漢字読み講座

【今日の難読漢字】「忸怩」「辣腕」「忌憚」「斟酌」「杜撰」あなたは読めますか?

今日の難読漢字は

「忸怩」

「辣腕」

「忌憚」

「斟酌」

「杜撰」

の5つです。

さて、なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「忸怩」

どちらの漢字も難しくて、音読みも訓読みも分からないし、似たような言葉も思いつきません・・・。

 

強いて言うなら「紐(ひも)」と「泥(どろ)」などが似ている漢字になりますが、部首が違うのであまり参考にはならなそうです。

 

ちなみに「忸」も「怩」も「恥じる」という意味のある漢字で、どちらも漢字検定1級の難読漢字のコラボレーション!

 

まさに難問中の難問と言っていいこの「忸怩」、あなたは読めますか??

 

「忸怩」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇く〇」の3文字です。

ヒント② 意味は「恥じる」です。

ヒント③ 上から読んでも下から読んでも同じです。

 

「忸怩」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「じくじ」です!

 

「じくじ」・・・。正解を見ても、聞いたことのない言葉ですね。

 

「忸怩」とは、それぞれの漢字が「恥じる」という意味をもっているとおり、「自分の行いを恥じる様」を表した言葉です。

 

名詞の言葉のため、用法は「自分の行いを忸怩した」などと使います。

 

小説の中でした見かけたことのない言葉のため、日常生活ではまず使いませんが、日々の行いを省みて、忸怩のないような生き方をしたいものですね!

2つ目の漢字は「辣腕」

今回の難読漢字は「辣腕」です。

 

「〇〇腕」というと、並外れた技術を持つ人などを「敏腕(びんわん)」と言うように、「何かに優れた人」を表すことが多いですよね。

 

今回の「辣腕」もこれと同じような感じでしょうか。

となると、1文字目の「辣」の字が読めないと先に進まないですが、この字、どかで見たことあるような・・・。

 

あ、いつも行くラーメン屋さんだ!

そう、これは「辣油(らーゆ)」ですね!

 

え?それじゃ「らーわん」?

 

・・・正解が遠くなった気がします・・・。

 

「辣腕」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇〇〇〇」の4文字です。

 

ヒント② 意味は「的確に何でもこなす人」です。

 

ヒント③ 「らーわん」ではありません。

 

「辣腕」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「らつわん」です!

 

「辣腕」とは、「物事を躊躇(ちゅうちょ)することなく、的確に物事を処理する人」のことを言います。

「凄い腕の持ち主」ということで、「敏腕(びんわん)」と同じ意味で使われたりします。

 

ですが、「辣腕」の「辣」は、「辛辣」という言葉でも使われるとおり、本来は「辛い、むごい、厳しい」という意味のある漢字です。

 

そのため、どちらかというと「敏腕」が意味する「できる人」よりも、もっと冷酷に物事を進められる「できる人」がイメージに近いですね!

3つ目の漢字は「忌憚」

行き詰った会議。閉塞感漂う中、上司からは何か意見を出せ・・・という無言のプレッシャー。

 

そういうときに必要なのは、前例に捕らわれない斬新な意見やアイデアですよね!

 

今回はそんなときに使われる「忌憚」です!

 

用法としては、「忌憚のない意見をお願いしたい」ですが、これはもう正解を言ってしまったかも??

 

ここまできたらヒントを見ないで正解してみましょう!

「忌憚」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇〇〇」の3字です。

ヒント② この単語は「はばかること」を意味します。

ヒント③ 「憚」は「たん」と読みます。

 

「忌憚」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「きたん」です!

 

「忌憚」とは、「いみはばかること」や「嫌がること」などを表す言葉です。

 

「忌憚」の「忌」は「忌む(いむ)」という漢字であり、この1文字だけでも「忌み嫌う」という意味があります。

 

そんな「忌憚」という言葉ですが、日常的には「忌憚のない」という否定形と共に使われます。

 

会議や打ち合わせの場では定番の謳い文句として、「忌憚のない意見をお願いします。」と言いますよね。

 

人生もまさに同じ。

何でも前例踏襲にしないで、忌憚のない道を歩いていきましょう!

4つ目の漢字は「斟酌」

一見、どちらも読めそうな漢字ですがよく見ると知らない漢字・・・。

 

強いて言えば、2文字目は「お酒を器に注ぐ行為のお酌」の「酌」ですね。

でも、1文字目が難解です・・・。

 

それもそのはず、「斟」という字は漢字検定1級の日常的には使われない漢字なんです。

 

「斟」は、「くむ、おしはかる」などの意味を持つ漢字で、2文字目の「お酌」と合わさるとどちらも「くむ」、「つぐ」という言葉ですね。

 

ではこの2文字が組み合わさると、どういう読み方をして、どんな意味なんでしょうか!?

 

「斟酌」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇〇〇〇〇」の5文字です。

ヒント② 「忖度(そんたく)」と近い意味があります。

ヒント③ 「酌」の読み方は「しゃく」です。

 

「斟酌」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「しんしゃく」です!

 

「斟酌」とは、「相手の心を読み、ほどよくとりはからう」という意味があります。

 

どちらかと言うと、「気を使って何かをする」ときに使われる言葉です。

 

政治のニュースを見ていると「忖度」という言葉が度々登場しますが、この「忖度」も「斟酌」と同じような意味を持っています。

 

「忖度」とは、「他人の心を読む」程度のニュアンスしかないのに比べ、「斟酌」は「その上で何かを取り繕う」と1段階進んだ意味を持つ言葉になります。

 

大人の世界ではときに本心を隠して「斟酌」することも大事なんだと実感しちゃいますね・・・。

5つ目の漢字は「杜撰」

「杜撰」の1文字目は「会社」の「社」に似ていますが、こちらは「木へん」なので「社」とは違います。

 

さらに、2文字目は「選ぶ」という字に非常によく似ていますね・・・。

 

どちらもメジャーな漢字に似ているもの同士、音読みにすれば「しゃせん」が筆頭に上がりそうです。

 

ちなみに、2文字目の「撰」ですが、「選ぶ」という字に似ているということで、ずばり読み方も「せん」とも読めますし、訓読みも同じ「えらぶ」なんです。

 

じゃあ、やっぱり「杜撰」は「しゃせん」??

 

「杜撰」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇〇〇」の3文字です。

ヒント② 「杜」は「ず」と読みます。

ヒント③ いい加減なことを表す言葉です。

 

「杜撰」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「ずさん」です!

 

「杜撰」とは、「物事を行う上でいい加減である様子」という意味です。

 

「適当」と言った方が早いかもしれませんが、用法としては「杜撰な工事の結果、欠陥住宅になった」等です。

 

語源は、古来中国に「杜」という詩人がいて、歌を作る行為を「撰」と呼んでいたことから、「杜撰」。この「杜」という人が作った歌はかなり適当だったという逸話があることに由来しているそうです。

 

曲を作るとき、いろんな歌のフレーズや曲の一部を切り取ってつなぎ合わせてもそれなりに聞ける曲になることがありますが、まさに「杜撰」ということなんでしょうね・・・。

まとめ

今日の難読漢字5つ、あなたはいくつ読めましたか?

ぜひまた漢字クイズに挑戦してみてくださいね☆

最後までお読みいただきありがとうございました!