「鳬がつく」「片才」「塵芥虫」
3つの難読漢字です。
あなたは何と読みますか?
目次
1個目はこの漢字!「鳬がつく」
「鳬がつく」を何と読みますか?
もちろん、「とりがつく」とは読みませんよね。
気持ちがすっきりして整理がつくことです。
「鳬がつく」の読み方のヒントは?
1.「鳬がつく」の類義語には、「収拾」「終止符」「幕引き」などがあります。
2.「鳬がつく」を英語で表現すると、ゲームクリア、フィニッシュなどが近いでしょう。
3.『談合は旨く鳬が付いたものと見え、』西尾正「陳情書」より引用
正解は…
正解は「けりがつく」でした!
「鳬」の音読みは「フ」、訓読みは「けり」「かも」、13画の漢字です。
訓読みの「かも」はカモ科の「鴨」またはチドリ科の鳥を指します。
「鳬がつく」の語源
和歌などで使われる助動詞の「〜けり」が語源と考えられています。
文末に用いられることから、終わらせる、終い(しまい)を意味します!
イメージ的に「蹴りがつく」と書きたくなりますが正しくありません。
「片をつける」とはどう違う?
「鳬をつける」とは、容易に決められない問題に決着をつけること、終わらせることです。いざこざがあったものの、物事を無事に終えようとするときに使うのが適します。
一方「片をつける」は、物事を処理して答えをはっきりさせること、何かしらの結論を出すことです。
2個目はこの漢字!「片才」
次の漢字は「片才」。
2つとも決して難しい漢字ではありませんが…
組み合わせると難読になるんです!
「片才」の読み方のヒントは?
1.「片才」をひらがなにすると4文字になります。
2.『ただ、片才を聞きつたへて、心を動かすこともあめり』源氏物語より引用
3.「片才」の類語には、「とりえ」「長所」などがあります。
正解は…
正解は…
「かたかど」でした!
ひとつのとりえ、唯一得意なこと、わずかばかりの才芸、少しばかりの長所です。
「片」は、全体の一部だけをあらわす「片鱗(へんりん)」、「才」は才能と考えるとわかりやすいかもしれません!
「片片」と「才才」
「片」を用いる言い回しに「片片」があります。カタカタ、ではありませんよ。
読みは「へんぺん」、意味はきれぎれになっている様子や取るに足りないことです。きれぎれの情報を集めたものは「片々録(へんぺんろく)」と呼ばれます。
例:『新聞の号外の投げ与える―たる事実を題にして』森鴎外「灰燼」より引用
同じように「才」を重ねた言い回しに「才才」があります。サイサイ、ではありません。
こちらの読みは「才才(かどかど)」。
才気ばしっている、教養がありそうな様子、気が利いていることを意味します。
3個目はこの漢字!「塵芥虫」
「塵芥虫」を何と読みますか?
ひとつめの「塵」は「ちり」、「芥」は「芥子(カラシ)」ですね。
この虫を見て、大好き!可愛い!と感じる方は少数派だと思います。
「塵芥虫」の読み方のヒントは?
1.「塵芥虫」をひらがなにすると4文字になります。
2.体長は約12mm、捕まえると悪臭を放つ液を出すことがあります。
3.「放置したコンビニ袋の中には、おびただしい数の塵芥虫が!」のように使います。
正解は…
正解は「ごみむし」でした!
石、落ち葉、樹皮の下、ごみの中に生息するオサムシ科の甲虫です。
一般的に人気のある虫ではありませんが、とても身近な存在ではあります。
日本には数千種、世界では三万種以上もの「塵芥虫」がいるのだそう。
「塵芥」の意味
「塵芥」は「ちりあくた」「ごみあくた」「じんかい」と読みます。
意味は、ごみくず・値打ちのないもの・俗世の穢れ(けがれ)・取るに足らないものです。
例文1:そんな小さな私事は、もはや塵芥(ちりあくた)でしかない。
例文2:せっかくの努力が、塵芥(じんかい)に帰してしまった。
また、ごみや廃棄物を処理することを、塵芥処理(じんかいしょり)、おなじみの「ごみ収集車」の正式名称を「塵芥車」といいます。