本日の難読漢字クイズは…
「篝」「核」「賺す」!
全部読めたら難読漢字マスターです。
目次
1個目の漢字はこれ!「篝」
ひとつめはこちら、「篝」です。
若者は実際に見たことがないかもしれません。
日本の夏の夜に美しく輝くものですよ!
「篝」の読み方のヒントは?
1.「篝」をひらがなにすると3文字になります。
2.夜の城を守る武士たちの傍には「篝」がありました。
3.『彼は赤い篝の火影に、』芥川龍之介「神々の微笑」より引用
正解は…
正解は…
「かがり」でした!
火をたく鉄製のかごです。
かごの中で火をたくと「篝火(かがりび)」になります。
「篝火」は古来から夜間の照明として、戦の野営、鵜飼いや狩猟などに用いられました。
現代で目にする機会は、大晦日の夜、神社の参道でしょう。
大晦日以外にも、匝瑳市三社神社の「金原の大篝」、桐生市加茂神社の「未篝神事」などがあります。
「篝」は16画の漢字で、音読みは「コウ」訓読みは「かがり」「かご」「ふせご」です。
「篝」を使った熟語
花篝(はなかがり):夜桜を照らす篝火
虫篝(むしかがり):田畑の害虫を誘い寄せて焼き殺すための篝火
篝火草(かがりびそう):シクラメンのこと
篝屋(かがりや):幕府が治安・警固に当たらせた四十八ヶ所の番所
捨て篝(すてかがり):戦で、敵の夜襲をそらすために陣地から離れた所にたく篝火
2個目の漢字はこれ!「核」
「核」は核心、中核の「かく」ですね。
では、他の読み方を知っていますか?
正解は同じ2文字ですよ、早速ヒントを見てみましょう!
「核」の読み方のヒントは?
1.物事の中心が「核(かく)」、特定の何かの中心が「核(?)」
2.佐賀県の専称寺には「核割れ梅」という有名な伝承があります。
3.『その実は核のあるところに美しい赤児を一人ずつ、』芥川龍之介「桃太郎」より引用
正解は…
お待たせしました、正解は…
「さね」でした!
果実の種を包む「核果」の部分を「さね」といいます。果実の中心にあるんですね!
ちなみに、古語では種のことを「真根」と書いて「さね」と読んでいたそうです。
「仁」「実」と書いても正解です!
「核」の成り立ち
「核」は会意兼形声文字です。
左側が大地を覆う「木」、右側がイノシシを象徴しています。
この場合のイノシシは「かたい」という意味で使われています。
身近な「核(さね)」は?
梅干しの「核」は昔から天神様(菅原道真公)が宿っているといわれています。
杏仁豆腐の原料となる杏仁粉は、杏の種の「核」をすりつぶしたものです。
どちらも微量の青酸物アミグダリンが含まれているため、あまり大量に食べると中毒の恐れがあるそうです。
3個目の漢字はこれ!「賺す」
「賺す」を何と読みますか?
これが上手な人は、人生でちょっと得をしているかもしれません。
3つのヒントから考えてみてください。
「賺す」の読み方のヒントは?
1.「賺す」をひらがなにすると3文字になります。
2.「賺す」の対義語には「脅す」「凄む」などがあります。
3.『うまく賺して押片付けてしまおうじゃねえか』中里介山「大菩薩峠」より引用
正解は…
正解は「すかす」でした!
機嫌をとって、こちらの言うことを聞き入れるよう仕向ける。おだてて、その気にさせる。
また、言いくるめてだますことも「賺す」といいます。
「賺す」の類語
似たニュアンスの言葉は、「丸めこむ」「たらしこむ」「かどわかす」「欺く」「騙くらかす」です。
あまり良い意味ではありませんが、「賺す」のが上手な人は対人関係のスキルが高そうですね。無駄な争いを避けられるのではないでしょうか。
「賺す」の例文
・宥め賺す(なだめすかす)
・脅したり賺したりして
なお、「あいつスカしやがって…気に入らないな」の「スカす」と「賺す」は全く別の意味ですから、混同しないでくださいね!
いい格好をする、ツンと澄ましていることをあらわす「スカす」は、「賺す」ではなく「透かす」と書きます。