漢字読み講座

「鬼蜻蜓」「膃肭臍」「凜まじい」あなたは何て読みますか?

今日の難読漢字クイズは3問!

「鬼蜻蜓」「膃肭臍」「凜まじい」です。

さあ、あなたは何て読みますか?

まずは「鬼蜻蜓」

まずは「鬼蜻蜓」です。

なんだか妖怪の名前みたいですね。

ヒントを見て考えてみましょう。

「鬼蜻蜓」の読み方のヒントは?

1.「鬼蜻蜓」をひらがなにすると、5文字です。

2.「鬼蜻蜓」を見つけたら、子どもは大喜びです!

3.毎年6月から10月頃、涼しい場所に現れます。

正解は…

正解は「オニヤンマ」でした!

実物を見たことはありますか?

「鬼蜻蜓(オニヤンマ)」は、スズメバチの天敵ともいわれるかっこいいトンボです。

体長は7〜12㎝もあり、なんと時速70kmで飛べるのだそう。

「鬼蜻蜓」と書く理由

どうして「鬼蜻蜓」と書くのでしょう?

まるで鬼のような顔つきで、黒と黄色の模様が鬼のパンツに似ているからです。

同じ意味で、「鬼」と「蜻蛉(トンボ・カゲロウ)」を組み合わせて「鬼蜻蛉」と書く場合もあります。

また、「鬼」ではなく「馬」の頭に例えて「馬大頭」と書くことも。

「鬼蜻蜓」の寿命

「鬼蜻蜓」の寿命は、およそ5年です。意外に長いと感じませんか?

ただし! 5年間の大半は「ヤゴ」と呼ばれる幼虫として過ごします。

成虫になってからの命は、たった1〜2カ月! はかないですね。

もし捕まえる機会があっても、かわいそうなので最後は放してあげましょう。

次は「膃肭臍」

次は「膃肭臍」です。

体の器官みたいなイメージの漢字ですが…

あなたは何て読みますか?

「膃肭臍」の読み方のヒントは?

1.「膃肭臍」は「〇ッ〇〇〇」です。

2.大変賢い生き物です。

3.水族館に行けば会えるかもしれません。

正解は…

正解は「オットセイ」でした。

北太平洋、アフリカ南岸、オーストラリア南岸などに生息する海生哺乳類です。

「膃肭(オット)」とは、アイヌ語の「オンネップ」を中国人が「膃肭」と表記したものです。

中国では昔からオットセイの「臍(へそ)」から生殖器を精力剤として用いていました。「臍」の音読みは「セイ」。

「膃肭(オット)」と「臍(セイ)」、組み合わせて「膃肭臍(オットセイ)」ですね!

「膃肭臍」は一夫多妻

「膃肭臍」は一夫多妻なので、そこから精力剤に用いられるようになりました。

しかし「膃肭臍」のハーレムの裏には、戦いに敗れた悲しいオス集団が存在しています。

ハーレムを作れなかったオス集団は、多くが交尾できずに生涯を終えるのだそう。

「膃肭臍」漢字の意味

「臍(セイ)」は「へそ」ですが、「膃」と「肭」は何でしょう?

「膃(オツ)」は、肥えて柔らかいという意味。

「肭」は本来「ドツ」と読み、肥えるさまを表します。

最後は「凜まじい」

最後は「凜まじい」です。

「凜」って、知っている漢字のような気がしませんか?

早速ヒントを読んで考えてみましょう!

「凜まじい」の読み方のヒントは?

1.「凜まじい」をひらがなにすると5文字です。

2.『ソバカスだらけの顔を横目で見て、「凜まじい」気が致しました。』太宰治「風の便り」より引用

3.類義語には、「ものすごい」「驚異的」「烈々たる」などがあります。

正解は…

正解は「すさまじい」でした!

一般的には「凄まじい」と書くことが多いでしょう。激しいイメージの言葉です。

「凜」の音読みは「リン」。

訓読みは「凜まじい(すさまじい)」「凜い(さむい)」です。

「凜」じゃなくて「凛」では?

ここまで読んで、「凜」じゃなくて「凛」では?と思った方は鋭い!

ややこしいですが、下の部分が「禾」か「示」の違いですね。

本来は「禾」を使う「凜」が元の漢字。

「示」を使う「凛」はあとから出来た漢字です。

「凜」を使った熟語

「凜然(りんぜん)」:りりしいさま、極めて寒いこと

「義気凜然(ぎきりんぜん)」:男気に富んで、勇ましい様子

「寒気凜冽(かんきりんれつ)」:大変寒いこと

「勇気凜々(ゆうきりんりん)」:失敗や危険を恐れず、気力に溢れて勇ましい様子

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イシカワマキコ
イシカワマキコです。日本語の奥深さが好きです! よろしくお願いします。