今回の難読漢字は…
「優曇華」「塔頭」「臨終」です!
全部読めたらすごい!
目次
1個目の漢字はこれ!「優曇華」
「優曇華」を何と読みますか?
優しい、曇り、華、不思議な組み合わせの言葉ですね。
いったいどんな華なのでしょう?
「優曇華」の読み方のヒントは?
1.「優曇華」をひらがなにすると4文字になります。
2.「優曇華」には4つの意味があります。
3.『その間に見える白い地肌から、優曇華の様に生えている、』江戸川乱歩「パノラマ島綺譚」より引用
正解は…
正解は…
「うどんげ」でした!
では、4つの意味を解説しましょう。
ひとつ目の意味は3千年に一度だけ咲くという想像上の花。
仏教では正式名称を「優曇波羅華」といい、語源はサンスクリット語の「ウドンバラ」。開花とともに金輪王が現世に出現すると考えられています。
2つ目は極めて稀なことのたとえ。
仏教では3千年に一度しか咲かない華なので、非常に稀なこと、特に喜ばしいことにたとえられます。
3つ目はクサカゲロウの卵。
クサカゲロウは、お腹から葉面に一滴の液を落とし、お腹を持ち上げると液が糸状に伸びて固まり、その先端に産卵します。まるで卵が空中に浮いているように見えます。
4つ目は植物。
クワ科イチジク属フサナリイチジク、バショウの花、マメ科トビカズラ属など。
「優曇華」は漢字の通り、不思議で良いイメージなんですね!
2個目の漢字はこれ!「塔頭」
本日の難読漢字クイズは「塔頭」です。
日本人なら知っておきたい言葉ですよ。
早速ヒントを見てみましょう。
「塔頭」の読み方のヒントは?
1.「塔頭」をひらがなにすると「〇っ〇ゅ〇」になります。
2.古い建物が好きな人は知っているかもしれません。
3.『阿弥陀院というのは、法隆寺の塔頭の一つで、』中谷宇吉郎「壁画模写」より引用
4.「塔頭」は、大きな寺院で見られます。
正解は…
正解は「たっちゅう」でした! 「塔中」と書いても正解です。
「塔頭」は、禅宗の本寺境内にあります。
「塔」の音読みは「トウ」、訓読みはありません。
通常は「タッ」とは読みませんが、「塔」はもともと「タフ」という音をもとにした形声文字なので「塔頭(たっちゅう)」と読めます。
禅宗では、本寺は高僧のお墓で、弟子たちがお墓を守るために建てた庵を「塔頭」と呼びます。この弟子たちには、昔の戦国武将も含まれます。
たとえば京都の大徳寺には、黒田家ゆかりの龍光院、毛利家と小早川家ゆかりの黄梅院など、20あまりの「塔頭」が建てられています。
また、同じく京都の東福寺には25の塔頭、妙心寺にはなんと46もの塔頭が立ち並んでいます。
塔頭には茶室や山水の庭が併設されてるケースが多いのだそう。機会があればぜひ見てみたいですね!
3個目の漢字はこれ!「臨終」
「臨終」を何と読みますか?
もちろん「りんじゅう」でも正解です!
でも、それ以外の読み方は思いつきますか?
「臨終」の読み方のヒントは?
1.「臨終」をひらがなにすると3文字になります。
2.「臨終」の類語には「最期」「終焉」「末後」などがあります。
3.『臨終の際まで黙し候』泉鏡花「琵琶伝」より引用
正解は…
正解は「いまわ」でした!
一般的には「今際」と書くことが多いです。
「臨終の際(いまわのきわ)」「臨終の刻み(いまわのきざみ)」は、死に際のこと。
今はもうこれで終わり、今限りといった意味で、由来は仮名の「いまは」ですが、現代は「いまわ」と書きます。
「いまわ」は、助かる見込みが無く、死に直面して切迫した様子。
「臨終(りんじゅう)」は、まさに息を引き取ろうとする瞬間を指します。
ちなみに「臨終(りんじゅう)」とは、仏教用語の「臨命終時(りんめいじゅうじ)」という言葉が語源になっています。「終わりに臨むこと」です。
他にもある!「いまわ」
「臨終」「今際」の他にも、「いまわ」と読む漢字を文学作品からいくつか紹介します。
『最期(いまわ)の際にしろ、彼女は、』三上於菟吉「雪之丞変化」
『ただ我終焉(いまわ)に臨みて汝等に』幸田露伴「印度の古話」
『末期の際にタッタ一言……』夢野久作「芝居狂冒険」