漢字読み講座

【難読漢字】「賂い」「縄矩」「戚む」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「賂い」

「縄矩」

「戚む」

の3問です!あなたは何個読めますか?

難読漢字、1問目は「賂い」!


「賂い」の読み方をご存じですか?

「賂い」は「賄い」という字に似ているので「まかない」と読みたくなりますが、間違いです。

それでは、何と読むのでしょうか?

「賂い」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「ま○○い」の4文字
  2. 音読みは「ロ」です
  3. ズバリ「賄賂」のことをあらわしています

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「賂い」の読み方、正解は・・・


正解は

「まいない」

です!

本来は「神への捧げもの」「人に金品を贈る」という意味ですが、特に利益を得る目的で贈るという意味を持ちます。

現在では為政者や公務員に対して使われることが多いですが、これは最初「神」への捧げものだったのが「上」、つまり時の政府という意味に転じ、現在の意味につながったのではないかという説があります。

ちなみに最初に書いたように賄賂の1文字目「賄」を使った「賄い」は一般的には「まかない」と読みますが、こちらにも「まいない」という読み方があります。賄賂を受け取ることを「収賄」と言うので、どちらもほぼ同じ意味の漢字を使った熟語ということになります。

「賄賂」は時代劇でも現代でもよく見かける言葉ですが、その訓読み(賂い、賄い)のことも是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、2問目は「縄矩」!


「縄矩」の読み方をご存じですか?

「縄」は訓読みで「なわ」、「矩」は「距」という字に似ていますが「なわきょ」とは読みません。

それでは、何と読むのでしょうか?

「縄矩」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「じ○○」の4文字
  2. どちらの字も音読みです
  3. まったく関係ない英語と同じ発音です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「縄矩」の読み方、正解は・・・


正解は

「じょうく」

です!ジョーク(冗句)とは無関係です。

「縄」は「墨縄」のこと「矩」は「さしがね」のことと説明がありますが、これだけではわかりづらいですね。

似たような四字熟語に「規矩準縄(きくじゅんじょう)」「鉤縄規矩(こうじょうきく)」などがあります。それぞれの字に

  1. 縄(墨縄)・・・直線を引くための道具
  2. 矩(さしがね)・・・直角に曲がったものさし
  3. 規・・・円を描く道具。コンパス
  4. 準・・・水平をはかるための水盛(みずもり)
  5. 鉤・・・先の曲がったかぎで曲線を描く道具

という意味があります。共通点は「ものを測ったり、正確に描いたりする道具」ということですね。これが転じて「縄矩」「規矩準縄」「鉤縄規矩」いずれも「規律」「標準」という意味を持っています。文字をひっくり返した「矩縄」という熟語が使われることもありますが、同じ意味になります。

「縄矩」の読み方、この機会に是非覚えてくださいね。

難読漢字、3問目は「戚む」!


「戚む」の読み方をご存じですか?

「戚」は「親戚」で使う漢字ですが「せきむ」ではありません。

それでは、何と読むのでしょうか?

「戚む」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「い○む」の3文字
  2. 「戚」は訓読みです
  3. 「悲しむ」という意味があります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「戚む」の読み方、正解は・・・


正解は

「いたむ」

です!

「深く悲しむこと」を意味します。

「戚」は「親戚」に使うことからもわかるように「みうち、親類」という意味もあります。悲しむ内容が、他人事ではなく身近にあること、というニュアンスも含まれています。

同じ発音で悲しむ意味を持つ「悼む(いたむ)」という言葉がありますが、こちらは人の死を悲しみ嘆くという意味です。悲しむという意味では同じですし「戚む」にも人の死を悲しむ意味が含まれることがありますが「悼む」と違い、悲しみの内容が必ずしも人の死をあらわしているわけではありません。

「いたむ」は同音異義語が多くありますが、「痛む」「傷む」「悼む」の他にも字があてられており、それぞれ少しずつニュアンスが異なります。その微妙な違いを調べてみるのも面白いですよ。

「戚む」の読み方、この機会に是非覚えてくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?

今回は同音異義語や同じ意味を持つ言葉など、共通点のある言葉を選んでみました。正解した人もあまり正解できなかった人も、是非またチャレンジしてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。