今日の難読漢字は
「蟬脱」
「濤声」
「含羞草」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「蟬脱」!
「蟬脱」の読み方をご存じですか?
「蟬」は虫のセミをあらわす漢字ですが「せみだつ」とは読みません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「蟬脱」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「せ○○○」の4文字
- 音読みです
- 文字通り、セミが何かを脱いだものをあらわしています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「蟬脱」の読み方、正解は・・・
正解は
「せんだつ」
です!
セミは幼虫から成虫になるまでに脱皮を数回行います。「蟬脱」はその時の抜け殻のことをあらわす言葉です。
しかし、セミの抜け殻をあらわす言葉としては元々「蝉蛻(せんぜい)」があります。セミが「脱皮」するというイメージから「蛻」を「脱」と読み間違えた結果、できた言葉だと言われています。誤読が普及して一般的な読み方になった言葉は多くありますが、漢字まで変わってしまったケースは珍しいのではないでしょうか。
セミの抜け殻のように、外形のみで中身が無いことを意味することもありますが、セミが脱皮して羽化するように「抜け出すこと」という意味で使われることも多い言葉です。抜け出す対象は「俗世」であったり、古くからの慣習であったりと様々ですが、基本的には前向きな表現として使われています。
夏になるとセミの抜け殻を見かけることがありますが、その時に是非「蟬脱」の読み方を思い出してくださいね。
難読漢字、2問目は「濤声」!
「濤声」の読み方をご存じですか?
「声」は「こえ」や「せい」と読みますが「濤」の字はあまり見かけませんね。
どのように読むのでしょうか?
「濤声」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「と○○○」の4文字
- 音読みです
- 「濤」の字は「涛」とも書き「怒涛」という言葉が使われることがあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「濤声」の読み方、正解は・・・
正解は
「とうせい」
です!
「濤」は波や大きな波のことをあらわしており「濤声」は波の音という意味になります。さざ波というよりは大きめの波をイメージさせる言葉です。
ヒントで出した「怒涛(怒濤・どとう)」は「激しく打ち寄せる大波」を表現しています。
「濤声」は力強さを感じる表現のためか、楽曲や絵画のタイトルとしても使われることがあります。特に有名なのは、日本画家として有名な東山魁夷(ひがしやまかいい)氏の作品です。
仏教の一派である「律宗(りっしゅう)」の総本山である奈良の「唐招提寺(とうしょうだいじ)」御影堂には、東山魁夷氏作の障壁画が68面にわたって飾られています。その中でも代表的な作品が山を描いた「山雲」と海を描いた「濤声」です。合わせて「山雲濤声」と呼ばれることもあります。
「濤声」の読み方、是非覚えてくださいね。
難読漢字、3問目は「含羞草」!
「含羞草」の読み方をご存じですか?
「羞」は「羞恥心」という使い方を見たことがありますが「含羞」は見慣れないですね。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「含羞草」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「お○○そう」の5文字
- 「含羞」は「恥じらう」という意味です
- この植物の性質からつけられた当て字です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「含羞草」の読み方、正解は・・・
正解は
「おじぎそう」
です!
葉を閉じて垂れ下がる性質が、恥ずかしがっているように見えたためつけられたと言われています。同じように「羞恥草」という当て字が使われることもあります。学名についている「pudica」は、ラテン語で「内気な」という意味なので、世界的に同じようなイメージを持たれているのかもしれません。
含羞草は、葉に物が触れるとすぐに閉じて垂れ下がり、元に戻るまで30分程度かかります。この現象の理由は長らく不明でしたが、2022年に埼玉大学などが参加する国際研究チームが、バッタなどの昆虫に食べられにくくするための性質であることを突き止めました。
その性質やピンクの可愛い花を咲かせることから観葉植物としても人気がありますが、茎にはトゲがあり、ミモシンという毒も持っているため、取り扱いには注意しましょう。
「含羞草」の読み方、是非覚えてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
日頃はあまり使わない言葉や当て字など、難読漢字も様々ですが、読み間違いがきっかけだったり、印象をそのまま名前に当てていたりと、漢字は変化し続けているということがわかります。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。