今日の難読漢字は
「欣快」
「匕首」
「角逐」
「陋習」
「琴瑟相和す」
の5つです。
さて、なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「欣快」
食パンの数え方がヒントになる?
今回はこの漢字です。
「欣快」読み方のヒントは?
「欣」をどう読むかがポイントです。
つくりの「欠」に引きずられないように…
ヒントは、食パンの数え方の単位ですね。
「1斤」の読み方を思い出してください。
「欣快」の読み方、正解は…
「きんかい」と読みます。
意味は「非常にうれしいこと」です。
案外シンプルな意味ですが、「今日の晩ごはんはハンバーグだから欣快だ!」とはさすがに言わなさそうです。
どのようなシチュエーションで使われるのでしょうか?
予想をはるかに超える出来事が起きたときなどに、よく使われるようです。
文例としては、「欣快の至り」のように使います。
「うれしい極み」のような意味になりますね。
また、とてもうれしいことを表す表現として、「世界最初の戦争放棄の憲法を持ったわが国として欣快にたえない」 という文例もあります。
「欣快」のおかげで、格調がありつつ、日本人としても誇らしい表現になっているのではないでしょうか。
2つ目の漢字は「匕首」
今回は、ちょっと物騒なこの言葉です。
「匕首」読み方のヒントは?
「匕」はカタカナのヒではありませんよ!
漢字ですが、ほとんどの方は見たことがないでしょう。
「花」の字の一部ですが、なんと読むのでしょうか?
「匕」も「首」も、ヒントは”想像がつかない読み方”です。
「匕首」の読み方、正解は…
「あいくち」と読みます。
「匕」だけでなく、「首」の方も難しい読み方です。
読めるわけありませんよね。
「短刀、どす」を意味し、”つばのない刀”を指します。
刀といって通常イメージするのは日本刀ですが、そのような”つば”のある刀ではないということですね。
いわゆる刑事ドラマなどで登場する「どす」というものに当たります。
聞いたことがあるのではないでしょうか?
主な用途は暗殺だったようで、物騒な言葉でもあります…。
なので、現代では匕首の所持は厳しく取り締まられているようです。
時代の流れを感じさせますが、登場するとしたら昔の小説などが多いと思われます。
3つ目の漢字は「角逐」
今回は戦国時代に関係のある?この言葉です。
「角逐」読み方のヒントは?
それぞれの漢字を音読みすることがヒントになります。
「逐」と「遂」は、とても間違えやすいので要注意です!
「角逐」の読み方、正解は…
「かくちく」と読みます。
爆竹(ばくちく)ではありませんよ!
意味は「勢力や権勢を得るために、 互いに争うこと。せりあい」ということです。
「角」は力を競い合うという意味で、「逐」は元は獣を追うことを指し、競う意味も生じたようです。
いったん意味が分かれば「なぁ~んだ」となるような言葉ですね。
よく使われる場面としては、歴史小説などでお互いにせめぎ合ったり、二人が争い合ったり(せり合ったり)する場面です。
たとえば、吉川英治の1973年の作品『新書太閤記』では「日本を日本だけにしか考えられない狭量と狭鼻がこの中で角逐し、この中で私業の争いを繰り返して来た群雄割拠はそれであった。 」というふうに使われています。
戦国時代の血なまぐさい様子を表すのにもってこいの言葉かもしれませんね。
4つ目の漢字は「陋習」
日本の近代国家への道を開いた言葉が今回の難読漢字です!
「陋習」読み方のヒントは?
「陋」はおそらく想像のつかない読み方です。
心の眼で読んでみてください…
「陋習」の読み方、正解は…
「ろうしゅう」と読みます。
部首とはあまり関係がなく、読み方を知っていなければまず思いつかない読み方ですね。
「いやしい習慣。悪い習慣」という意味になります。
類語に「悪習」という言葉はありますが、「陋習」はさらに悪い意味で使われることが多いようです。
「旧来の陋習」というように使われます。
日本史で習った、明治維新について思い出してみましょう。
明治天皇が即位された際に、制定されたのは「五箇条の御誓文」でした。
実はこのなかで、「陋習」が使われているのです!
「旧来の陋習を破り、天地の公道に基づくべし。 」
意味としては、「江戸時代の鎖国制度や封建制を捨てて、新たに開国の方針を開こう」というものです。
新時代の幕開けという感じですね。
「陋習」はまさに今につながる日本の近代国家への道を開いた記念すべき言葉だったのです。
5つ目の漢字は「琴瑟相和す」
「琴瑟相和す」読み方のヒントは?
「琴瑟相和す」のうち、よくみると難しい字は「瑟」だけかと思います。
「瑟」は、「必」をそのまま音読みしないのがヒントです。
「琴瑟相和す」の読み方、正解は…
「きんしつあいわす」と読みます。
意味は「夫婦がきわめて仲睦まじいこと」になります。
全体の意味を理解するには、やはり「瑟」の理解がポイントです。
「瑟」は「おおごと」を意味し、琴とよく似た弦楽器ですが、琴とは違うものです。
つまり、琴と瑟はたいへんよく似ているものの、微妙に違うわけです。
琴と瑟を合奏すると、その音がよく合うことから「相和」になっています。
この言葉は、理想の夫婦の関係性はどうあるべきか、について示唆を与えてくれるものです。
すなわち、夫婦も琴と瑟のように、性格や考え方が基本同じが良いけれど、やや違うくらいがちょうどいいということです。
類語に「似たもの夫婦」や「おしどり夫婦」もありますが、類似点だけでなく相違点も大事、という「琴瑟相和す」は奥深いですね。
まとめ
今日の難読漢字5つ、あなたはいくつ読めましたか?
ぜひまた漢字クイズに挑戦してみてくださいね☆
最後までお読みいただきありがとうございました!