難易度高めの漢字クイズです。
今回は「水黽」「螻蛄」「鏖」。
全部読めたら漢字マスター! 早速挑戦してみましょう。
目次
まずは「水黽」から
「水」はともかく、「黽」は初めて見るかもしれませんね。
でも「水黽」を見たことは、きっとあるはずです。
「水かめ」ではありませんよ!
「水黽」の読み方のヒントは?
1.ひらがなにすると4文字です。
2.俳句の世界では、夏の季語として知られています。
2.「水黽」池や小川、水たまりに現れます。
3.「水黽赤いなアイウエオ」よく発声練習に使われます。
正解は…
正解は「アメンボ」でした!
水の上をスイスイ歩くアメンボは、水生生物に分類される不思議な昆虫です。
「水黽」の他に、「水馬」「飴坊」「飴棒」と書いても「アメンボ」と読みます。
「馬」は足が馬のように長いから。
「飴」は体から飴のにおいがするからです。
「水黽(アメンボ)」には、ミズグモ、カワグモ、スイバ、ミズスマシ(同名の甲虫も存在する)、チョウマ、アシタカなどの別名があります。
「黽」の読み方と使い方
「黽」の音読みは「ビン」「ベン」「ボウ」、訓読みは「あおがえる」「黽める(つとめる)」です。
「黽」という漢字の形は、カエルを上から見た姿を表しているのだそう。
黽勉(びんべん):つとめて励むこと。
例:『今度は黽勉努力を心に誓った。以前だって決して自分から怠けたのでない。』佐々木邦「秀才養子鑑」より引用
次は「螻蛄」です!
次の問題は「螻蛄」です。
あなたは何と読みますか?
「蝮(まむし)」に似ていますが違います。
3つのヒントから考えてみてください!
「螻蛄」の読み方のヒントは?
1.ひらがなにすると2文字です。
2.俳句の世界では「螻蛄」が夏の季語、「お螻蛄鳴く」が秋の季語です。
3.「散財し過ぎて、すっかり螻蛄になった」
4.「ミミズだって、お螻蛄だって、アメンボだって」
そろそろピンときましたか?
正解は…
正解は「けら」でした!
体長約3センチのコオロギに似た昆虫です。
基本的に土中で生活しているので、あまり目にすることはありません。
5月6月頃になると、土の中で「ジーン」と鳴きます。
「螻蛄」を用いた熟語
すっかり文無しになることや解約された状態を「お螻蛄になる」といいますね。
他にどんな言葉があるのか見てみましょう。
「螻蛄才(けらさい)」「螻蛄芸(けらげい)」:多芸多才でも、どれも中途半端なこと。そのような役に立たない才能。
「螻蛄腹立つれば鶫喜ぶ(けらはらたつればつぐみよろこぶ)」:一方が怒れば、他方が喜ぶこと。両者の利害が相反すること。
「螻蛄の水渡り(けらのみずわたり)」:真似してもやり遂げられないこと。初めは熱心だが途中でやめてしまうこと。
最後は「鏖」
「鏖」です。
これを読めたあなたはすごいです。
「窯」や「塵」に似ていますが…
早速ヒントを見てみましょう!
「鏖」の読み方のヒントは?
1.ひらがなにすると5文字です。
2.『濃紅姫や、家中の人々を鏖にして、只自分独り生き残って、』夢野久作・杉山萠円「白髪小僧」より引用
3.「鏖」と言われたら、ぎょっとする、あるいはゾッとするでしょう。
4.「ひとり残らず鏖にしてやる!」犯人は叫んだ。
正解は…
正解は…
「みなごろし」
でした!
日常生活で使う機会は、ほぼないと思いますが、映画や小説ではよく使われます。
相手を特定せず、無差別に殺すという意味です。
「鏖」の類義語には、「根絶やし」「撲滅」「全滅」などがあります。
「鏖」の読み方と由来
「鏖」の音読みは「オウ」「ヒョウ」、訓読みは「みなごろし」です。
ほぼ同じ意味の言葉に、「鏖殺(オウサツ)」「鏖戦(オウセン)」「鏖闘(おうとう)」があります。
「鏖」という漢字には、もともと「銅製の底が平たい鍋」という意味があったそうです。
- 鍋にすき間なく食材を詰め込んで調理したので「みなごろし」になった。
- 鍋に鹿の肉を詰め込んで調理したことから「鹿」という漢字が入っている
諸説ありますが、正確な由来は不明です。