですが、正解はどうでしょうか?
「狒々」の読み方のヒントはコレ!
ヒント① これは動物というか妖怪の名前です。
ヒント➁ 「費用」の「費」に似ている漢字だから・・・。
ヒント③ 「マント〇〇」の〇〇の部分はこれ!
「狒々」の読み方の正解は・・・・?
正解は、「ヒヒ」です!
「狒々」とは、日本に伝わる妖怪のこと。
猿のようなゴリラのような容姿をしており、人間を見ると大笑いする妖怪であることから、その笑い声にちなんで「ヒヒ」と名づけられたそうです。
また、もともとは中国の妖怪であり、その体長は3mを超える大型の猿のような姿で、人間とも会話できる知能があり、人間をも喰らうという、恐ろしい化け物のようです。
北国や欧米では雪男やスノーマン、中国や日本では「狒々」など、大きい猿人のような怪物はどこにでもいるのが興味深いですね。
2問目はこの漢字!「未曾有」
「未曾有」
これ、何と読むかわかりますか?
大きな事件や災害があった際に、新聞やニュースで見かけるこの文字。
さあ、あなたは何と読みましたか?
「未曾有」読み方のヒント!
よく読み間違えられるのが
「みぞうゆう」という読み方。
以前とある政治家の方も間違えたことがある
うっかりミスな読み方です。
「曾」は「曾祖父」「曾祖母」などで使われる文字で
「遠い血縁関係にあること」を示す漢字。
現在は簡略されて「曽」の文字が使われることも。
さて、読めるでしょうか?
「未曾有」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「みぞう」
です!
「未曾有」は
今まで一度もなかったことや、極めて稀な出来事
という意味を持っています。
本来であれば珍しい出来事全般に使える言葉ですが、
通例では「未曾有の大災害」「未曾有の危機」など
よくない出来事に対して使われます。
台風や災害時のテレビのレポートで
「未曾有の被害が出ています」などと聞くことがあるので
漢字よりも音で覚えている方が多かったのではないでしょうか。
出会う機会が少ないため、大の大人でも読み間違うことが多い
「未曾有」。
なかなか耳慣れない言葉かもしれませんが、
覚えておけば、恥ずかしい思いをしなくて済みますよ!
最後はこの漢字!「嚴めしい」
難読漢字に挑戦してみましょう。
今回の問題は…
「嚴めしい」です!
似ている漢字は「麗」や「厳」ですが…
あなたは何と読みますか?
「嚴めしい」の読み方のヒントは?
1.「嚴めしい」はひらがなにすると、5文字です!
2.「嚴めしい」の類義語には、「重々しい」「堂々たる」などがあります。
3.非常に立派だけれど、ちょっと近寄りがたい人に使います。
正解は…
正解は「いかめしい」です!
一般的には「厳めしい」と書きますね。「嚴」は「厳」の旧字です。
「嚴」は形声文字で、上部に並んだ「2つの口」は「厳しくつじつまを合わせる」ことを表し、おごそか・威厳がある・猛烈・激しい・容赦がないといった意味があります。
音読みは「ゲン」「ゴン」、訓読みは「嚴めしい」の他に「おごそか」、「きびしい」「いかつい」です。
「嚴」は人名漢字
「嚴」は人名漢字で、男性の名前によく使われます。
多いのは1文字の「嚴(いわお)」という読み方でしょう。
人名の場合「みね」と読むこともあり、「嚴臣(みねおみ)」「厚嚴彦(あつみね)」などがあります。
ちなみに人名ではありませんが、世界遺産に登録されている広島県「厳島神社(いつくしまじんじゃ)」は、公式表記で「嚴島神社」と書きます。