今回は「殊に」「矮鶏」「捻子」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「殊に」
「殊に」
この言葉は見かける機会が多く、意味を何となく知っているけれど、声で聞く機会はあまり多くないかもしれません。
「朱」から連想して「しゅに」と読みたいところですが、正しくは違います。
今日はこの漢字の読み方を考えましょう!
「殊に」読み方のヒントは?
「殊に」には、通常とは違って顕著に、とりわけ、特に、それに加えて、などの意味があります。
「熱帯魚のなかでは、殊に『ベタ』が美しい」
「このエリアは殊にペット好きに人気で、散歩中のワンちゃんに会わない日はない」
などのように使います。
言い換え表現としては「特に」や「とりわけ」を使う方が多いですね。
おわかりでしょうか?
「殊に」の読み方、正解は……
「殊に」の正解は……
「ことに」です!
「殊にすばらしい」
「殊に美しい」
のように、物事の状態が普通とは違う様子を表します。
「ことさら暖かい春」などの「ことさら」も同じ漢字を使い、
「殊更」と書きますよ。
殊に感想やメールを書くときは、「特に」「とりわけ」を用いるよりも、「殊に」と書くほうが、ややかっこよく見えるので、ぜひ取り入れてみてください!
2問目はこの漢字!「矮鶏」
「矮鶏」は「鶏」の字が入っていることから、鳥類であることは確かなようです。
でも、1文字目の「矮」は漢字検定1級の難読漢字で、これが読めないとさっぱり分かりませんね。
この「矮」という字は、音読みは「わい、あい」、訓読みは「ひくい、みじかい」と読みます。
1文字だけで「背が低い」という意味がありますので、「背の低い鶏」に正解の糸口がありそうですね!
「矮鶏」の読み方のヒントはコレ!
ヒント① これはニワトリ?
ヒント➁ 小学校の飼育小屋にいるイメージです。
ヒント③ 「〇〇ボ」の3文字です。
「矮鶏」の読み方の正解は・・・・?
正解は、「チャボ」です!
小学校の飼育小屋で飼う動物の定番である「チャボ」。
私が小学生の頃には、「チャボ」と「ニワトリ」はどう違うのか?と疑問に思っていましたが、「チャボ」は「ニワトリの品種名」を表す名前なので、ずばりニワトリです。
また、一般的には足が短く、背丈も小さいことから「矮」の字が使われるようになったとか。
そんな「矮鶏」は、昔から鑑賞用として育てられてきた歴史があり、天然記念物にも指定されている動物です。
名前の由来は、室町時代前後の朱印船貿易や南蛮貿易で「チャンパ王国」との交流の中で輸入された鶏だったことから、「チャンパ→チャボ」となったそうです。
でも、まさか小学校の飼育小屋にいた「ニワトリのような鳥」が天然記念物だったなんて当時は思わずに、よく追いかけ回してました・・・。
最後はこの漢字!「捻子」
初めてこの漢字を見たとき、「捻くれた子ども」って思春期か!と一人ツッコミを入れてしまいました。
ずばり、単純に「捻くれた子」と書く「捻子」。
もちろん「ねんこ」や「ねこ」とは読みませんよ!
さあ、この思春期まっさかりな「捻くれた子」、いったい何と読むのでしょうか。
「捻子」の読み方のヒントはコレ!
ヒント① カタカナまたは平仮名で「〇〇」の2文字です。
ヒント② 子どもや何かの動物ではありません。
ヒント③ 何かを木材で作るときには必須の道具です。
「捻子」の読み方の正解は・・・・?
正解は、「ネジ」です!
確かに「ネジ」は捻りますが、「子」っていうイメージはないですね。
よく使われる漢字としては他にも「螺子」がありますが、通常はカタカナで「ネジ」の方が多いと思います。
これは、フランス語で「ぶどうの蔓」という意味の「vitis」が語源と言われているためですね。
ちなみに皆さんご存じ、あのレオナルド・ダ・ヴィンチもこの「捻子」からインスピレーションを受けてたくさんの発明をしているんですが、何か分かりますか?
「捻子」はらせん状に切り込みが入っていることから、グイグイ下にめり込んでいく形をしていますが、何とこれを「上向きに、しかも木ではなく空気に」めり込ませたら?という、何とも常人では思いつかない発想をしてしまうんです!
これが、いわゆる「ヘリコプター」の原形のようなものになるんですが、「捻子」から「ヘリコプター」に行きつくなんて、凄すぎます・・・。