本日の難読漢字クイズは…
「鳥黐」「竈馬」「榠櫨」です。
あなたは全部読めるでしょうか?
目次
1個目の漢字はこの漢字!「鳥黐」
まずは「鳥黐」です!
2文字目がちょっと難しいですね…
早速ヒントを見てみましょう。
「鳥黐」の読み方のヒントは?
1.「鳥黐」をひらがなにすると4文字になります。
2.『鳥黐のような浮洲に完全に乗りあげてしまった。』久生十蘭「海難記」より引用
3.昔の賽銭泥棒は「鳥黐」を使うことがあったそうです。
正解は…
正解は「とりもち」でした!
「鳥黐」とは、植物の樹皮や果実などを原料にした粘着性のある糊状のもので、木の枝や竿の先に塗り付けて鳥や虫を捕まえるのが主な用途として知られています。
原料や作り方は地域によってさまざまですが、一番ポピュラーなのはモチノキやヤマグルマという木の樹皮です。前者は「シロモチ」、後者は「アカモチ」と呼ばれます。
「黐」の音読みは訓読みは「チ」、訓読みは「もち」「とりもち」、漢検1級23画の漢字。
部首の「黍(きび)」は穀物を意味しています。桃太郎に出てくるキビ団子のキビです。
隣の「离(チ・リ)」は大蛇をかたどった象形文字で離れることを意味します。
現在「鳥黐」は禁止猟具に指定されているので狩猟には使用できませんが、ネズミ捕りや玩具としては販売されています。
ちなみに、ドラえもんには「鳥黐」が登場する話が多いです!
2個目の漢字はこの漢字!「竈馬」
「竈馬」を何と読みますか?
不意に遭遇すると、思わず声が出るかも…
見た目のインパクトはすごいです。
「竈馬」の読み方のヒントは?
1.「竈馬」をひらがなにすると3文字になります。
2.『灯ともすや竈馬飛びつく佛の眼 』正岡子規
3.人目につかない薄暗い場所によく出没します。
正解は…
正解は「いとど」でした!
「竈馬(いとど)」は、俳句で秋の季語です。
「いとど」なんて名前は、初めて知る人が多いでしょう。
「カマドウマ」とも読みますが、こちらなら知っているのでは?
「いとど」は「カマドウマ」の古名です!
よく見ると子どもに人気があるバッタやコオロギに似ているのに、誰からも人気のないゴキブリにも似ている…一度見ると忘れられない不思議な昆虫。
害虫扱いされることがありますが、衛生面では何も問題ありません。
家の竈(かまど)に出没して、馬のように飛び跳ねていたことが「竈馬(カマドウマ)」の語源といわれています。
昔の民家では、竈と同様に薄暗い便所にも出没したので「便所蟋蟀(ベンジョコオロギ)」とも呼ばれました。
他に、海老蟋蟀(えびこおろぎ)、御竈蟋蟀(おかまこおろぎ)という別名もありますよ。
「竈」の音読みは「ソウ」、訓読みは「かまど」「へっつい」、漢検準1級21画の漢字です。
3個目の漢字はこの漢字!「榠櫨」
「榠櫨」を何と読みますか?
色も香りも爽やか!
のど飴としても定番です。
「榠櫨」の読み方のヒントは?
1.「榠櫨」をひらがなにすると3文字になります。
2.『榠櫨の実刃を入れて刃の動かざる』長谷川櫂
3.『左は湖水、右は榠櫨畑、その上に月が懸かっていた』国枝史郎「大捕物仙人壺」より引用
正解は…
正解は「かりん」でした!
「花梨」「花櫚」と書くこともあり、一般的には正解ですが、厳密には別の植物(マメ科のカリン)を指します。
別名「カラボケ」「メイサ」とも呼ばれるバラ科ボケ属の落葉高木です。
実はとてもよい香りですが、硬くて酸っぱいので生では食べません。
皮をピールにしたりシロップ漬けにしたり、ジャムにしてもおいしいですよ。
生薬としては、咳止めや利尿剤として効能があるとされています。
「榠櫨」を「榠櫨の実」にすると俳句で晩秋の季語になり、「榠樝の花」にすると晩春の季語になります。
「榠樝の花」は淡い紅色。花言葉は、努力・唯一の恋・豊麗・優雅・可能性がある・豊かで美しい。
昔から、庭の表「榠櫨」を植えて、裏に樫木(カシノキ)を植えると商売繁盛するといわています。「金を貸しても金を借りない」という語呂合わせによる縁起担ぎです。