今日の難読漢字は
「砥礪」
「賞翫」
「嘉する」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「砥礪」!
「砥礪」の読み方をご存じですか?
「砥」は「砥石」という言葉を見かけることはありますが「礪」にはなじみがありません。
いったい何と読むのでしょうか?
「砥礪」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「し○○」の3文字
- どちらの字も音読みです
- 「砥」と「礪」はだいたい同じ意味を持っています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「砥礪」の読み方、正解は・・・
正解は
「しれい」
です!
金属や岩石などを切削、研磨するための道具である「砥石」という意味がありますが、転じて「学問や品性などを高めようと努力する」という意味も持っています。
「砥礪切磋」
「砥礪」は単独でも使われる言葉ですが、四字熟語として「砥礪切磋(しれいせっさ)」と使われることも多いです。
「切磋」は骨や角などを切ったり磨いたりするという意味から転じて「学問に励み徳義を磨く」「努力を重ねる」という意味があります。「砥礪」のように似た言葉を重ねて更に強調していますね。
四字熟語というと中国から来ている言葉が多いですが、「砥礪切磋」は江戸時代の儒学者、佐藤一斎「言志録」という随想録が初出となっています。「言志録」は指導者のためのバイブルと呼ばれ、西郷隆盛をはじめ多くのリーダーに現代まで読み継がれる本となっています。
磨きすぎて削れてしまうのは避けたいですが「砥礪」の読み方、この機会に是非覚えてくださいね。
難読漢字、2問目は「賞翫」!
「賞翫」の読み方をご存じですか?
「賞」は「賞状」などでよく見かける字ですが「翫」はあまり見覚えが無い字です。
いったい何と読むのでしょうか?
「賞翫」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「し○○○○」の5文字
- どちらの字も音読みです
- 「翫」は「玩」と同じ音読みです
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「賞翫」の読み方、正解は・・・
正解は
「しょうがん」
です!
- もののよさを楽しむこと
- 味のよさを楽しむこと(=「賞味」)
- 尊重すること
という意味があります。
ヒントにも出しましたが「賞玩(しょうがん)」も同じ意味になります。
「賞」には「ほめる、めでる」という意味があり「翫」には「めでる、あじわう」という意味があります。「そのもののよさ」を大事にする、楽しむという意味が含まれています。
「翫」と「玩」
「賞翫」と「賞玩」とは同じ意味になると説明しましたが、何故異なる漢字を使うのでしょうか。
漢字の読み方や意味を見ると、音読みが「ガン」で訓読みが「もてあそぶ」など、共通点が多く見つかります。また、意味もほぼ同じのようです。
「玩具」を「翫具」と書くこともあり、あまり違いがみられませんが、同じ漢字の旧字体というわけでもなく、不思議な関係ですね。
「賞翫」は難しい漢字ですが、読み方を是非覚えてくださいね。
難読漢字、3問目は「嘉する」!
「嘉する」の読み方をご存じですか?
「嘉」には「か」という読み方がありますが、だからといって「かする」と読むと間違いになります。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「嘉する」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「よ○する」の4文字
- 訓読みです
- 「好する」と書くこともあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「嘉する」の読み方、正解は・・・
正解は
「よみする」
です!
「嘉」には「ほめる」という意味があり「嘉する」も「ほめたたえる」という意味になります。「好する」の他に「善みする」と書くこともあります。
ただし、普通にほめるというよりは「目上の者が目下の者を」ほめる、という意味合いの強い言葉になります。
「神の嘉するもの」
「嘉する」の使用例を見ると「神」という主語がついているものが多いです。
バイロンの一生は到底神の嘉するものとも思われない
(島崎藤村『桜の実の熟する時』)そして、それでこそ神はわれわれの祈りを嘉したまう
(三好十郎『俳優への手紙』)
神にほめられる、つまり神の祝福を受ける、神に認められるという意味が強いため、目上の者がほめる時に使われることが多いのかもしれませんね。
「嘉する」は難しい読み方ですが、この機会に是非覚えてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は特に普段なじみがなく読みづらい漢字を選んでみました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。