難読漢字クイズ3連発です。
「燭」「沃度丁幾」「牢」
全部読めたら漢字マスター!
目次
1個目の漢字はこれ!「燭」
「燭」を何と読みますか?
蝋燭(ロウソク)の「ソク」ですね。
さて、それ以外の読み方は?
「燭」の読み方のヒントは?
1.「燭」をひらがなにすると4文字になります。
2.「燭」の類義語には「火影」「遠火」「漁灯」などがあります。
3.『燭と共に、それら異体な人物が、』吉川英治「剣難女難」より引用
4.人類初めての「燭」は焚火です。
正解は…
正解は「ともしび」でした!
一般的には「灯」または「燈」と書くことが多いですね。
「燭」の音読みは「シュク」「ソク」「シュ」、訓読みは「ともしび」、漢検準1級17画の漢字です。人名用漢字なので、名づけにも使用できます。
「燭」は「火」と「蜀」を組み合わせた形声文字。
「蜀」は葉っぱにじっと付いて離れない青虫を描いた象形文字です。
つまり、じっと立って燃えている火をあらわすのが「燭」!
昔は光度の単位カンデラの代わりに用いられました。1燭が1.0067カンデラです。
「燭」を使う熟語
華燭の典(かしょくのてん):結婚式など祝いの席を指す雅な表現。
手燭石(てしょくいし):茶道の茶庭で手水鉢のそばに配置する平らな石。
燭寸の詩(しょくすんのし):詩才を試すために、ロウソクが1寸燃える間に詩を作らせること(故事より)。
2個目の漢字はこれ!「沃度丁幾」
「沃度丁幾」を何と読みますか?
意味あり気ですが格言ではありません!
早速ヒントを見てみましょう。
「沃度丁幾」の読み方のヒントは?
1.「沃度丁幾」をひらがなにすると6文字になります。
2.昭和生まれの人には懐かしい存在かも…
3.『脚をおさえながら沃度丁幾を塗りはじめた。』久生十蘭「キャラコさん」より引用
正解は…
正解は「ヨードチンキ」でした!
「沃度丁幾」とは、ヨウ素などをエタノールに溶かした薬剤です。
「沃度丁幾」の「沃度」は「ヨウ素」、「丁幾」は「アルコール溶液」を意味します。
赤褐色の液体で、そのままだと劇薬ですが、2倍に希釈した「希・沃度丁幾」が消毒薬としてよく知られています。
歯医者さんの治療でおなじみですね!
昔の日本では家庭用消毒薬の定番でしたが、今は他の消毒薬がメジャーになっています。
赤チンとの違い
昭和生まれの人は「赤チン」と「沃度丁幾」を同一視しているかもしれません。
「赤チン」は「赤いヨードチンキ」を略した俗称、薬剤としては別のものです! ちなみに、「沃度丁幾」の俗称は「ヨーチン」といいます。
赤チンは水俣条約によって販売中止になっていますが、「沃度丁幾」はメジャーではないものの、販売は続けられています。
3個目の漢字はこれ!「牢」
「牢」を何と読みますか?
牢屋の「ロウ」ですが…
4文字でお答えください!
「牢」の読み方のヒントは?
1.「牢」と言えば…ヒツジやヤギのイメージ?
2.「牢」の類義語には「供犠」「捨て石」「スケープゴート」などがあります。
3.「秋になると山の神に牢を捧げる」のように使います。
4.「牢」をフランス語にすると「sacrifice」、ドイツ語では「opfern」になります。
正解は…
正解は「いけにえ」でした!
神への供物、神に捧げるものです。
一般的には「生贄」と書くことが多いですね。
「牢」の音読みは「ロウ」「ル」「リュウ」、訓読みは「いけにえ」「牢い(かたい)」「ひとや」、漢検準1級7画の漢字です。
「牢」は屋根の「うかんむり」と動物の「牛」の組み合わせ。
牛を飼う小屋をあらわす会意文字で、のちに罪人を閉じ込める牢屋を意味するようになりました。
西洋ではヒツジやヤギが「牢」になる話、日本では牛や馬を「牢」にする話が多く、日本書紀にも記されています。
西洋東洋問わず、昔は人間を「牢」にすることもありました。この場合、日本では「人身御供(ひとみごくう)」や「人柱(ひとばしら)」と呼ばれます。
心理学用語として使われる「スケープゴート」は、旧約聖書の「贖罪(しょくざい)のヤギ」が由来です。