本日の難読漢字クイズは…
「八咫烏」「竈幽霊」「苜蓿」!
あなたはいくつ読めるでしょうか?
目次
1個目の漢字はこれ!「八咫烏」
「八咫烏」を何と読みますか?
小説や漫画でたまに見かけるかも…
3つのヒントを見てみましょう!
「八咫烏」の読み方のヒントは?
1.「八咫烏」をひらがなにすると5文字になります。
2.日本の成り立ちと深いつながりが!
3.『熊野において八咫烏が道案内をいたしまして以来、』国枝史郎「あさひの鎧」より引用
正解は…
正解は「やたがらす」でした!
「八咫烏」は日本神話に登場する鴨健角身命(かもたけつのみのみこと)という人物。
古事記では高皇産霊尊(タカミムスビ)が、日本書紀では天照大御神(アマテラスオオミカミ)神武天皇の道案内をさせるために遣わしたと記されています。
3本足のカラスとしてイメージされることが多いですが、実際は人物だったんですね! 鳥の姿はあくまでもシンボルです。
3本足の由来は諸説あり、熊野本宮大社の天・地・人をあらわす太陽信仰、中国の太陽の霊鳥との同一視など、いずれにしろ太陽と関係があります。
「八咫烏」の「咫」
「咫」の音読みは「シ」、訓読みは「た」「あた」「咫い(ちかい)」。
訓読みの「あた」は長さの単位。
手の平の付け根から中指の先までの長さと、親指と中指を開いた長さはほぼ同じなのをご存じでしょうか?
この長さを「一咫(ひとあた)」といいます。
「一咫」は約17〜18cmなので、覚えておくと便利!
2個目の漢字はこれ!「竃幽霊」
ふたつ目の漢字は「竈幽霊」です。
さて、どんな幽霊なのでしょう?
読めたらすごい!
「竈幽霊」の読み方のヒントは?
1.「竈幽霊」のヒントは、「〇っ〇〇ゆうれい」。
2.落語が好きな人は知っているかもしれません!
3.「竈」を何と読みますか?
正解は…
正解は「へっついゆうれい」でした!
安永2年に出版された『俗談今歳花時』の一遍にある古典落語の定番演目です。
「へっつい」とは「竈(かまど)」のこと。
「竈」は食べものを煮炊きする設備ですね、現代ならコンロにあたるでしょう。
「竈幽霊」は、とある道具屋の不思議な「へっつい」に住み着いた「竃幽霊」が主人公。
何度お客に買われても、翌日になると戻って来てしまう「へっつい」を、長屋の熊さんと若旦那が道具屋から引き取ったはいいものの…という楽しいお噺(はなし)です。
竃幽霊?竈霊?
竈に幽霊なんて突飛な組み合わせだと感じるかもしれません。
でも、「へっつい」は「竃(へ)つ霊(れい)」と書く場合もあります。
日本には竈の神さま(神霊)がいらっしゃいますし、おせち料理のルーツは新年の三が日くらい火を使わず、竈の神様に休んでいただくためといわれています。
竈は昔から神聖なものなんですね!
3個目の漢字はこれ!「苜蓿」
「苜蓿」を何と読みますか?
あまり目にしない漢字ですが、実物はきっと知っているはず!
早速ヒントを見てみましょう。
「苜蓿」の読み方のヒントは?
1.「苜蓿」をひらがなにすると5文字になります。
2.「苜蓿」は俳句の世界で春の季語。
3.『そこには枯れ枯れになった苜蓿が一面に生えていて、』有島武郎「星座」より引用
正解は…
正解は「うまごやし」でした!
「もくしゅく」と読んでも正解です。
「苜」の音読みは「モク」、「蓿」の音読みは「シュク」、どちらも訓読みはありませんが、2つが組み合わさると「うまごやし」と読みます。
「苜蓿」の原産はヨーロッパ、日本に入ってきたのは江戸時代といわれています。
「苜蓿」の別名は、シロツメクサ、クローバー、オランダゲンゲです。それぞれ厳密には別種ですが、わざわざ区別するケースは少ないでしょう。
「うまごやし」という読み方の由来は、肥料や牧草に用いられたことから、「馬の肥やし(うまのこやし)」が元になっています。
ちなみに俳句の世界では、「苜蓿」を「クローバー」と読んでもかまいません。石川啄木が編集していた「苜蓿社」の雑誌名は「紅苜蓿」。
「紅苜蓿」を「レッドクローバー」と読んだそうです!かっこいいですね。