本日の難読漢字クイズは…
「病葉」「侘助」「蘭鋳」です。
あなたは全部読めますか?
目次
1個目の漢字はこれ!「病葉」
最初は「病葉」からチャレンジ!
「びょうよう」とは読みません。
きっと、一度は見たことがあるはず!
「病葉」の読み方のヒントは?
1.「病葉」をひらがなにすると4文字になります。
2.園芸好きな人には悩みの種です。
3『病葉が晴天高きより落ち来』藤沢周平
4.『風に煽られて病葉が、ひっきりなしに、散って来た。』国枝史郎「あさひの鎧」より引用
正解は…
正解は「わくらば」でした!
「病葉」とは、病気や害虫のせいで変色した葉です。
「虫喰葉」と書いても正解です。
特に、夏の青葉に混じって、赤や黄色に色づいている葉を指します。
俳句では夏の季語として使われます。
葉の色が変わることなら、秋の季語じゃないの? と思うかもしれませんが、「秋でもないのに」というのがポイント!
写実的なことで知られる加賀友禅の着物は、よく見ると花々に「病葉」が描かれています。
ちなみに、世界的な大人気アニメ『鬼滅の刃』にも、下弦の参として「病葉(わくらば)」という鬼が登場しますね。
「邂逅」と「病葉」の違い
「邂逅(かいこう)」と書いても、「わくらば」と読みます。
意味は、たまたまうまく巡り合わせるさま、偶然、稀にあるさまです。
「病葉」とはまったく異なりますね!
2個目の漢字はこれ!「侘助」
「侘助」を何と読みますか?
とても美しい植物の名前です!
茶道をたしなむ人は読めるかもしれません。
「侘助」の読み方のヒントは?
1.「侘助」をひらがなにすると4文字になります。
2.『佗助や障子の内の話し声』高濱虚子
3.「侘助」の花言葉は、控えめ・慰めてあげます・簡素・静かなおもむき。
正解は…
正解は「わびすけ」でした!
「侘助」は、椿(ツバキ)の品種。
ワビスケツバキ、スキヤワビスケなどと呼ばれ、11月頃から3月に開花します。
俳句では冬の季語です。
白、桃色、紅色があり、完全には開ききらないラッパ型の咲き方が特徴。
散るときは花びら1枚ずつではなく、寿命が来ると花ごとポトリと落ちます。
「侘助」は、古くから千利休などの茶人が愛した花として有名。
今でも茶花や庭木の定番となっています。
可憐でたたずまいはまさに「ワビ・サビ」のイメージ。
由来は諸説ありますが、千利休に仕えていた庭師が「侘助」だったという説が有力です。
「侘」の音読みは「タ」、訓読みは「侘る(ほこる)」「わび」です。
ちなみに、茶人には人気のある「侘助」ですが、江戸時代の武士たちには嫌われていたのだそう。
理由は、花ごとポトリと落ちるさまが「首が落ちる」を連想させたから。
3個目の漢字はこれ!「蘭鋳」
「蘭鋳」を何と読みますか?
みなさん見たことがあるはずですよ。
家で飼ったこともあるかも…
「蘭鋳」の読み方のヒントは?
1.「蘭鋳」をひらがなにすると「〇〇〇ゅ〇」になります。
2.『蘭鋳の爆発寸前のかたち』奥坂 まや
3.『この真冬に蘭鋳が悠々と尾鰭を動かしているといったぐあい。』久生十蘭「魔都」より引用
正解は…
正解は「らんちゅう」でした!
「蘭鋳」とは、金魚の品種。
俳句では夏の季語に分類されます。
体型はずんぐりむっくり、背びれがなくて尾びれが小さく、頭部に肉こぶがあるのが特徴。
金魚鉢のように横から見るのではなく、上から眺める「上見(うわみ)」という観賞法に適した金魚です。
肉こぶがライオンの頭部に似ているので、海外では「ライオンヘッドゴールドフィッシュ」と呼ばれます。
日本人は金魚好き
江戸時代には「金魚売り」がいたほど、日本人は昔から金魚が大好き。
浮世絵にも金魚がよく登場します。
当時の「蘭鋳」は「丸子(まるっこ)」と呼ばれていたそうです。
金魚売りの仕事は庶民がしていましたが、養殖していたのは武士が多かったといいます。
下級武士にとって、貴重な収入源だったんですね!
現在も全国各地で愛好家による品評会が行われていますから、日本人の金魚好きは変わっていないようです。