本日の難読漢字クイズは……
「囲繞」「疾っくの疾う」「和気靄靄」です。
あなたはいくつ読めますか?
目次
1個目の漢字はこれ!「囲繞」
「囲繞」を何と読みますか?
問題は2つ目の漢字です…初めて観る人が多いのでは?
早速ヒントを見てみましょう!
「囲繞」の読み方のヒントは?
1.「囲繞」をひらがなすると「〇〇○〇」となります!
2.不動産にや土地に関係する用語としてメジャーな言葉。
3.『そして、それを覆う千古の氷雪と、大氷河の囲繞。』小栗虫太郎「人外廃境」より引用
正解は…
正解は「いにょう」でした!「いじょう」と読んでも正解です。
「囲繞」は、「まわりを取り囲むこと」を指します。
「囲」は「かこむ、かくう」、「繞」には「めぐる・めぐらす・まとう・まつわる」という意味があります。
日常会話で使う機会は少ないですが、不動産、建設、法律用語としては頻繁に用いられます。
また、仏教用語では「衆僧が尊像のまわりを、右回りに巡って敬礼すること」を意味します。この場合、「尊敬するものを囲む」という点がポイント。
「囲繞」を使う言葉
囲繞地(いにょうち):公道に通じていない土地を囲んでいる周囲の土地。
囲繞地通行権(いにょうちつうこうけん):他の土地に囲まれて公道に通じない土地(袋地)の所有者が、その土地を囲む他の土地(囲繞地)を通行できる権利。
囲繞堤(いにょうてい):遊水地と河道を仕切る堤防。
2個目の漢字はこれ!「疾っくの疾う」
次の問題は「疾っくの疾う」。
もちろん「しっくのしう」とは読みません!
地域によりますが、年配の方がよく使う言い回しです。
「疾っくの疾う」の読み方のヒントは?
1.「書類の整理は疾っくの疾うに済んでいますよ!」のように使います。
2.「疾っくの疾う」の類語には「早々と」「昔々」「すでに」「一足先に」などがあります。
3.「疾っく」と「疾う」、それぞれで別に用いることが可能、同じ意味です。
正解は…
正解は「とっくのとう」でした!
「現時点から見ると、ずっと以前のこと」を意味します。
分割して使う場合は、「疾っくに出かけた」「疾うの昔に終わった」などと言いますね。
「今さら言及するようなことではない」といったニュアンスがありますよ。
「疾」の音読みは「シツ」。
訓読みは「疾(やまい)」「疾む(やむ)」「疚しい(やましい)」「疾む(にくむ)」「疾い(はやい)」「疾っくの疾う(とっくのとう)」。
「疾っくの疾う」と面白い方言
「疾っくの疾う」と同じ意味の面白い方言を2つ紹介しましょう。
とっくのとんま:長野県(特に松山市辺り)
とっくのまっく:埼玉県(特に秩父辺り)
※とっくのもっく:地域不明(とっくのまっくが訛ったもの?)
3個目の漢字はこれ!「和気靄靄」
最後は「和気靄靄」です。
日常的に使うこともあるはず。
ほっこりする素敵な日本語ですよ!
「和気靄靄」の読み方のヒントは?
1.「和気靄靄」をひらがなにすると6文字になります。
2.「和気靄靄」の対義語には「殺伐」「一触即発」「嫉視反目」などがあります。
3.ひとりではなく、複数の人間が集まった様子です。
4.『むしろ和気靄々、とでも言つていいくらゐのものでございまして、』太宰治「右大臣実朝」より引用
正解は…
正解は「わきあいあい」でした!
複数の人がいて、仲良く和やかな、うちとけた雰囲気に満ちていることです。
一般的には「和気あいあい」のように、後半をひらがなにしますね!
現代風に言い換えると「キャッキャウフフ」が近いニュアンスかもしれません。
「靄(もや)」には「和やかなさま」という意味があります。
ちなみに「和気藹藹」と書いても正解。
「藹」には「心が和むさま・おだやか・草木が生い茂るさま」という意味があります。
「和気靄靄」の類語は「和気」がポイント!
「和気靄靄」と同様の意味を持つ類語には「和気」が用いられています。
例えば、和気藹然(わきあいぜん)・和気洋洋(わきようよう)・一団和気(いちだんのわき)などの熟語があります。