今回は「燻ぶる」「禿びる」「形振り」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「燻ぶる」
「燻ぶる」・・・パッと見て読める人は少ないのではないでしょうか?
「燻製(くんせい)」の「燻(くん)」だから、「くんぶる」?
そう考える人が多いはず。
でも残念!間違いです・・・
ただ、とっても惜しい!
何て読むのか、さっそく見ていきましょう!
「燻ぶる」の読み方のヒントは・・・?
ヒントは、「燻」という漢字の意味にあります。
「燻」は、音読みだと「くん」、訓読みだと「いぶし」と読みます。
「物を焼いて煙を出すこと」「煙が多く出るように燃やすこと」を意味しています。
「燻製」は、食材を炎で焼くのではなく煙でいぶして作られた料理ですもんね。
「燻ぶる」も、炎が燃えずに煙が出ている状態を表す言葉ですよ!
「燻ぶる」の読み方の答えは・・・
正解は、「くすぶる」でした!
「燻ぶる」には、「物がよく燃えずに煙ばかり出る」という意味の他にも次の意味で使われます。
- 身なりが小汚い様子⇒(例)燻ぶった彼女は別人のようだった
- 争い事が表面化せずに、解決しないまま水面下で続いている様子⇒(例)不満が燻ぶる
- 地位や状態が低迷してその場にとどまっている様子⇒(例)まだ見習いで燻ぶっている
- 閉じこもって陰気に過ごす⇒(例)1日中家の中で燻ぶっている
色々な使われ方がありますね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
2問目はこの漢字!「禿びる」
「禿びる」の読み方をご存知でしょうか?
当然ですが「はげびる」ではありません。
たった7画の簡単な漢字なのですが、読める人はかなり少ないかも?
さて、あなたには読むことができますか?
「禿びる」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇」の3文字
- 「すり減る」「すり切れる」といった意味を持ちます
- 「鉛筆が禿びる」「消しゴムが禿びる」
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「禿びる」の読み方!正解は!?
正解は「ちびる」です!
通常は「禿げる(はげる)」という読み方で使われる漢字なので「ちびる」と読めた方はかなり少ないのではないでしょうか?
意味は、ヒントでも紹介したように、すり減ったり、すり切れたりすることです。
靴の底やタイヤなどがすり減る場合も「ちびる」といいます。
関東方面ではあまり使われない言葉のようで、関西で主に使われている言葉だといえます。
ちなみに、「おしっこをちびる」という場合の「ちびる」は意味が違うので、注意しましょう。
最後はこの漢字!「形振り」
普段よく聞く言葉でも、漢字で書くと途端にわからなくなってしまうことがあります。
「形振り」
という漢字もその一つ。
漢字通り「かたぶり」と読みたいところですが……
「形振り」読み方のヒントは?
「形振り」は、見た目や態度を表す言葉です。
「形」は身なりを、「振り」は手振り素振りと同じ意味。
けっこう邦楽の歌詞や、アニメの決め台詞などで聞く機会が多い気がします!
「もう形振り構っていられない!」のように使います。
もうおわかりですね!
「形振り」の読み方、正解は……
「形振り」の正解は……
「なりふり」です!
「形振り構わず」とは、言葉の通り、自分の振るまいや態度を気にしない状態のことを指します。
ニュアンスとしては、
「小さな子どもが溺れそうになっていたので形振り構わず駆けつけて、泳いで助けた」
「服屋でタイムセールが始まった途端、皆いっせいに、形振り構わず商品を取り合った」
のように、何かに対して全力を出すがあまり、余裕がない状態です。
けっして、「俺は世間体なんて気にしない!仕事はないが、毎日形振り構わずビールを飲んでだらけちゃうぞ」
のような気の抜けたシーンには使わないのでご注意を!