漢字読み講座

【今日の難読漢字】「固唾」「泥む」「杜若」「一掬」「素面」ってなんて読む?

今日の難解漢字は、

「固唾」

「泥む」

「杜若」

「一掬」

「素面」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「固唾」です!

なじみ深い漢字を並べた二字熟語でも、時折読み方がわからないものがあります。

「固唾」
もその一つ。

固い唾、と書くので思わず「かたつば」と読みたくなりますが、それは間違いです。

「固唾」読み方のヒントは?

「固唾」とは、緊張してぐっと息を止めているときに溜まる唾のことを指します。

慣用句として「固唾を呑む」の形で使われることが多いですね!
似た意味の慣用句に「手に汗握る」がありますよ。

「あのテニスの試合では、最後の一球まで勝負の行方がわからなかったから、誰もが固唾を呑んで見守った」

のように使います。
おわかりでしょうか?

「固唾」の読み方、正解は……

「固唾」の正解は……

「かたず」です!

飲み込み時にごくりと喉が鳴りそうな唾のことを、「固唾」と表現するんですよね。

ちなみに慣用句「固唾を呑む」の「呑む」も漢字に要注意。
近代文学などではその限りではありませんが、「固唾を飲む」は基本的に間違い。

正しくは「固唾を呑む」なので、うっかり変換ミスをしないように気をつけましょう!

2つ目の漢字は「泥む」です!

「泥む」の読み方をご存知でしょうか?

もちろん「どろむ」や「でいむ」はありませんよ。

「泥」という漢字に「どろ」「でい」以外の読み方ってあったっけ?

と、悩んでいる方も多そうですね。

「泥む」の読み方、あなたにはわかりますか?

「泥む」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇む」の3文字です。
  2. 「滞ってはかどらない」「気になって心から離れない」といった意味。
  3. 有名な歌の歌詞に出てきます「暮れ泥む町の…」

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「泥む」の読み方!正解は!?

正解は「なずむ」です!

ヒントにも出しましたが、海援隊の「贈る言葉」の歌詞に出てくる言葉として記憶されている方も多いことでしょう。

「暮れなずむ町の光と影の中…」

「なずむ」という言葉の意味は「滞ってはかどらない」ことです。

「贈る言葉」の歌詞に当てはめて考えると、日が暮れそうでなかなか暮れていかない、夕暮れ時の切ない空の様子を、人との別れに例えて歌っているようにも感じます。

日本の言葉は奥深いですね。

3つ目の漢字は「杜若」です!

漢字2文字からなる「杜若」ですが、よく見ると1文字目は「社」ではないことに気が付きます。

 

一瞬、「社」に見えてしまうので、「しゃ〇〇」と読んでしまいそうですが、「杜」は「木へん」ですので「しゃ」とは読みません。

 

実はこの「杜」とは、「森」とか「林」といった「木」を表す漢字なんですが、それに「若」が組み合わさると一体何になるんでしょうか??

 

「杜若」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇〇〇〇〇」の5文字です。

ヒント➁ 「木」というより「花」です。

ヒント③ きれいな紫色や青色の花を咲かせます。

 

「杜若」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「かきつばた」です!

 

「杜若」とは、 アヤメ属の植物で江戸時代にはすでに多くの品種が成立しており、鑑賞用として親しまれてきました。

 

一時期、花菖蒲にその地位を譲っていましたが、近年になって再び鑑賞用として品種改良が進められていますね。

 

主に湿地に生息しており、ロシア圏からアジア圏まで幅広い地域でその姿を見る事ができます。

 

伊勢物語で在原業平が「杜若」の歌を詠ったことから、その場所とされている愛知県では県花としているなど、現代でもその綺麗な花を見る事ができる花です。

4つ目の漢字は「一掬」です!

「一掬」の読み方をご存じでしょうか?

「ひとぎく」と読むのは間違いですよ。

菊に似た字が入っているあたり、いかにも日本的な情緒を感じますが…

さて、あなたには読むことができますか?

「一掬」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字です
  2. 両手で一回すくうという意味
  3. 一掬の涙をこぼす

以上の3つのヒントから、考えてみてくださいね。

「一掬」の読み方!正解は!?

正解は「いっきく」です!

「両手で一回すくう」という意味で、多くの場合「ほんのわずか」な量を指して言いますが、「たくさん」という意味で使う場合もあるようです。

両手で水をすくうことを「いっきくの水」と言ったり、両手いっぱいの涙を流すことを「いっきくの涙」と表現する場合があります。

また、「匊」という字の「勹」は、人が体を曲げた姿です。

中に「米」が入った「匊」は、人が米をすくいとる形ですね。

なので、さらに手偏が付いた「掬」の字は、手ですくうという意味になったのでしょう。

5つ目の漢字は「素面」です!

「素面」の読み方をご存じでしょうか?

「すめん」という読み方もありますが、日常的によく使われるもう一つの読み方がありますよ。

知らないとちょっと読みにくいけど、意味を考えれば推測できるかも…

さて、あなたには正しく読むことができますか?

「素面」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇」の3文字です。
  2. お酒の入っていない状態のこと。
  3. 素面の時はもっとおとなしい人だよ。

以上の3つのヒントから、考えてみてくださいね。

「素面」の読み方!正解は!?

正解は「しらふ」です。

意味はお酒の入っていない普段の状態のこと。

例文としては「今度、しらふの時にゆっくり話し合おう」「しらふでよくそんなことが言えるね」などと使うことができます。

また、冒頭でお伝えしたように「すめん」という読み方もありますが「すめん」と読んだ場合は意味が以下の3つになります。

  1. 剣道や能などで面をつけていない状態
  2. お酒が入っていない状態
  3. 化粧をしていない顔。素顔

読み方によって意味が異なる場合があるため、注意が必要ですね。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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とにかく本が好きです!