本日の難読漢字クイズは…
「弥撒」
「匐う」
「咢う」
3つにチャレンジです!
目次
1個目はこの漢字!「弥撒」
「弥撒」なんとなく人の名前のようですが…
実は、とある儀式のことなのです。
さあ、あなたは何と読みますか?
「弥撒」の読み方のヒントは?
ヒント1.「弥撒」は元々ラテン語です。
ヒント2.『日曜日の弥撒、ティ・ダンス、サパァ・ダンス、運動競技、福引と、手を代え品をかえ、』久生十蘭「予言」より引用
ヒント3.キリスト教のカトリック教徒にとって、非常に大切な儀式です。
正解は…
正解は「ミサ」でした!
「弥撒(ミサ)」はカトリック教の儀式です。「御弥撒」と書いても正解です!
ラテン語で「派遣」を意味する missio(ミッシオ)が語源とされています。
ちなみに、プロテスタントや正教会の場合は「礼拝」と呼びますよ。
「弥撒」は当て字
「弥撒」という漢字は「ミサ」の当て字です。
「弥」の音読みは「ビ」「ミ」、訓読みは「弥し(あまねし)」「弥しい(ひさしい)」「弥る(わたる)」「弥う(つくろう)」「弥(いよいよ・いや)」。
広く行き渡る・時を経て引き続く・綴じ繕う・治める・ますますなど、とても多くの意味をあらわす漢字です。
一方「撒」は、音読みが「サツ」と「サン」、訓読みは「撒く(まく)」。手で撒き散らすという意味があります。
2個目はこの漢字!「匐う」
次の問題は「匐う」です。
構成は「葡萄(ぶどう)」に似ていますが、草冠はありませんね。
3つのヒントを読んで考えてみましょう!
「匐う」の読み方のヒントは?
ヒント1.「匐う」をひらがなにすると4文字になります。
ヒント2.「匐う」の類義語には、「伏臥」「四つん這い」「五体投地の恰好」「身を伏せる」などがあります。
ヒント3.『炉の煙が低く匐い流れている筵へ清江も並んでいる。』横光利一「夜の靴」より引用
正解は…
正解は…
「はらばう」でした!
「匐」は「勹」と「甫」を合わせた形声文字です。
音読みは「フク」、匍匐前進(ほふくぜんしん)の「フク」ですね!
訓読みは「匐う(はう・はらばう」、11画の漢字です。
「匐」を使った熟語
匐行疹(ふっこうしん):ヘルペスのこと
韓信匍匐(かんしんほふく):将来の目的のため、一時の屈辱や苦労を耐え忍ぶこと。名将韓信は若い頃、町で言いがかりをつけられても恥を忍んで相手の股をくぐったという「韓信の股くぐり」が由来です。
匍匐膝行(ほふくしっこう):両手をついて膝を床につけ、ひれ伏したままですり足で移動すること。立ち上がりません。位の高い人の前で、恐縮しつつ移動するときの作法です。
3個目はこの漢字!「咢う」
最後は「咢う」です。
日常的に使う漢字ではありませんが、普段からよく使う言葉です!
さて、あなたは何と読みますか?
「咢う」の読み方のヒントは?
ヒント1.「咢う」をひらがなにすると6文字になります。
ヒント2.「大きな声で咢うのはやめてくださいよ」のように使います。
ヒント3.「咢う」経験がない人はいないでしょう。
正解は…
正解は…
「いいあらそう」でした!
一般的には「言い争う」と書きますね!
「咢」の音読みは「ガク」、訓読みは「咢う(いいあらそう)」「咢く(おどろく)」です。
「咢」は形声文字で、口々に騒がしい様子や驚く様子、鼓(つづみ)を打ち鳴らす様子をあらわしています。
「喧々咢々」は間違い
盛んに意見を戦わせて議論することを「ケンケンガクガク」と言いませんか? 漢字は「喧々諤々」「喧々咢々」と書かれることが多いです。
しかし実は、「カンカンガクガク」が正しい日本語です!
漢字は「侃々諤々」「侃々咢々」と書きます。
「ケンケンガクガク」は、「侃々咢々(カンカンガクガク)」に、やかましさを意味する「喧々囂々(ケンケンゴウゴウ)」という別の言葉が混ざったものなのです。
ややこしいですが、今後は「カンカンガクガク」を使いましょう!