漢字読み講座

【今日の難読漢字】「労る」「鵠」「穽」「弱冠」「鯉濃」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「労る」

「鵠」

「穽」

「弱冠」

「鯉濃」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「労る」です!

「労る」と書いて、なんと読むか分かりますか?
なんと(ろうる)ではないのです!
さあ、なんと読むでしょう?

「労る」読み方のヒントは?

ヒントは全体で4文字、「〇〇〇る」となります。
日常的に使うとても優しい意味の言葉なので、耳にする機会も多いと思われます。
何か思い当たるものはあるでしょうか?

「労る」読み方のもうひとつのヒントは?

最初の一文字目は「い」です。
この言葉は「弱い立場にある人などに同情の気持ちをもって親切に接する」という意味の動詞です。
これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか?

「労る」の読み方、正解は・・・

正解は・・・
「いたわる」
です!

似たような言葉で「労う(ねぎらう)」という言葉があります。
今回の「労る」を辞書でをひくと「労をねぎらう」といった意味もあります。
「いたわる」と「ねぎらう」はどのように違うのでしょうか?
「いたわる」はヒントでも書いたとおり、「弱い立場にある人などに同情の気持ちをもって親切に接する」
という意味ですが、それに対して「ねぎらう」は相手の苦労に対して評価するといった意味があることから、
基本的には自分と同じくらいもしくは目下の人に対して使う言葉です。いたわるとは違ってねぎらうは
目上の人に対して使うことはタブーとなることに注意してください。

2つ目の漢字は「鵠」です!

今回の難読漢字クイズは「鵠」です。

最初に鳥の名前だと明かしておきます!

さて、あなたは何と読みますか?

「鵠」の読み方のヒントは?

1.「鵠」をひらがなにすると3文字です。

2.俳句の世界では冬の季語です。

3.『ですが、何より先に、あなたのような美しい鵠の』ゲーテ「ファウスト」より引用

正解は…

正解は「くぐい」でした!「くくい」でも正解です。

古来日本では「白鳥」をこう呼んでいたのです。

「うぐい」ではありませんよ!

「鵠」の音読みは「コウ」「コク」、訓読みは「くぐい」「まと」「鵠い(しろい)」、18画、漢字検定準1級の漢字です。

「鵠」の左側は「牛」

「鵠」の左側は「告」ではありません。

よくみると「告」ではなく「牛と口」なので間違わないようにしましょう。

「牛と口」は、そもそも「告」の旧字体。

「牛と口」及び「告」は、牛を神に捧げて口で願いを伝えることです。

古事記の「鵠」とは?

古事記には『故、今高往く鵠の音を聞きて 』と残されています。

ただし、古事記の「鵠」には白鳥とコウノトリ2つの説があるようです。

どちらかが間違いというわけでなく、昔は大きな白い鳥を総じて「鵠」と呼んでいたからです。実際、白鳥とコウノトリは外観が似ていますね!

3つ目の漢字は「穽」です!

弄ぶ(もてあそぶ)」や「葬る(ほうむる)」と似ている漢字の「穽」ですが、よく見れば違う漢字です!

今回問題になっている漢字「穽」は、「穴かんむり」に井戸の「井」を合体させた文字です。

何と読む漢字なのか、さっそく見ていきましょう!

「穽」の読み方のヒントは・・・?

それではヒントです。

「穴かんむり」に井戸の「井」が合わさった漢字・・・穴も井戸も地面を掘った深い溝を表す言葉ですよね。

「穽」もやはり、そのように地中深い穴を意味しています。

しかもテレビのドッキリ番組などでよく見かける・・・

読み方は、ひらがなで「お〇〇〇〇」の5文字です。

もう、分かりましたよね?

「穽」の読み方の答えは・・・

正解は、「おとしあな」でした!

「おとしあな」は現在では「落とし穴」と書くのが一般的ですが、一文字の「穽」という漢字もあるなんて驚きですね。

「穽」とは、次のような意味があります。

  1. 歩く人や獣が気付かず落ちるように仕掛けられた穴
  2. 人を陥れるための策略

地面を掘って作る落とし穴だけでなく、人を陥れるための策略の事も表現するのです。

例えば「うまい話には穽(おとしあな)がある」などと使われます。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

4つ目の漢字は「弱冠」です!

弱冠」と書いて、なんと読むか分かりますか?

弱い王冠のことではありません。

男子で20歳のことを指しています!

さて、「弱冠」と書いてなんと読むでしょうか?

「弱冠」読み方のヒントは?

弱い冠という意味ではなく、まだ年が若いという意味で使われています。

男子で20歳のことを「弱冠」と言いますが、20歳前後の男子であれば「弱冠19歳で達成!」などと使うことができます。

元々、中国では「弱」と言われている20歳男子が元服して「冠」をかぶることから生まれた言葉なので、「弱冠」というのです。

何歳まで「弱冠」と使えるのか? という疑問も湧いてきますが、30歳を超えると違和感が出てくるように思えます。

同じ読み方をする「若干」は、そこまで多くない数量の事を指しているので、間違えて書いてしまわないようにしましょう。

「弱冠」読み方のもうひとつのヒントは?

ひらがなにすると「〇〇〇〇〇」です。

さて、もうわかりましたか?

「弱冠」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

 

「じゃっかん」

です!

 

ぜひ、覚えておきましょう。

5つ目の漢字は「鯉濃」です!

「鯉濃」の読み方をご存じでしょうか?

「鯉(こい)+濃(のう)」で「こいのう」、「鯉(こい)+濃い」で「こいこい」…

残念ながらどちらも間違いです。

では何と読むのが正しいのか、あなたにはわかりますか?

「鯉濃」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字
  2. 鯉を使った料理の名前です
  3. 長野県の郷土料理とされています

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「鯉濃」の読み方!正解は!?

正解は「こいこく」です!

「鯉濃(こいこく)」とは、鯉を輪切りにしてみそ汁で長時間煮た料理。

鯉濃の「濃(こく)」は「濃漿(こくしょう)」と呼ばれる煮込み料理のことで、鯉、なまず、どじょうなどを白みそや田舎味噌などでじっくり煮込んだものです。

鯉濃は長野県の郷土料理とされており、長野県東部の佐久市では鯉の養殖が盛んに行われています。

鯉は一般に臭みがあると思われがちですが、佐久市の清流で育った鯉は刺身にしても美味しく、佐久の地酒とも合う逸品だそうです。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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とにかく本が好きです!