漢字読み講座

【今日の難読漢字】「忍辱」「奇しくも」「克己心」「無碍」「耄碌」ってなんて読む?

今日の難解漢字は、

「忍辱」

「奇しくも」

「克己心」

「無碍」

「耄碌」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「忍辱」です!

「忍辱」

何と読むか分かりますか?

「忍者(にんじゃ)」や「忍ぶ(しのぶ)」などに使わる「忍」と、「屈辱(くつじょく)」や「辱める(はずかしめる)」などに使われる「辱」を合わせた言葉です。

そのまま読むと「にんじょく」になりそうですが、不正解。

実は、とても意外な読み方をします。

どんな読み方をするのでしょう?

「忍辱」の読み方のヒントはコレ!

ヒント1:とある食べ物と読み方が一緒

ヒント2:語感は「にんじょく」にとても近い

「忍辱」の読み方の最大のヒントは、「とある食べ物と読み方が一緒」という点です。みなさんも絶対に食べたことのある食べ物です。ただ、読み方は一緒ですが、意味は全く違うので漢字から想像がつかないと思います。

語感は「にんじょく」にとても近く、1文字くらいしか違いがありません。これはかなりの大ヒントです。

つまり、「にんじょく」に語感が近い「一般的な食べ物」を想像してみれば正解に近づけます。

「忍辱」の読み方!正解は…?

「忍辱」の読み方、正解は……

「にんにく」です!

といっても、野菜の大蒜(にんにく)とは意味がまったく違うので要注意です。

忍辱(にんにく)は仏教用語で「恥を耐え忍んで、心を動かさないこと」という意味があります。

2つ目の漢字は「奇しくも」です!

「奇しくも」の読み方をご存知でしょうか?

「きしくも」と読むのは間違いなので、気を付けましょう。

「奇」という字は「奇跡」「奇をてらう」など、「き」と読むことが多いため、間違えやすいといえます。

では「奇しくも」は何と読むか、あなたにはわかりますか?

「奇しくも」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字
  2. 意味は「不思議なことに」「偶然にも」など
  3. 「奇しくも、彼と彼女は同じ病院で生まれました」などと使います

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「奇しくも」の読み方!正解は!?

正解は「くしくも」です!

「奇」は音読みで「き」なので、間違えやすいですね。

間違えて「きしくも」と読んでいると、パソコンやスマホで変換しても出てこないので、困ってしまいますよ…

また「くしくも」と発音されることから「悔しい」や「苦しい」を連想して、意味を間違えている場合もあるようです。

例えば「先日の試合ではくしくも負けてしまった」のような使い方はしないので、注意しましょう。

3つ目の漢字は「克己心」です!

「克己心」

これ、何と読むかわかりますか?

 

漢字自体は全て簡単そうに見えますが…

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「克己心」読み方のヒント!

 

この言葉は、座右の銘や目標を伝える時に使われます。

 

「克己心の強い人間になる」

「克己心を持って精進する」

のような使い方が一般的です。

 

さて、読めるでしょうか?

ちなみに「かっこしん」は間違いです!

 

「克己心」の読み方、正解は…

気になる正解は…

 

 

 

 

「こっきしん」

です!

 

 

「克己心」は

「自分の欲望や誘惑に打ち勝ち、目標達成に向かって邁進する心」

という意味です。

 

「自分の心に打ち勝つ強さを持つ」という意味を含んでいるので、

スポーツ選手が座右の銘にしていたり、

ビジネスの場面でもスピーチの際によく聞く言葉です。

 

また「克己心を養いなさい」などと、

叱咤激励の言葉としても使われます。

 

類語には「自制心」という言葉があります。

 

克己心は自分の強い意志を貫くという意味が強く、

自制心は自分の気持ちや感情を抑えるという意味が強いため、

細かなニュアンスで使い分けられると◎

 

 

目標を言う時でも、部下や後輩に激励の言葉として伝える時でも、

「かっこしん」なんて読んでしまったら赤面もの!

 

しっかり読み方を覚えて、ぜひ使ってみてくださいね!

4つ目の漢字は「無碍」です!

「無碍」って何て読むか分かりますか?

(むがい)ではありません。

(むぎ)でもありません。

 

元々は仏教用語です。

 

さあ、一体何と読むのでしょうか?

「無碍」の読み方のヒントは?

「無碍」の意味は「何ものにもとらわれることなく、自由自在であること」です。

 

「碍げ」(さまたげ)が「無い」(ない)という2文字が組み合わさってできた言葉です。

 

類義語には「自由」「柔軟」などがあります。

 

≪例文≫

  • 時には無碍に考えて、面白い方法を見つけよう。
  • 無碍な発想から、この企画が生まれた。

 

何と読むかわかりますか?

 

「無碍」の読み方、正解は……

正解は……

 

「むげ」

 

です!

 

「無下」(むげ)と同じ発音ですが、意味が違います。

「無下」は「冷たくてそっけないこと」を表します。

  • 無下に断る。
  • 彼の好意を無下にはできない。

「無下」の類義語は「無益」「無駄」「放っておく」などがあります。

「無碍」と「無下」の使い方を間違えてしまわないように注意しましょう。

 

最近は、多様な価値観が尊重されていますので、無碍な発想を大事にしていきたいですね!

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

5つ目の漢字は「耄碌」です!

今回の難読漢字は「耄碌」です。

初めて見る漢字かもしれませんね。

しかし「耄碌」は、決して他人事ではありません。

「耄碌」の読み方のヒントは?

1.ひらがなにすると4文字の言葉になります。

2.生きていれば、誰もがいつしか通る道です。

3.『たゞ近頃は耄碌してゐて、あの時分よりはカンも悪く、動作も鈍くなつてゐるから、』谷崎潤一郎「猫と庄造と二人のをんな」より引用

4.「飯はまだかね?」「さっき食べたでしょ!」

正解は…

正解は…「もうろく」でした!

「耄碌(もうろく)」とは、高齢になって頭脳や身体のはたらきが衰えることです。

類語には、「老いぼれる」「ヤキが回る」「老け込む」などがあげられます。

具体的には、物覚えが悪くなり、物忘れが増え、素早く動けなくなります。

「耄碌」の由来

「耄(もう)」には、「酒に酔う」「ぼんやりする」といった意味があり、「老いて更に毛のように細くなる」様子を表すために、「老」と「毛」が組み合わさっているのだとか。

「碌(ろく)」は、石ころがゴロゴロしている様子を表すことから、「つまらない」「値打ちがない」「役に立たないこと」を意味します。

「碌でなし」「碌でもない」「碌すっぽ」といった使い方もします。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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とにかく本が好きです!