今回のお題は「仕業」「砌」「粥ぐ」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「仕業」
「仕業」と書いて、(しぎょう)とも読みますが、もっとなじみの深い読み方があります。
小学校三年生で習う熟語ですが、覚えているでしょうか?
口ではよく使ったり聞いたりする言葉だと思いますが、漢字で書くと思いだせないかもしれません。
さて、「仕業」と書いて、なんと読むでしょうか?
「仕業」読み方のヒントは?
鉄道の運転や機械の操作をする事を「仕業」と書いて(しぎょう)と読みます。
もうひとつの読み方の方は、
「あいつの仕業に違いない」と言えば思い出しますか?
ほかにも「酷い仕業だ」など、人が行うふるまいの中で、実際にした悪いイメージを与える行為の事を「仕業」といいます。
はっきりとした証拠はないものの、限りなく黒に近いグレーの怪しい行動。
憶測でしかありませんが、おおむね予測している通りの事が行われていたのでしょう。
「疑わしきは罰せず」ですが、個人間の信用度としてはゼロに等しくなるでしょう。
ひらがなにすると「〇〇〇」です。
さて、もうわかりましたか?
「仕業」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「しわざ」
です!
口では使いますが、あまり書くことのない漢字なので忘れがちです。
ぜひ、覚えておきましょう。
2問目はこの漢字!「砌」
今回の難読漢字クイズは「砌」です。
「石」と「切」ですね!
あなたは何と読みますか?
「砌」の読み方のヒントは?
1.「砌」をひらがなにすると3文字になります。
2.筆まめな人は知っているかもしれません。
3.『あの夜逃がしてつかわす砌、もしや重罪人であってはならぬと、』佐々木三津三「旗本退屈男」より引用
正解は…
正解は「みぎり」でした!
音読みは「セイ」「サイ」、訓読みは「みぎり」です。
「砌」の語源は「水限(みぎり)」、雨の滴(しずく)が落ちる際(きわ)です。
「砌」の意味は…
①軒下や階下の石畳
➁水際、水たまり、池
③庭
④ものごとが執り行われる所、場所
⑤特定の期間や時間をあらわす「折(おり)」「頃(ころ)」
①から④は現在あまり使われない言い回しですが、⑤の意味ではよく用いられます。たとえば高貴な人物の幼少期を指して、「幼少の砌」といいます。
手紙に用いる「砌」
「砌」は、手紙の時候の挨拶にも多用されます。ただし、女性言葉なので男性が使うことはあまりありません。
早春の候:普通は「そうしゅんのこう」と読みますね。しかし、これを「そうしゅんのみぎり」と読んでも正解です。
早春の砌:「そうしゅんのみぎり」と読みます。「早春のみぎり」とひらがなにしても正解です。こちらは「そうしゅんのこう」とは読みません!
最後はこの漢字!「粥ぐ」
「粥ぐ」の読み方をご存じですか?
「粥」は「おかゆ」のことをあらわす漢字なので「かゆぐ」と読んでしまうと間違いになります。
それでは、何と読むのでしょうか?
「粥ぐ」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○ぐ」の3文字
- 「かゆ」と同じく訓読みです
- 「販ぐ」と同じ読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「粥ぐ」の読み方、正解は・・・
正解は
「ひさぐ」
です!
「売る、商売をする」という意味になります。
「粥」は「鬻」の略字で
- おかゆ(水を多く入れて炊いたご飯)
- 売る
- 養い育てる
という意味を持った漢字です。
「鬻」は下に鍋(鬲)があり、米の両側にある「弓」は米から湯気が出ているさまをあらわしています。まさに「おかゆ」を表現するための漢字と言えますね。
「米」のように元々意味のある漢字を組み合わせて別の意味を持たせた漢字を「会意文字」と言いますが、「鬻」も会意文字に分類される漢字になっています。
どうして「おかゆ」に「販」と同じ「売る」という意味があるのか、ということについては諸説ありますが、「売る」をあらわす文字と音読み(「イク」)が一致していたから同じように使われた、という説が有力なようです。
今ではあまり使われることのない文語的表現ですが「粥」という文字に意外な読み方と意味があることを是非覚えておいてください!