漢字読み講座

「錫蘭」「彳む」「読本」これらの読み方は?【難読漢字に挑戦!】

今回のお題は「錫蘭」「彳む」「読本」です。

どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…

あなたには全て読むことができますか?

1問目はこの漢字から!「錫蘭」

「錫蘭」と書いて、なんと読むか分かりますか?
なんと(すずらん)ではないのです!
さあ、なんと読むでしょう?

 「錫蘭」読み方のヒントは?

ヒントは海外の地名です!
海外の地名ということで、いわゆる当て字であるため、漢字の意味というよりも、漢字自体が持つ読み方のほうがヒントになるかもしれません。
ただし、この地名は現在ではもうありません。

 「錫蘭」読み方のもうひとつのヒントは?

スリランカの昔の名前です!
ここの特産であった紅茶がとてもおいしく、今でもこの名前をもった紅茶が広く皆に愛されています。

 「錫蘭」の読み方、正解は・・・

正解は・・・
「セイロン」
です!
スリランカの旧国名が「セイロン」で、スリランカ産の紅茶は今でもセイロンティーと呼ばれ、
商標登録もされているそうです。
ちなみに日本が輸入している紅茶の半分以上がこのセイロンティーだとか。
日本人にとって一番身近な紅茶がセイロンティーなんですね。ミルクティーならセイロン!という方も少なくないそうです。たしかにセイロン・ミルクティーって聞きますよね。
紅茶というと他にパッと浮かぶのがダージリンですが、こちらはインドのダージリン地方の紅茶で、こちらはストレートで飲むのがオススメとのことです。

2問目はこの漢字!「彳む」

今回の難読漢字クイズは「彳む」

ご存じ「ぎょうにんべん」ですが、他の読み方もあるんです。

早速ヒントを見て考えてみましょう。

「彳む」の読み方のヒントは?

1.「彳む」をひらがなにすると4文字の言葉になります。

2.「ぎょうにんべん」は道に関係する漢字に使われます。

3.『彳むもののせつなさよ。』北原白秋「新頌」より引用

正解は…

正解は「たたずむ」でした!

一般的には「佇む」と書きますね。

立ち止まっている・じっとその場にいるというイメージが強いですが、進んでは止まる・少しずつ歩くという意味もあります。

「彳」の成り立ち

「彳」の音読みは「テキ」「チャク」「ホク」「フク」、訓読みが「彳む(たたずむ)」です。

「彳」の成り立ちには諸説ありますが、十字路の左半分をあらわす象形なので「道を行く」という意味になったという説が有力です。

「彳」と「亻」

「ぎょうにんべん」は道に関係する漢字なのに対して、一画足した「にんべん」は、人に関係します。

例えば住居の「住」は人が落ち着いて暮らすことですが、往来の「往」は道を行き来することです。

また、武士をあらわす「侍(さむらい)」は、君主のそばに仕える人をあらわし、「待つ」は「行かずにその場にとどまる」という意味です。

最後はこの漢字!「読本」

「読本」は、「どくほん」としか読めない!

そう思いますよね。

ところが実は、正しい読み方は「どくほん」ではないんです!

正しい読み方をこの機会に覚えましょう。

「読本」の読み方のヒントは・・・?

「読本」とは、教科書や一般向けの入門書、参考書の事です。

「歴史読本」「英語読本」などというように使われます。

この使われ方を見ると余計に「どくほん」と読める気がしてしまいますよね。

正しい読み方は、「どくほん」とほぼ同じです。

ひらがなで書くと「〇くほん」です!

「読本」の読み方の答えは・・・

正解は、「とくほん」でした!

正確な読み方は「どくほん」ではなく「とくほん」なのですが、あまりに「どくほん」と間違われるうちに「どくほん」という読み方も市民権を得るようになったのです。

辞書によっては、読み方に「とくほん」とともに「どくほん」と書かれているものもあるんですよ。

ちなみに同じ「読本」という漢字で「よみほん」と読む場合もありますが、これだと「教科書・参考書」という意味ではなくなります。

「読本(よみほん)」は、『雨月物語』や『南総里見八犬伝』など江戸時代の特定分野の小説を分かりやすく現代文に直したものを指すんです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

 

 

ABOUT ME
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ライターの眠兎(みんと)と申します。 ひょんな思い付きから漢字検定2級を取得し、それ以来漢字の魅力に取りつかれてしまいました。 まだまだ知らない漢字がたくさんある私ですが、記事を書きながら楽しく勉強していきたいと思っています!